【MARIA】今は足下をしっかりと固め
ることが大事

最近の活動を象徴するようなアコギが前面に押し出された楽曲を収録する、ニューシングル「Deep into You」。そんな3曲について話を訊きつつ、現在のMARIAのスタンスにも触れてみた。
取材:石田博嗣

「Deep into You」は最近のライヴで定番となっている曲なのですが、結構早い段階からあったのですか?

ありましたね。最初に聴いた時の印象が良かったというか、すごく気に入ったんで、早くからライヴで歌っていました。表現の幅を広げたいっていう思いがあったので、軽く歌った時に…これはほんとに直感だったんですけど、今までとかけ離れすぎずに、自分の声を活かせるメロディーじゃないかって感じたというか。

その原曲を聴いて、どんな曲に仕上げたいと思いました?

聴いた時に恋愛…それも相手の人に気持ちが届きそうで届かないもどかしさみたいなものを感じたので、大人の人に恋してしまって、会いたいけど会えないっていう想いを綴ったというか。歌詞は思い付いてすぐに書けましたね。きっと自分もそういう気持ちだったんでしょうね(笑)。もちろん、曲に乗った時にどう聴こえるかが一番大事なので、歌いながら状況だったり、主人公の気持ちを考えたんですけど、“届けー!”って願いを込めて歌っているイメージがあったんですよ(笑)

そんな歌詞の“そろそろ触ってカラダごと全部 奪ってみせてよ”というのは本音の部分? “困らせたいの”とまで言ってますが(笑)。

自分の中に潜んでいる相手の人に言えない気持ちというのが、歌なら出せるんじゃないかなっていうところで出てきましたね。きっと私の本音なんでしょうね(笑)

歌詞の世界がイメージできていたということは、アレンジもアレンジャーにリクエストしたり?

“忘れたくない、忘れてほしくない”みたいな感情もあるので、エレキのソロを入れてもらったり、もっとアコギの音を前に出してもらいました。やっぱり自分とギターは一体になっているというか、いくら最近はアコースティックでライヴをやっているとはいえ、エレキが鳴っていないと自分じゃないって思ってしまうんですよ。“変わったね”って言われることが多いんですけど、そういう部分も聴いてほしいですね。

カップリングの「夕日」はノスタルジックな感じもあって、前シングル「Good bye Good day」に通じるものを感じました。

そうですね。でも、この曲は4年ぐらい前に書いたものなんですよ。自分の経験そのままなので、今振り返るとリアリティーがあるなって思いますね。その頃って本当にデビューできるかどうかも分からなくて不安だったし、声の調子もあまり良くなくて、いいことが何もなかったんです。“それでも前に進まないと!”って自分で自分を元気付けるために書いた曲だったので、あんまりいい思い出がないから、なかなか歌う気持ちになれなかったんですよ。

辛かった時を思い出してしまうから?

そうなんですよ。毎日泣いていた時期に書いたものだったんで、弱かった自分が思い出されて、すごく嫌だったんです。でも、それももう消化したというか。去年いろいろ曲を探している時に、“あっ、そう言えば!”って感じで引っ張り出してきて…この時は挫折しそうになったけど、今こうして笑っていられて、頑張っていられるわけだから、そういう経験って無駄じゃなかったって思えたし、今なら希望を胸に抱いて歌える気がしたので、このタイミングでリリースしたいと思って入れました。

この曲も「Deep into You」同様にアコギが前面に出たアレンジになっているのですが、それはMARIAさん自身がそういうモードにあるということで? アコギが大事なものになっているというか。

その通りですね。やっぱり1年ぐらいアコースティックライヴをやってきたっていうことが大きいんですけど、すごくアコギが好きになった…音が好きなんですよ。これからもずっと弾いていきたいと思っているので、そういう思いが強いからですね。

バンドスタイルではなく、アコースティックでライヴをやるようになって、どんなところが変わってきました?

アコースティックだと誤魔化せないし、アコギと声だけっていう音数が少ない分、自然と“伝えよう!”っていう気持ちが出てくるんですよ。それがライヴの数をこなしていく中で…まぁ、“今日は全然ダメだったな”とか“手応えがなかったな”という日もあるんですけど、そういうものを改善していくのも楽しかったし、すごく勉強になってますね。バンドの音が恋しくなる時もあるんですけど、今は足下をしっかりと固めることの方が大事かなって。それでいつかまたバンドスタイルになった時に、アコースティックでの経験があることで、自分から意見がどんどん言えるようになればいいなって思ってます。

これは最近のライヴを観ていて思うことなのですが、歌が強くなったなと。

ただ声を張るんじゃなくて、抑えつつ感情を前に出す…最初は難しかったし、まだ完璧にはできていないと思うんですけど、そういう新しい歌い方にチャレンジしているんで、それがやっと自分のものになってきたっていうのは自分でも感じていますね。でも、“良かったよ”って言ってくださる方もいれば、元気がないと思われちゃったこともあるので、まだ感情の強弱っていうところを試行錯誤しながら勉強しているっていう感じです。

3曲目は「Good bye Good day」の、そんなアコースティックでのバージョンなのですが。

アコースティックバージョンをCDに入れたいっていうのが夢だったんですよ。今までの力量では無理だった…やっぱり編集とかするんじゃなくて、そのままのものを体感してもらいたいから。でも、ようやく周りからもOKが出たので(笑)。あと、まだ全県でライヴするのは無理だし…ライヴを観たいけど遠くて行けないっていう声をもらったりしているから、“こういうスタイルでライヴをやってるよ”っていうのが分かってもらえるかなっていうのもありますね。

「Good bye Good day」はCDだと打ち込みベースの曲だけに、アコースティックで聴くのも新鮮でしょうね。

そうですね。ライヴではこんな感じなんだよっていうのも出せればいいなって。

最近はずっとアコースティックのライヴをしているだけに、本シングルでは現在の自分を表現できたという感じですね。

そうですね。去年とは音の感じも変わってきているので、そこはみんなにも期待していてもらいたいなって。すごく納得のいく仕上がりになったし、自分でも“いい出来になったな~”って思っています(笑)。あと、アコースティックバージョンが入っていることによって、MARIAってこういうアーティストだって知ってもらえるし、ライヴの空間に一緒にいるような気持ちにもなってもらえると思うので、盛りだくさんのシングルになったかなって。
MARiA プロフィール

マリア:1987年1月生まれ。音楽が身近にある環境に育ち、音楽は彼女に絶対欠かせない存在となる。高校卒業後、路上ライヴなどでカバー曲を地道に歌い続けるが、自分の言葉と音で表現したいという強い思いから、07年に音楽塾ヴォイスに入塾。ギターとソングライティングの厳しいレッスンに明け暮れ、09年5月にシングル「Getaway」でデビューを果たした。オフィシャルHP
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