関西から全国へ、レゲエシーンを熱くするBESがメジャー2ndアルバム『BEST I』をドロップ! アップチューンから聴かせるナンバーまで幅広い楽曲を聴かせる作品と彼の人柄の伝わるインタビューをご堪能あれ!
取材:土屋恵介

本誌初登場ということで、まずはレゲエとの出会いから訊かせてください。

6年前に地元である大阪の堺でやってる野外ダンスイベントに先輩に連れられて行ったら、“なんじゃこりゃ!?”って衝撃を受けたんです。そこから2年後ぐらいには歌ってましたね。俺にも絶対できると思って、家で8小節の歌を書いて、ダンスに行ってはステージ上がってマイクを取ってたけど、2秒でマイク取り返されたり(笑)。最初はその繰り返しでしたね。

RED SPIDERさんに影響されたそうですね。

すごいインパクトがありました。いきなり電話かけてきて、呼ばれて、いきなり人生初のレコーディングをし、それがリリースされたんですから(笑)。俺、“この人好きやな、会いたいな”って人とはだいたいつながるんですよね。自分の人当たりの良さみたいなのは特技かなって感じがします(笑)

(笑)。レゲエのどんなところに惹かれたのですか?

音はもちろん、いい意味での緩さとリアルなことをがっちり歌えるとこ。ライヴでも、“盛り上げられるなら歌え。できないならやめとけ”って、イエス・ノーがはっきりしてるし。

反応がはっきりしている分、こちらもスキルに磨きがかかりますよね。では、メジャー2作目のアルバム『BEST I』についておうかがいしたいのですが、本作のテーマはどのようなものですか?

今自分がやれるものをガーッと出しました。コンセプトはジャケットにも表れてて、人間は好きな音楽を自然体でやってる自分で、ロボットのほうはデジタルなものを追求してる自分って意味なんです。ほんま、自分らしいアルバムになったって思います。

タイトル“BEST I”に込めた思いとは?

自分に負けないように。俺、他人との競争って嫌いで、“あいつに勝ちたい”とかなくて。そういうのよりも“もっといいもの作りたい”とか、“自分に負けたくない”って気持ちが強い。

レゲエの魅力にハマったきっかけもしかり、己を高めていくことへの意欲が旺盛なのですね。そんな本作の柱となった楽曲はどれになりますか?

タイトル曲の『BEST I』。自分を何も隠さんと、超日頃の話を書きました。

プラス、全力で前に進もうというメッセージも感じました。

やっぱり、気持ちのこもった言葉を詰めた音楽を日本に根付かせたいという思いが俺にはあるんです。そういう意味では重い内容だし、気持ちの入り方が違いますね。

「FIRE BURNING feat. 導楽」などの熱いダンスホールから、ストレートなラブソング「もいちど」、聴かせるスローチューン「裸の天使」など、いろんなアプローチをしていますね。

いろんなもんが好きやし、全部自分って感じがします。ただ、歌にしても歌詞にしても、“自分の引き出し”から抜け出すことで精いっぱいです。でも、今回歌詞を作ってて、今まで自分のスタイルにないものも出てきたので…あまり下ネタとか入れなかったけど、要所要所には入ってたり(笑)。“自分の引き出し”よりちょっとハードルを上げたものを作って、それが自分らしくなればいいなと思ってますね。

パーティチューンでもメッセージソングでもラブソングでも、すごく人間味が伝わってきました。

歌詞は自分の経験が基になっていて、そこから広げたことを書いてるんです。やっぱり実際に体験したことじゃないと、歌っててもほんまに人の心に刺さらんと思うし。どんだけ自分の生き様、経験を武器にしていけるか、もっと挑んでいきたいですね。

では、本作で一番トライした曲は?

『BEST I』もそうだけど、『愛に狂う』はダブルミーニングで作ったので面白かったですね。

ラブソングがモチーフになっていますが、ファンのことを歌っていますよね。

ほんとは、もっとピンポイントで女の人のことを歌おうとしたんですけど、どんどん壮大になって、テーマはエコとエロとか歌ったりして(笑)

書いていくうちにどんどん広がるタイプなのですね。

めちゃデカくなりますね。KENTY GROSSとの『オードリー』なんか、女の子の話が宇宙を越えた話しになって(笑)

(笑)。あと、すごくライヴ感が伝わってきました。

あ、今になって気付きましたけど、自然とライヴを想像してましたね。全曲通じてひとつのストーリーというか、“ライヴでこの曲の後にこの曲ならシブいんちゃうか?”とか流れを考えて。

しかも、困難があっても前を見ていこうって曲も多いので、不況に強いアルバムだなと。

母親が今までに聞いたこともないような弱音を吐いていたり、自分の周りの人もダメージを食らってたり、このネガティヴ感はマズい、イカンなって実感もあって。やっぱり、音楽って励まされると思うんです。僕の曲が、聴いてくれる人の心を支えられるようになれたらいいですね。あと、誰かにメッセージを届けたいと思って歌ってたのに、結局、全部自分に言ってるなって感じる時があります。それで自分が強くなったり、自分が慰められていたり。それは面白い発見でしたね。例えば、小説を読むと、それが自分の力になって、人に話したくなるじゃないですか。そういうアルバムになれたらいいっすね。

来年はどういうことをしていきたいですか?

音楽から食らった感覚をみんなにも与えたい、常にそればっかり考えてますね。だから、もっとライヴに力を入れていきたいです。
BES プロフィール

1983年9月18日生まれ、大阪府堺市出身。中学生の時にスケート・ボードにはまり、それをきっかけとしてストリート・カルチャーに興味を持つ。その後、野外フリー・ダンスで見たレッドスパイダーのプレイに衝撃を受け、自分もレゲエをやってみたいとマイクを握る。同年代のアーティスト仲間と“N-O2”と言うユニットを結成すると同時に、ソロ・アーティストとしても大阪を中心に質の高いライヴを重ね話題となる。N-O2を発展的解散後、07年8月に1stアルバム『MUSIC IS MY ROAD』をリリース。

幼少の頃から続けているピアノや独学で覚えたギターを駆使して制作する歌心あるフロウは現場レベルでの評価も高く、制作する楽曲にも音楽センスが溢れている。またダンスの現場でも大阪発のモンスター・ダンス、KENTY GROSS主宰のスペシャル・ユニットSOUND GROSSYの一員としても存在感を発揮、日々のスキル・アップに余念がない。08年5月には1stシングル「ずっと!!」を発表、最初で最後のインディーズ・シングルとなった本作で見事オリコン・インディーズ・チャート1位を獲得。
そして同年8月、<Far Eastern Tribe Records>より1stアルバム『Come inna de DANCEHALL』でメジャー・デビュー。さらなる頂点を目指すべくメジャー・シーンにチャレンジする新世代アーティストの1人である。オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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