ポップしなないで

初となるライブツアー『全下北沢ツアー』を終えたばかりの「空白ごっこ」が、ツアー追加公演『全下北沢ツアー～OKAWARI 2DAYS～』の開催を発表した。

　9月20日、ポップしなないでによる自主企画ワンマンライブ『作戦会議』が渋谷WWWXにて開催された。本公演は、去年発売された1stフルアルバム「上々」のツアーファイナル神田明神ホールでのライブ以降、約半年振りのワンマンとなる。ポップしなないでにとって、大きな進化を見せたライブの様子をレポートする。

ポップしなないでが、9月20日（祝・月）に開催された『ポップしなないでpresents「作戦会議」』にて、12月8日（水）にミニアルバム『美しく生きていたいだけ』を発売することを発表した。

結成5周年を迎えたポップしなないでが完成させた1stフルアルバム『上々』は、ドラム＆ピアノ編成というバンドの骨子になる部分と、それにとらわれずにやっていく意気込みも表れた、これまでの総括と挑戦が受け取れる一枚。まさに5年間で作り上げてきた“ポップしなないでらしさそのもの”と言える音楽性や精神性が各曲に散りばめられている。

“超セカイ系ポップ”をキャッチフレーズに掲げる、ポップしなないでが完成させた3rdミニアルバム『禁じられてはいない遊び』。今作でも空想と現実が交差する独特のポップさは健在で、彼らの話を聞けば聞くほど、その世界観を伝えるために大切にしているものが浮かび上がってくる。

前作EP『Faster, POP! Kill! Kill!』より1年10カ月振りとなる新作ミニアルバム『CDはもう売れない』が完成。全5曲が詰め込まれた今作はかめがいの表情豊かな歌声はもちろん、作詞作曲を手掛けるかわむら（Dr）による耳に残りやすいフレーズ、詞世界に一層磨きが掛かった作品だ。

　1stアルバム『上々』を携えて東名阪で行なってきた『ポップしなないで 神頼みツアー』。3月20日に開催されたファイナル公演は、かわむら（Dr）の“2021年は、やります！”という宣言も含めて、彼らの決意表明と言えるライヴだった。神田明神ホールを会場に選び、タイトルに“神頼み”と掲げているが、ポップしなないでは何かに縋りたいのでなく、“自分たちに縋ってもらっても構わないぞ！”くらいの覚悟で音楽を届け続けることを決心し、この場で誓っているように映った。

　暗闇の中を手探りで進んできた結果、こんなにも素晴らしい景色へ辿り着いた――。満場の客席が確認できた際のかめがい（Key&Vo）とかわむら（Dr）は、そのような実感を得たのではないだろうか。