【10-FEET】グッドミュージックだけ
にこだわりたかった

結成11年目の第一歩となるのは、”文化や芸術の破壊”という意味を持つタイトルを掲げたアルバム『VANDALIZE』。テンションの高い楽曲が目白押しの作品についてメンバーに話を訊いてみたところ、まさに”ライブ用の弾丸”という言葉が返ってきた!
取材:石田博嗣

いつもテーマを決めずにアルバムを作っているのですが、それは今回も?

TAKUMA
そうですね。でも、ライヴでやってて楽しい…ライヴで活きる曲を作ろうっていう話ばかりしてたんで、そんな楽曲ばかりになってしまいましたね。

昨年は喉の不調で歌えない時期があっただけに、そういう思いが強かったということですか?

TAKUMA
それもあると思いますね。あの期間があったおかげで、“ライヴをやりたい!”という思いがより強まったんで、いい意味でそのモチベーションみたいなものを引きずったアルバムではあると思います。

やはり曲を作る時も、ライヴをイメージしながら?

TAKUMA
ライヴ会場でやっているような映像を頭に思い浮かべながら作ってましたね。いつもならもう少しひねるんですけど、それよりもライヴで荒々しく掻き鳴らした方がいい感じになるっていう作り方をしてました。長年、家で打ち込みをして作ってたんですけど、それを実際にスタジオで演奏したら小じんまりしてたり、逆にうるさすぎたりすることが多かったんで、今回はシンプルなものを持って行ってスタジオでやりながら作ったり…昨年の1月ぐらいから合宿で曲を作るようになったんですけど、合宿で力を抜いて作ったり、煮詰めて作ったりしたことが大きいですね。ネタをガチガチにして持って行かなくなった分、いろいろ試めせたんで、誰がどんなことが得意で、こんなこともできて、どんな可能性があるのかっていうのが見直せたし、やっぱり昔の自分らとは違うんだなってことも実感できました。これを経て、今度また家で打ち込みで作ったものをスタジオに持って行くと面白いものができるかもしれないですね。
KOUICHI
TAKUMAが持ってきたネタ自体に勢いがあったから、それを普通に煮詰めていったら、結果的にライヴ感のあるものになったという感じですね。だから、意識して“ライヴっぽく”というのはなく、思うままにやってました。
NAOKI
曲をカッコ良くするためのアレンジをしたという感じですね。ヘビーな曲やスピード感のある曲が多かったんで、それをさらに強調させるような音作り…例えば、エッジの立った音を作ったりしてたんですよ。アレンジに関しても、ヘビーな曲だったら、そのヘビーさが増すアレンジを考えたりしてたんで、“ライヴ感を出そう!”とするんじゃなくて、もともとライヴ感のある曲を、さらに音作りやアレンジで勢いを出すって感じでしたね。

「B.D.H」は初めての一発録りだったんですよね。

NAOKI
1曲通してってのは初めてですね。テンポチェンジの激しい曲やったんで、一発で録った方が勢いが出て曲が活きるかなって。
KOUICHI
緊張感がハンパじゃなかった。
TAKUMA
普段からこれぐらいの緊張感がないとあかんのちゃうんかなって(笑)。今ってプロトゥールスとかレコーディングの機材が良くなりすぎて、自分自身でコントロールしないといけない部分が減ったというか…昔は演奏しながら編集する作業をやってたと思うんですけど、それが“プロトゥールスがあるから”とか考えながら演奏するようになって、手軽と便利の使い分けを間違えそうになってしまう。緊張感があるがゆえのグルーブというのもあるはずなんで、こういうレコーディングをするとハッとしますよね。

次に歌詞なのですが、全体的に子供の頃のピュアな心を失って、もがいている印象を受けたんですね。それはTAKUMAくん自身が、今そう思っているから?

TAKUMA
そこに着眼点を置いて詞を書くことが多いんですけど、人間にとって大事なのは知恵や経験以外は、そこかなと思ってるんですよ。純粋な心で生まれてくるけど、いろんな情報が入ってきて、純粋でなくなっていく。で、そこから必要なものだけを残して、どれだけもう一回純粋になれるかって。そう思って生きているんで、やっぱりそれが出てきますね。

では、“VANDALIZE”というタイトルに込めた思いというのは?

TAKUMA
曲を作る時に枠を決めないというか、リミッターみたいなものを取り付けないように、今までの概念とかを破壊したというか…グッドミュージックだけにこだわりたかったんですよ。10-FEETっぽさとか、“アルバムにこういうものが入っていたらいいよね”とかなしで、“いい曲を作ろう!”って1曲1曲を作っていったから、そういう意味ではこれまでのパターンを壊してたんで、このタイトルを付けました。

だからこそ、テンションの高い曲が詰まったアルバムに仕上がったのですね。

TAKUMA
CDの中で曲が暴れている感じがしますね。ハンドルよりもアクセル重視。ライヴ用の弾丸…“次は、この曲じゃ!”ってライヴで撃つ弾。キラーチューンじゃないですけど、ライヴでみんなが暴れる曲がもっともっと欲しいと思ってたんで、まさにそういう曲が詰まっている。
KOUICHI
勢いがあって…ほんま、TAKUMAが言った通りですね。ハンドルよりもアクセル重視(笑)。
NAOKI
“この曲はシングルだから~”や“この曲が表題曲だから~”っていうよりも、このままライヴができそうなぐらいの流れもしっかりと組めてるし、アルバムとしての全体的な完成度が高いと思いますね。
KOUICHI
って、さっきの取材で僕が言ってたんです(笑)。
NAOKI
それを忘れんように覚えてました(笑)。
10-FEET プロフィール

テン・フィート:1997年に京都で結成。現在も拠点を京都に置いて活動中。シンプルな3ピースという形態ながら、メロコアというジャンルではすでに括ることのできないその音楽性は、ロック、パンク、ヘヴィメタル、レゲエ、ヒップホップ、ギターポップ等のジャンルを10-FEET 流に取り入れて幅広い独自のものを確立、ロックシーンで確かな存在感を示している。また、年間約100 本近い精力的なライヴ活動も、その迫力満載のライヴパフォーマンス、人間味あふれる深いメッセージが込められた歌詞やMC、笑顔を誘い出すキャラクターで常に話題を振り撒き、エンターテイナー性あふれるその活動スタイルを徹底している。また、2007年から自身で主催する野外フェス『京都大作戦』(2007年は台風の接近のため中止)も大成功におさめている。10-FEET オフィシャルHP

OKMusic編集部

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