L→R 佐藤純一、towana、kevin mitsunaga、yuxuki waga

L→R 佐藤純一、towana、kevin mitsunaga、yuxuki waga

【fhána】たくさんの並行世界を超え
たfhánaという物語!

人気アニメの主題歌を数多く手がけてきたfhánaが、待望の1stアルバムをリリース! towanaのピュアな歌声と、多彩な音楽性が詰まった、何度もループして聴きたい作品になった。
取材:榑林史章

1stアルバム『Outside of Melancholy』は、70分を超える大作になりましたね。

towana
入り切るかドキドキしていたんですけど、時間を計って全部入ると分かった時はホッとしました。

表題曲でもある1曲目の「Outside of Melancholy」の歌詞を筆頭に、このアルバムの根底には、みなさんが共通して好きだというゲーム『CLANNAD』が根底にあると感じました。

佐藤
まあ、『CLANNAD』に限らず、“泣きゲー”と呼ばれるノベルゲーム全般ですけどね。このアルバムは、まず“Outside of Melancholy”というタイトルを考えたところから始まりました。“Melancholy=憂鬱”というのは、誰でも抱えていたり秘めたりしているもので、その向こう側に行こうみたいな、希望を込めた作品にしたい、と。それでゲームの話ですけど、ノベルゲームって、プレイヤーの選択でストーリーが分岐してエンディングが変わるので、プレイヤーはたくさんのエンディングを見るために何度も違うルートを辿ってプレイを繰り返すんです。でも、ゲームに限らず現実の世界も常に選択の連続で、さまざまな選択の積み重ねで今の自分と自分を取り巻く世界がある。ということは選択次第では、今とは違うさまざまな可能性の世界があったはずなんです。だけど、今の自分は“この僕”でしかあり得ない。だけど、“あの時、あっちの道を選べば良かった”と憂鬱さを感じるのではなく、そんな選択を繰り返して辿り着いた今というのは、本当に奇跡的なことで、取り替えることのできない、かけがえのない物語で、それこそが憂鬱の向こう側なんだよって言いたくて。

なるほど。このアルバムに収録された一曲一曲も、そうした選択の連続だったというふうに考えることもできるわけですね。

佐藤
泣きゲーに影響を受けていたデビュー前のfhánaも、デビュー以降アニソンを作ってきたfhánaも、新曲も含めていろんなfhánaを全部収録しています。そういうたくさんの並行世界やいろんな可能性をひとつに包み込んだ、fhánaという大きな物語を楽しんでほしいです。このアルバム制作を通して、それがfhánaなんだという、アイデンティティを見つけることもできました。
towana
表題曲の歌詞には、今までの曲の歌詞がちょっとずつ散りばめられているんです。ブックレットにも歌詞とは別に序文とか文章があって、そこには以前の活動を匂わせる言葉が使われていたり、いろいろな伏線が張ってあります。前から聴いてくれている方なら、いろいろ発見できて絶対に楽しいと思います!
佐藤
fhánaの歴史も詰め込まれていますが、新たな扉を開けたいという未来に向けての気持ちも強く込めています!

シングル曲は激しく転調していたり、ギミックに富んだ曲が多かったですよね。でも、表題曲となる1曲目は、ピアノと歌で始まる明るく前向きでキュンとする楽曲で、シンプルでストレートな曲調がすごく新鮮でした。

佐藤
いろんな趣味や世代の人に聴いてもらえる、普遍的で懐の深い曲にしたいと思いました。でも、シンプルに聴こえるけど実はリズムの解釈が難しくて、参加ミュージシャンの方を悩ませてしまって(笑)。
yuxuki
僕らはもう身体に染み付いているのですが、fhána独特のハネ具合のグルーブ感が難しいらしくて。

アルバムには他に、yuxukiさんとkevinさんが作った曲も収録されていますね。

yuxuki
「innocent field」は80'sっぽい質感を出したくて、サックスを矢口博康さんに吹いていただきました。「Paradise Chronicle」は、2000年代の海外インディーロックのイメージで、クラムボンのミトさんにベースを弾いていただいたので、バンドっぽいグルーブが出せました。
佐藤
ちなみに、ミトさんには「lyrical sentence」でもベースを弾いていただいていますね。他にもドラムで玉田豊夢さんや大先生室屋ストリングスなど、多くの方に参加していただいています。

kevinさんが作曲された「ARE YOU SLEEPING?」は?

kevin
これはシューゲイザーがテーマで、yuxukiさんがギターを40本重ねているんですけど、本当は200本以上録ったんです!
towana
そうだったんだ〜。お疲れさまですって感じ(笑)。
kevin
そもそもシューゲイザーって、そういうものだから。
yuxuki
最後にシティポップスっぽくなるのがミソです。

確かにfhánaの楽曲は、最後まで気が抜けないですよね。

kevin
最後に仕掛けがあるパターンが多いです。「星屑のインターリュード」なんか、アウトロで転調しますから(笑)。ラストの「white light」は7分あって、アウトロがすごくドラマチックという。
佐藤
「white light」は高校生の頃にSmashing Pumpkinsなどのオルタナティブロックを聴いて、バンドでギターを掻き鳴らすのが楽しいと感じた初期衝動を全開にして作った曲です。表題曲と対になっていて、歌詞に“メランコリー”という言葉が出てきたりします。
towana
これはメロディーの難しさとは違うところで、すごく大変でした。壮大なのでその分パワーがいるというか、決して軽やかには歌えないです。歌い終わった後、抜け殻になりました。
yuxuki
実は2年前にデモを作った曲で、ずっと音源化したいと思っていたので、それがやっと叶った曲でもあります。

「星屑のインターリュード」は90年代J-POPのテイストも入っているし、いろんな時代の音楽ジャンルが詰め込まれているわけですね。

kevin
視点によってダンスミュージックだったりロックだったり、いろいろな聴き方ができるのがfhánaなんです。
yuxuki
でも、メロディーはエヴァーグリーンっていう。
佐藤
だから、洋楽好きも若い子も、アニメ好きも聴ける。
towana
fhánaのいろいろな魅力が詰まったアルバムです!
『Outside of Melancholy』2015年02月04日発売Lantis
    • 【初回限定盤(Blu-ray付)】
    • LACA-35473 3888円
    • 【通常盤】
    • LACA-15473 3240円
fhána プロフィール

ファナ:2011年、佐藤純一を中心に、yuxuki waga、kevin mitsunagaの3名のサウンドプロデューサーによって結成。12年秋にゲストヴォーカルのtowanaを正式メンバーとして迎え、現在の4人体制となる。13年8月にシングル「ケセラセラ」でメジャーデビューを果たし、その後は新人アーティストでは異例とも言える連続アニメタイアップなど、シーンを問わず各界から注目を集めている。fhána オフィシャルHP

OKMusic編集部

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