【TETSUYA】胸を張って届けられる
前向きなアルバムにしたかった

約9年振りとなる待望のニューアルバムが完成。運命的なもの、必然的なもの、TETSUYAの豊かで卓越した音楽観…そんな名作と呼ぶに相応しいさまざまなエッセンスが閉じ込められた作品になっている。

アルバムの内容、タイトルともに“前向き”な感じを受けました! このタイトルはどこから?

実は、このタイトル、(2010年の)夏前には決めていたんです。ボ~ッとしながら、ふと“COME ON”って言葉が出てきたんですよ。なんか降りてきたような感じで。““COME ON”か…。アルバムのタイトルにいいかも…”ってなんとなく思っていて。その直後に仕事に向かうために迎えの車に乗ったら、車のラジオからThe Beatlesの『Please Please Me』 が流れてて“♪Come on,come on Come on,come on~”というフレーズを聴いて、“あ、これは、アルバムタイトルを“COME ON!”にしろっていうサインなんだな”って、その時決めました。

まさに“COME ON!”っていうタイトルが象徴してる内容のアルバムだと思います。

前向きな姿勢を感じてもらえたらうれしいですね。前に向かって身を乗り出してる感じ? 例えば、ジェットコースターって急降下する時、怖いとどうしても腰が引けちゃって、のけ反っちゃうじゃないですか。でも、そうすると余計怖いんです。逆に“ヨッシャ!”って覚悟を決めて、前につんのめって行くぐらいのほうが怖くない。怖いこととかイヤなことは逃げたら余計怖くなるし、そういう時ほど“よしっ!来い!”って気持ちで臨んでいったほうが、いっそ怖くない。

なるほど。逆境には、あえて立ち向かっていくほうが怖くない?

チャレンジをすることって不安でもあると思うんです。でも、自らそこに飛び込んで行けば、何とかなるし、新しい経験もできる。そういう意味で“COME ON!”というタイトルはぴったりで、今僕がそういうモードなんだと思います。

アルバムとしては約9年振りですが、構想はいつ頃から?

1年前ですね。“TETSUYA”という名前に変えるきっかけと同時期です…。実はこのアルバムが完成したのが、つい先日の朝だったんです。その日は、僕の名前を変えるきっかけになった大切な人の命日で。偶然というか、すごく運命みたいなものを感じました。

それを必然というのではないでしょうか?

そうだと思います。だからこそ前向きなアルバムにしたかったし、胸を張って届けられるアルバムにしたかった。

アルバムを聴いて思ったのですが、明らかに“ヴォーカル”が違いますね?

そうですね。それはツアーをやったことが大きかったんだと思います。『Are you ready to ride?』はツアーのために書いた曲だし、今までそうやって書いた曲もなかったし、逆にツアーをやったからこそ書けた曲もあるし。

ちなみにその曲は?

『Fantastic Wonders』がそうです。初めてツアー回って感じた気持ちから歌詞を書きはじめた曲ですね。『Are you ready to ride?』もライヴを観た人は、この曲を聴くと、あの時のことを思い出すんじゃないですか?

この曲は一回聴いたら忘れられない曲ですね。頭の中をループします。

ギターのリフから作ったんですけど、このリフのアイデアは何年も前から温めてたんです。ちょうどツアーが始まることもあって、“あ、このリフで盛り上がる曲が作れそうだ”と思って、そこから発展させていった曲です。

その「Are you ready to ride?」もそうですが、今回はギターを全曲弾いてますね。

全部じゃないけど、どの曲にも僕が弾いているギターが入ってます。ソロだけ弾いてる曲もありますし。ソロは、ちょっと自信ありますよ(笑)

ギターソロではなく、メロディーだなって思いました。

そう思ってもらえたらうれしいですね。僕はベーシストなんで、いわゆる“ギタリスト”のソロではないと思います。テクニック的にはすごいフレーズを弾くことはできないですが、ベーシスト史上最強のギターソロは弾いてると思います(笑)。僕は歌というか、歌のメロディーの延長線上でソロを考えてるから。ギターでも歌ってますね。

今作はさまざまなタイプの曲が並んでいて、アルバムを聴き終えて、一本の映画を見たような気がしました。

リスナーの方にも、そう受け取ってもらえたらうれしいですね。僕はメロディーをすごく考え抜いて作っているから。何回か聴いて、やっと“いい曲”だと思えるようなものじゃダメだと思っていて。一回聴いただけで、“いい曲”だと思えるメロディーを作っている自信もあるし。

歌詞もTETSUYAというアーティストのいろんな側面が出ているなと。

さっきアルバムを聴いて“映画みたいだ”っておっしゃってましたよね。レコーディングの後半だったかな? ある人から言われたんですけど、ディズニー映画に4つの普遍の法則っていうのがあるらしいんですよ。必ず入れなければいけない4つの法則。ひとつは“愛”。恋人でもいいし、家族でもいいし、いろんな意味を含めて愛が入っているか。ふたつ目は“生”。これは生きるっていうこと。3つ目が“死”。これは死者を悼む気持ちが入っているかどうか。死を恐れる気持ちが入っているか。最後の4つ目は、日本人には分かりにくいんですけど“戦い”。失ったものを取り戻す戦いであったり、愛する人を守るという意味での戦い。“このアルバムには、その4つが全て入っているね”って言われたんです。

確かに言われるとその通りですね。それだけに、歌詞を書くにあたって難航したんじゃないですか?

いや、それがね、今回すごく早く書けたんです。自分でもびっくりするくらい。それと今回のアルバムは““I am~”の視点で書かれてるものが多いね”って言われたんです。“僕はこう思う。僕はこう感じた”っていう意思表示が強く出てる気がするって。自分ではあまり意識してなかったけど、言われてみて“そうかも”って再確認しました。だから、本当にひとりでも多くの人に届けたいって思ってます。L’Arc~en~Cielのベーシストのソロアルバムだとか、そういう先入観とか取り払って、まず一回聴いてほしい。純粋に、良い曲がいっぱい詰まってるから。
TETSUYA プロフィール

バンド活動を行うかたわらソロとしてもインスト曲を制作しているTETSU。ブルースを基調としたギター・サウンドには本格派の香りすら漂う。ワウの絶妙な味つけが曲にファニーな雰囲気を与えている。オフィシャルHP
公式サイト(アーティスト)

OKMusic編集部

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