湘南乃風のメンバーであり、ソロのレゲエDee Jayとしても活躍するVoice MagicianことHAN-KUN。彼が2009年を締め括るニューシングル「Don’t Cry」をリリースした。すでに名曲との呼び声高い傑作の登場だ!
取材:佐藤チアキ

今夏リリースされた激アツな1stシングル「KEEP IT BLAZING」から一転、待望の2ndシングル「Don’t Cry」は胸を打つバラード調ですよね。この楽曲を作る衝動って何でした?

最初は年内に作品を出すつもりはなくて。でも、来年に向けてライヴのセットメニューもどんどんリニューアルしていきたいしって考えた時に、年内にもう一発出したいって気持ちがすごく強くなってきたんですよ。その中でこういうレゲエ・ミディアムな楽曲は季節的にも合うし、いろんな人に聴いてもらえるチャンスかなと思ったというか。自分の主軸になっているのはダンスホールレゲエなんですけど、こういうミディアム曲を通じて、レゲエに興味を持ってなかった人にもダンスホールレゲエを好きになってくれる糸口が生まれたら良いなと思ったんですよね。

この楽曲をラブソングと捉える人も多いと思いますが、まずはどんな楽曲を作ろうと思いました?

もともとは自分の夢に向かっていくさまを書いていたんですよ。その途中で“泣かないで”的なサビが出てきて。

そこから“Don’t Cry”という流れの歌詞に?

そうですね。自分が夢に向かって突っ走っていく中で、誰に一番悲しんでほしくないかって考えたら、やっぱり仲間だったり、家族だったり、大切な人だよなってところで。そこからどんどんラブソングっぽい色も出てきたっていう感じですね。

“LOVE”という言葉を使わずに愛をしたためている感じがグッときますよ、この曲は。そこに男気も感じるし。

付き合い始めとかであれば、愛とかの言葉が対応するんだと思うけど、お互いを知っていくとそういうのが逆に軽く感じるというか、その奥で“何を思うのか?”だから。そこの部分が歌詞から伝わっていればうれしいなと。

無駄な音を省いたトラックもいい雰囲気を醸し出してますね。

この曲は言葉を届けたいっていうのがデカかったし、ギターだけで十分成立すると思ったんですよね。現場ではライターに火を灯してもらえる曲になればうれしいかな。

続く「乱舞 inna Dancehall」はその真逆というか。火を灯すというよりもラガマフィン魂に火を付けるアツアツな現場チューンですね。瞬発力もあって盛り上がりそう。

まだ先の話ですけど2ndアルバムのリリースも念頭に入れつつ、ライヴのセットメニューを変えていきたいと思っていて。その新しいライヴの中で『乱舞 inna Dancehall』を一発目に持ってこようかなと考えてるんですよ。

この曲でステージに登場したら間違いなく乱舞しますよ。ちなみに、この曲は踊れることを重視して作ったのですか?

ジャマイカ人のDee Jayって、ステージに出て30秒くらい歌って一気にアゲてから次の曲に行くじゃないですか。あの絶妙なクイック。その掴みはOK的な1曲になれば良いなという感じですね。もちろん、乱舞してもらえたらさらにうれしい。

トラックは打ち込みと生のサウンドを取り入れてますよね。

そうですね。もともとは全部自分で打ち込みで作った曲だったんですけど、『Don’t Cry』との流れも考えて。あと、自分的にもバンドサウンドが好きで、アレンジを加えたら生音が活きるかたちになったんですよ。

オートチューン使いで今っぽく加工している声と、打ち込み&生音によるトラックの相乗効果を感じる曲ですね。

今までにないんじゃないかなと思うんですよ、ダンスホールのトラックに生のストリングスを加えた曲って。

新しいアプローチかもしれないですね。

ストリングスを演奏してくれた人たちがそれを快く引き受けてくれたお陰というか。彼らの協力もあって間違いないかたちに仕上がりましたね、この曲は。

3曲目「RUB-A-DUB WARRIOR!!」もまた違ったインパクトを放つダンスホールチューンですね。

これもジャマイカの現行ダンスホールをすごく意識して作ったものですね。音もジャマイカで流行っているものにインスパイアされて自分で打ち込んだものだし。“RUB-A-DUB WARRIOR”って言葉も、レゲエの現場へ行ったらとにかくラバダブしてるので、自分が胸張って言える言葉かなと思ったし。

Dee Jayたちがステージに立つ前の心境が伝わる曲ですよね。マイク持ちにとって“現場=勝負”の場だったりするし。

それこそ俺だけでなく、世界にも日本にもいるDee Jayたち全員がステージに向かって行く時に思っているであろう心理状況だと思うんですよ。Dee Jayじゃない方からすれば、“Dee Jayってこんな心境でステージに上がってるんだ”って感覚で聴いてもらえればなと思います。ちなみに、3曲目は今回の作品の中で最後に制作した曲なので、1曲目と2曲目からの流れもしっかり踏まえて作ってたりもするんですよ。

その流れとは?

1曲目『Don’t Cry』は夢に向かって頑張っていく歌じゃないですか。で、その夢に向かって行き着く先はダンスホール(2曲目『乱舞 inna Dancehall』)で、そのダンスホールで俺が何をしてるかっていうと、ラバダブやってスキル磨きをしてる(3曲目『RUB-A-DUB WARRIOR!!』)っていう。そうやって一枚の中でストーリーの流れを作ってみたんですよね。

流れを感じて聴くとより一層楽しめますね。

だとうれしいです。1曲目で初めてレゲエに触れた人にも、2曲目、3曲目と聴き進めるうちに“レゲエには心を踊らすような楽曲もあるんだ”っていうのが伝わればいいなと。

最後に、2010年の抱負は?

突っ走ってくだけですね(笑)。来年も応援よろしくです。
HAN-KUN プロフィール

ハンクン:湘南乃風メンバー、Voice Magician。マイク一本で自己表現していくダンスホールレゲエDee Jayでハードコアな掛け合いもできてサビも歌える、自分だけのスタイルを極めようとメッセージする歌い手。また、RUB-A-DUB(ラバダブ)と呼ばれるダンスホール特有のフリースタイルも得意としている。08年7月に待望のソロ1stアルバム『VOICE MAGICIAN』をリリースした。HAN-KUN オフィシャルHP

OKMusic編集部

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