【NIKIIE】自分が抱えていたものは意
外と温かいものだった

内省的だった1stアルバム『*(NOTES)』に対し、新作のミニアルバム『hachimitsu. e.p.』から伝わるのはNIKIIEのサニーサイド。そんな作品が生まれた背景などについて語ってもらった。
取材:土内 昇

今作はポップな曲が多いですね。

1stアルバムのツアーを終えて自分が今欲しているものが分かった…今までライヴって自分と向き合っている姿を観てもらったり、そういう瞬間を共有する場っていう意識が強かったんですね。でも、もっと密になりたくて…自分が心を閉じていたことに気付く瞬間があって、アップテンポの曲が欲しいと思ったんです。あと、去年はいろんな変化があったし、社会とかの環境もどんどん変わっていったので、その波をキャッチしたら、こういうテイストの曲を選曲していたんです。“サニーサイド”と呼ばれる、明るくてポップに昇華している曲っていうか。

1stアルバムは絶望の中から希望を歌っていた印象が強かったのですが、今作はポジティブですよね。

やっぱり震災での絶望が大きすぎて、そこに蓋をしないと前に進めなかったので、あえて明るくしたり、笑っているふりをする…その時は“ふり”だったとしても、常にその状態でいれば、そういうふうになれるんじゃないかなって思ってて。だから、自分の中に絶望を持ちつつも、目線を上げていました。ただ、それをどう表現していいか分からなくて、わりと時間がかかったんですけど、ラストの『good night my sweet home』を書いてから少しずつ動き出せたんです。それまでは自分を正常に回すために凛としようとしている自分がいた…そうやって自分を正していたんですけど、全てのものを取っ払って、もう何も考えないで、素直に表現してみようと思って、この曲を書いてみたら、自分が抱えていたものが意外と温かいものだったことに気付いたんです。だから、そこで腹が決まったというか(笑)

確かに、そういう曲でした。収録曲で注目したいのが、やはりドラマ『科捜研の女』の主題歌でもある「涙星」なのですが。

実は、このミニアルバムの選曲をしている時には候補に入ってなくて…別の曲を録ってたんですけど、ちょっと私が表現したいものとは違うなって思ってたんです。で、そのタイミングで『涙星』のタイアップが決まったんで、私にとっては思わぬところからやって来た曲だったんですけど、並べて聴いてみたら作品として引き締まったというか、自分が言いたかったことをシンプルに表現してくれたんですよね。今自分が歌いたいことだったり、去年1年間で感じたことだったり…書いたのは22歳ぐらいの頃だったんですけど、そういうことに近いものだったんで、すごく必然だったというか。

そんな本作のタイトルが“hachimitsu. e.p.”なのは?

“つながり”を意識して選曲したんですけど、収録されている曲っていろんな感情を歌っているから、最初はいろんな種類の花が集まってできた花束みたいだなって思っていて、そういうタイトルにしたいと思ってたんですね。でも、より密につながっているものがいいなと思った時に、全然違う種類の花から集められた蜜がひとつになった蜂蜜がぴったりだなって。で、そこから表記についても考えて、それぞれが持つ蜂蜜のイメージを持ってもらいたくて、ライトな英表記の小文字にしました。

本作はNIKIIEさんにとってどんな作品ですか?

やっぱり“つながり”が描けたなって思っていて、それを意識していたからこそ、レコーディングでもアレンジャーさんやミュージシャンさんとも密につながれたし、自分から心を開いていけるようになった感じがした…そういうことを意識させてくれましたね。1stアルバムがあったからこそできた一枚だし、またここからだなって感じがしています。
hachimitsu e.p.
    • hachimitsu e.p.
    • COCP-37254
    • 1890円
NIKIIE プロフィール

ニキー:茨城県出身。4歳でピアノ教室に通い、16歳の夏に作詞作曲を始め音楽活動を開始し、高校卒業後に上京。2010年12月にシングル「春夏秋冬」でデビューすると、同曲はパワープレイ歴代女性アーティスト獲得記録を更新した。そして、翌年7月には1stフルアルバム『*(NOTES)』を発表し、初の全国ツアーも成功させた。オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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