L→R YUKA(Vo)、柾 昊佑(Gu)

L→R YUKA(Vo)、柾 昊佑(Gu)

【moumoon】全部つながってて意味が
あるもの

作品ごとにカラーを変え、裾野を広げたmoumoonの2ndフルアルバム。用意された15個の扉(楽曲)は色やかたちは違えど、その先には彼女たちの分け隔てない愛情が待っていた。
取材:ジャガー

第一印象、柔和でした。ジャケットのデザインにパステルカラーが使用されていますが、まさにそういう色見がかたちになったアルバムだなと。

白がいいですね。世界観に合ってる。PVもすごく良い出来なんですよ。
YUKA
野原に15個の扉があって、超さわやかな色合いで綺麗だなぁって。デモテープを録る段階でビジュアルのことも話してたんです。“映像の中でこんなことが起きたら面白いね”とか。“これを絶対やってください!”ってアートディレクターさんや監督さんに言ったわけではないんだけど、私たちが曲に込めた想いや景色を汲み取ってくれて。良いかたちでリンクできたから、一緒に作り上げていく感じが楽しかったですね。

曲順のハマり方が良かったですね。グラデーションのように徐々に変化していく感じが聴きやすくて。15曲で壮大なひとつの作品を作り上げているようでした。

徐々に入り込めるように並べたっていうのはありましたね。アルバムのトータルで統一した世界観を出したくて。
YUKA
全部新曲でも良かったんですけど、“じゃ、今まで私たちが作ってきたシングルは?”って気持ちもあって。「青い月とアンビバレンスな愛」や「On the right」、みんなにmoumoonの世界に入ってきてほしくて頑張って作った曲たちはどうなっちゃうんだろうって…そこから“扉”をテーマにしました。『15 Doors』に来てもらうために扉となる曲を作ってきたので。

ちょうどいろんなタイプの楽曲をシングルやミニアルバムで発表してきた時期じゃないですか。どう考えてもバラエティーに富んだ内容になるだろうと予想はできたのですが、ここまでアルバムとしてひとつの塊になるとは…驚きでした。

その通りなんです。「Sunshine Girl」と「青い月~」という真逆の性質を持った楽曲をアルバムに入れるのってどうやったらいいんだろうって考えましたね。で、やっぱり流れが大事だなと。特に「Blue Rain」は流れを意識した曲ですね。
YUKA
フルアルバムを出すのが2年振りというのもあると思うんですけど、これまでを振り返りつつ、その先を見る…私たち自身、かなり自分と向き合う作業でした。変わってきたこと、今の自分、未来を行ったり来たりしながら、いろんなことを考えながら歌詞を書いて。向き合うのって大変だからフワーっと漂っていたいけど、やっぱり目指したい場所とか、伝えたい想いをちゃんと胸に決めておかないと。流されちゃうのは嫌だから。すんごい踏みとどまって、いろんなことを考えることができましたね。

そういう自分との葛藤もあったからか、寄り添うよりも聴き手を引っ張っていく、力強い曲が増えましたよね。

YUKA
ちょっとそういうふうになりたいって今年は思ってて。何となくピューって連れていってあげられる感じになりたい。これから元気な季節になっていくから、引っ張っていける自分がいるのかもしれないですね。
「Sunshine Girl」あたりからそういうテイストの楽曲が多いかもしれないですね。ライヴでお客さんと一緒に楽しめるような、ポジティブなメッセージや明るいメロディーのものがここ最近増えてますね。
YUKA
明るい印象を受ける曲に違う意味合いの言葉をはめた時点でカッコ悪くなっちゃうから、歌詞も曲もマッチしてるってことは一番良い状態なんです。今作で言うと「HAPPY UNBIRTHDAY」は“何か違うなぁ”と思いながら寝かせていた曲で、やっと納得できる状態に持っていけたから。たぶん、その曲に合ってる言葉が乗せられてなかったと思うんですけど。何となく感じるんですよね、“物足りないなぁ”“もっとカッコ良くできるのになぁ”とか。それって日本語、英語の響きの差ではなくて、自分の思っていることを無理せず言葉にできてるかどうかって部分で。

自分のジャッジが一番厳しいわけですね。あとは気分によるのかもしれませんね。ファッションでも、“今は着ないけど残しておこう”って服がドンピシャでハマる時期が来たり。

YUKA
その時のモードですね。残しておいて良かった感、分かる!

今作の中で主軸となっているのは、やはりタイトル曲の「15 Doors」ですか?

YUKA
そうですね。人生で思い返すことって、どちらかと言えば辛い記憶の方が思い出されるんだけど、それでも“今は大丈夫”って前に進んでいける気持ちを曲に閉じ込めたくて。「15 Doors」を聴いた人が“今ならいける!”って思ってほしかったんです。辛いことはあるけど、それらは全部つながってて意味があるもので、だから今という瞬間があるんだって。曲の感じが不思議なのと時間軸が逆行している点がお気に入りです。

この歌を聴いていると、色鮮やかに自分の記憶がフラッシュバックしていきました。YUKAさんがおっしゃったように、辛いことや悲しいことも思い出すんだけど、それ以上に楽しかった思い出やこれから先で待ち受ける希望に満ちた未来を予感しました。

YUKA
その部分を感じてもらえたら一番嬉しいですね。昔と今をどう捉えるかっていう。これと同時に「One Step」も出てきて、今もハイスピードで制作してる段階なんですけど、自分が励まされちゃってて。“自己満足か?”って思いながらも、これがきっと誰かを温かい気持ちにさせてあげられるんだって信じつつ。新しい曲に関しては“今”を歌っているものが多いと思います。それは私たちが今ちゃんと前を向けてるってことかもしれません。

すごく良いことですね。結局、前を向かないと何も始まらないですし。そうすると必然的に一日一日が特別な日であって、まさに「HAPPY UNBIRTHDAY」のような。

YUKA
もともとはちょっと意地悪な歌詞だったんですけどね。例えば《「生きてることにおめでとう」》って、今楽しい人が聴けば“乾杯!”ってハッピーな感じなんだけど、実はシニカルな意味で捉えることもできて。“そうやって先はまだまだ長く続くんだよね”みたいな。どっちサイドでも聴ける曲になったかなって思います。生きていくことは“ちょっとだけ憂鬱でちょっとだけ嬉しい”、そういう曖昧な幸せを描いてみました。
moumoon プロフィール

ヴォーカル YUKAとギター柾昊佑(まさきこうすけ)によるユニットで2005年結成。
フランス語の『mou(やわらかい)』と、英語の『moon(月)』をかけあわせて作った“やわらかい月”という意味の造語。
YUKAの柔らかく暖かな、それでいて鋭くエッジのきいた歌声と、柾が創造する印象的なメロディーが絶妙にマッチし、繊細且つ大胆なアレンジが施された楽曲が聴き手を柔らかく包み込む。

2006年7月に限定シングル「Flowers/pride」でデビュー。2007年8月ミニ・アルバム「love me?」でavex traxよりメジャーデビュー。
同年12月にリリースした1stシングル「Do you remember?」がラジオ、衛星波21局でパワープレイを獲得する。
2008年7月、自身初となるのワンマンライヴ(原宿ASTRO HALL)を行いチケットSOLDOUTとなる。同年12月(渋谷duo music exchange)、2009年5月(赤坂BLITZ)に行われたワンマンライヴでは両公演共にチケットが即日完売となる大盛況ぶりを見せた。
同年7月には通算5枚目となるシングル「On the right」のリリースが決定、10月には日比谷野外音楽堂でのワンマンライヴを行う。オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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