【菅原紗由理】少しでも自分らしく
前を向いて進んでほしい、という応援

聴く人の心にやさしく寄り添い、その人のエネルギーへと昇華されるようなエールを謳う「はばたくキミへ」。“夢を追いかけ続けている人の代表”として、なでしこJAPANの川澄奈穂美選手が出演するMVも話題沸騰だ!
取材:竹内美保

今回の作品集は“エール”に特化したコンセプチュアルな印象を受けたのですが。そのあたりは意識されたのでしょか?

卒業シーズンにリリースするにあたって、“背中を押せるような応援ソングを作りたいな”と思って、『はばたくキミへ』の制作には取り組んだのですが、リード曲をこの曲に決めるまで何曲かをそれぞれ録っていったので、シングルに収録する全ての曲を応援歌にしようと考えていたわけではないんです。ですから、たまたまと言えばたまたまですね。

自然と集まってきた3曲という感じですか?

そうですね。実は、この『はばたくキミへ』は2年くらい前から温めていたものなんです。“いつかかたちにしたいな。ぜひ歌いたいな”と思いながら。で、今回のシングルに向けた制作に入る時に“今こそこの曲を出すべきなんじゃないか!?”と感じたので、このタイミングでの発表を決めました。

温めていたものが、機が熟したと。でも、リード曲にした一番の理由は何だったのですか? カップリングの「サクラ」や「My HERO」でも良かった気もしますけれど、楽曲の良さで言えば。

ええ、確かに。でもやっぱり、この曲にすごく思い入れがあるので。この曲、作曲者のYUKI “Jolly Roger”さんに私自身が生きてきた過程や、これからやっていきたい音楽の方向性をお話ししたことがきっかけで生まれた曲なんです。それと、もともと付けていた歌詞も、今回レコーディングするにあたって全部新たに書き直して詰めていったので、思い入れの深さが特別なんですよね。

あぁ。菅原さんご自身がかなり投影されているのですね。

そうですね。歌詞の最初の《自分が誰かと違う事 誰かが自分と違う事》というフレーズなんかは、YUKIさんに自分自身のことを話したことによって生まれた世界観ですし。

その出だしのフレーズは鮮烈。最も大切な核に思えました。

ここはこの曲のテーマでもありますし、生きていく中で他の人に合わせなければいけない時もあると思うんですけど、いつも心のどこかで“自分らしく生きたいな”と考えていて。で、この時期、新しい道や舞台に進んでいく人の中にも、そういう想いを抱く人って少なくないと思うんです。だからこそ、《キミじゃなきゃ出来ない事があるの》という言葉を入れましたし、この曲を聴くことで自分らしく前を向いて進んでほしいという願いを込めたエールとして書いたので。ただ単に“大丈夫だよ”とか“頑張ればいい”というような応援歌にはしたくなかったので、ありきたりな言葉や表現も使いたくなかったんですよね。それと、“景色の見える曲にしたい”ということは強く意識しました。

あ、映像感はすごく感じました。それと同時に温度感も。歌声がだんだん熱を帯びていく、というのもあるのかもしれませんが。

これは『サクラ』もそうなんですけど、今までの私は力強い歌い方というか、ガン!と出す歌い方が多かったんです。でも、今回は心にもっと寄り添えるような、ときどきやさしさのある歌声になっていると思います。

それは今だからこそできた表現なのでしょうか?

そうですね…今だからこそできたんじゃないかなって思います。それも自然と。2年前だったら、もっと熱く熱く歌っていたかもしれません。で、サウンド面でも新しい自分の世界というのを追求できたので、デビュー4年目を迎えるにあたって、この曲で自分の立ち位置というものをちゃんと作り出すことができたと思います。

そして、「サクラ」は情緒と陰影に富んだバラードですね。

私がこれまで歌ってきたバラードを聴いてくださっていた方には、“ちょっとひと味違うな”と感じてもらえるような作品になったと思います。さっきもお話したように、今までの自分にはなかった歌声を引き出してもらえた曲なので。で…桜って必ず思い出のどこかにあると思うんです。私自身もそうなんですけど、例えば小さい頃に家族でお花見に行ったこととか、いろいろな思い出と桜って結び付いている。この曲は自分自身の過去を思い出す歌でもあり、友情を歌っている曲でもあり、恋愛の歌でもあり、卒業ソングでもあるんです。そして、成功を祈ってあげたい友達に贈る歌にもなれるんじゃないかなとも思っています。

通常盤のみに入っている「My HERO」の歌詞はLisa Halimさんとの共作という。

今まで歌詞を提供していただいたことはあったんですけど、今回は全曲自分の言葉で伝えたいと思ったので、この曲に関しても共作というかたちでいきました。不安を抱いたり、環境の変化に戸惑ったり、周囲にいろいろ言われて挫けそうになったりすることもあると思うんですけど、そこを恐れずに自分の目標に向かって突き進んでほしいという思いを込めて…過去の自分に向けて歌っているところもあるんですけど。でも、これはかなり直球な歌詞になっていると思います。

いえ、直球だとは思いませんでしたよ。今おっしゃった“過去の自分に向けて”ということも含め、すごく奥行きを感じます。

ほんとですか? だったら、良かったです。この歌はストーリー性のあるものにしたかったんです。“My HERO”という存在をテーマに、“過去があって今のあなたがいる。そして、あなたの今の輝きがちゃんと未来につながっていくように”というところが、ちゃんとストーリーを持って伝わるように心がけて書きました。

なんか、明日のためのヒントをどの曲からもいただけた気がします。すごく勇気をもらいました。

明日のためのヒント…ありがとうございます。自分も歌によって助けられたことがたくさんあって、自分の歌もそういうふうに誰かの助けになれればと思っていたので…うれしいです。
菅原紗由理 プロフィール

スガワラサユリ:2008年1月、フォーライフミュージックのオーディションに合格。翌年4月にミニアルバム『キミに贈る歌』でデビューし、その歌唱力で大きな注目を浴びる。 オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • POP TUNE GirlS / 『佐々木小雪のイラスト花図鑑』
  • POP TUNE GirlS / 『涼水ノアの、ノアのはこぶ絵』

新着