L→R 福島 有(Dr)、上里洋志(Gu&Vo)、岡村健人(Ba)

L→R 福島 有(Dr)、上里洋志(Gu&Vo)、岡村健人(Ba)

【Half-Life】最初は“J-POP”という
タイトルが嫌だった

Half-Lifeが、初のラブソング「J-POP」をリリース。皮肉めいたタイトルもさることながら、リアルな体験を基にした心に刺さる歌詞が秀逸なナンバー。テレビ東京系ドラマ『モテキ』エンディング曲にも抜擢され、さらなる飛躍が期待される。
取材:榑林史章

“J-POP”というタイトルがいいですね。タイトルに反してHalf-Lifeらしいギターロックサウンドになっていて、でも歌詞がラブソングという点では、ある意味でJ-POPだとも言えるし。何が基になったのですか?

上里
ある人との別れがあって、その人に対する想いとか、言いたいこととかを、つらつらと書いていたものがあって。で、その中にあった“君はJ-POPが嫌いで 僕はLOVE SONGが嫌いだ”というワードがサビにすっぽりハマって、そこからどんどん言葉を抜粋しながら、メロディーにはめていくようにできました。

その書いていたものというのは、相手に読ませようと思って書いていたのですか?

上里
いえ、自分の中で溜め込んでいたこと…“どうしてこういう結果になってしまったのか?”とか、どんどん浮かんでしまって。失って気付いたことがすごくたくさんあったから、それを書いて自分の中で整理を付けようとしたんです。

“僕はLOVE SONGが嫌いだ”という歌詞がありますが、この曲はラブソングですよね。

上里
これまではラブソングにすごく抵抗感があって。25年間生きてきて、みんなに発表できるほど大した恋愛はしていないと思っていたし、そんな中途半端な経験を歌にしたくないというのがあって。でも、考えてみるとその中途半端な恋愛経験をそのまま歌にできるのは、世界中で僕しかいない。だから、むしろどんどん歌にしていくべきじゃないかと。あと、わずかな抵抗としては“あなたが好き”ということを言わずに、“J-POP”という言葉を使って間接的に表現しています。いくらJ-POPが嫌いと言う人でも、少しくらいは良いと思っているはず。そういうJ-POPが好きな気持ちをもっと素直に表現できたなら、きっとこの恋が終わることもなかったのになっていう。

こういうふうに歌詞として、自分のプライベートをさらけ出す部分に関してはどのように思いますか?

上里
照れ臭い部分はありますけど、こういう素の部分が出せるか出せないかってアーティストにとってデカいことだと思うので、そこは思いきってやりました。
岡村
洋志にとっては辛い経験やったと思うけど、でもそれがあったから生まれた曲だし。聴く人にとっては、その人自身の思い出もそこにプラスされて、何年後かにこの曲を聴いた時、思い出も一緒に浮かぶような。そういう曲になったらええかなって思います。
上里
J-POPに限らず、何に関しても当てはまる歌だと思っています。言いたいことが言えない人がいたら、僕も言うから、あなたも思いきって言おうよ!っていう。

2曲目の「world splits in two」は英語詞ですね。

岡村
これはカナダで活動している時、ふたりが入る前、僕と当時のドラムのふたりで家で作っていた曲です。ちょうどイラク戦争があった時期で、それが歌詞の基になっている。当時のタイトルは“DEADHEAD”で傍観者の意味、ヴォーカルは僕だったんですよ。

今の3人になる前の曲をかたちを変えて今やることについては、どういうふうに考えていますか?

岡村
正直言うと、本当はやりたくなかった。当時、ライヴもできずに、ただひたすら曲作りに没頭していた、その思い出がすごくあるので。だから、それをアレンジし直して、曲名も変え、ヴォーカルも変えて…わざわざそこまでしてやる必要がなぜあるんだ?っていう。でも、それはあくまでも僕の思い出の問題。そこを切り離して考えれば、こういうやりかたもありだし、逆にどんな感じになるのかなっていう楽しみもあったし。それでやることにしました。
上里
メッセージ性の強い歌詞というのもあって、どう歌うかはすごく考えました。人の命を扱った内容なのに、のんきには歌えないし。健人のカナダ時代の想いの詰まった曲でもあるから、その気持ちを汲み取って強い想いで歌ってあげないと、きっと誰も報われないですからね。
岡村
今となっては、めっちゃ気に入ってますよ(笑)。これを機に、思い出というタンスの引き出しをもっと開けられたらいいなと思っています。

考えかたが柔軟になったと言えますね。

上里
ここ数カ月で、すごく変わったと思いますね。いろんな出会いがあって、いろんな考えかたがあると知ったし。それを時間をかけて自分の中で噛み砕いて理解した。その上で、もっとJ-POPを取り入れた曲をやるかもしれないし、この曲でファンになった人が絶対に触れられないと思うような、化け物のような曲を提示するかもしれないし。その点では自分たちでも、今後が楽しみになっています。
福島
最初は“J-POP”というタイトルも嫌やったし、「world~」も自分がもともと関わっていないという部分ですごくイライラしたし。いろんな想いもあったけど、みんなにいいと思ってもらいたいし、でも自分のやりたいこともやりたい。だから、みんなが良いと思うものを汲んで、その中でいかに自分のやりたいことを実現するか。そのすり合いというか、せめぎ合いみたいなところが大事やなって。今はそういうことをめっちゃ考えてます。
岡村
今回「J-POP」が表題曲ですが、他の曲も全部身を削ってやっているので、気を引き締めて聴いてください!
Half-Life プロフィール

09年12月に<avex/tearbridge records>より1stアルバム「second narrow」でメジャー・デビューを飾った、上里洋志(vo&g)、岡村健人(b)、福島有(dr)から成る3人組バンド、Half-Life。00年、岡村を中心にカナダ・バンクーバーにて結成され、活動開始。05年に活動拠点を日本へ移し、現在、渋谷CYCLONEを中心に都内でライヴを展開しつつ、活動範囲を全国に拡大している。

歌謡曲の要素を取り入れながら、J-POP/ロックをエモーショナルにミックス。独創的かつ心地よいメロディー・ライン、ぶれない強靱なバンド・アンサンブル。その迫力ある音楽は、“ギター・ロック”や“歌もの”という枠だけでは計れない音楽性とポテンシャルを秘めている。拙くも感情の温度が感じられる紡ぎだされた言葉、見る者の体温を上昇させるライヴ・パフォーマンスはエネルギーに満ち溢れており、感情を曝け出すヴォーカル、静寂と爆音が美しく同居したバンド・アンサンブルが心を掴む。Half-Life オフィシャルサイト
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