取材:ジャガー

まだまだ“始めていくぞ!”って感じ

表題曲の「Sugar!!」は、メロディーがすごくさわやかで楽しくなるナンバーですね。

加藤
最初に聴いた時からすごいメロディーが耳に入ってきて。周りの反応も良かったので、完成する前から期待値が高かったですね。

今回、プロデューサーが亀田誠治さんだと。

志村
自分のバンドをプロデュースするのはもちろんですけど、最近では他のアーティストのプロデュースもするようになって。そういう機会が増えたことで、日本最高峰のプロデューサーと作業をしたらどうなるんだろうって気持ちが強くなってきたので、亀田さんとやりたいなと思ったんです。

作品を一緒に作った率直な感想はいかがでしたか?

志村
亀田さんと一緒に仕事をしているレコーディングエンジニアさんだったり、マニピュレーターの方だったり、あと今回ドラムで参加してくれている刃田綴色さん(東京事変)もそうなんですけど、チームワークというか、そういう人を含めて亀田サウンドが成り立つんだと僕は思っていて、そんなサウンドを求めて今回お願いしたので、まさにそれが体感できて素直にうれしかったですね。
加藤
もともと形のあった「Sugar!!」と亀田さんの考えが上手く楽曲を上へ押し上げる感じになったと思うので、すごい良かったです。

奮い立たされる歌詞に勇気付けられたのですが、普通の応援ソングとは違った切り口の歌詞ですよね?

志村
デモテープの段階から、サビの“全力で走れ”って言葉は浮かんだんですよ。そこから第三者に言っているんだろうなっていうのが漠然とあって…メッセージソングというか、誰かを応援している歌にしようと思ったんですよ。でも、それだとしっくりこなくて、全力で走れっていうのを“自分に言い聞かせているっていうのはどうだ?”って視点を変えてみたら、とてもしっくりいって。バンド活動もそうですけど、全力で駆け抜けていくことが、これから必要だなって感じていたからこういう歌詞になったんだと思います。

“36度5分の体温”は丁度いい興奮状態を連想しました。

志村
“平熱じゃん!”って一瞬思ったんですけど、すごい体が温まってるってわけでも、逆に冷めきってるわけでもなく、そのどっちでもいける準備万端な状態で、あとは自分が動くだけっていう、そういう状況を言い表したかった一節なのかもしれません。
加藤
こういう曲がシングルになったってことは、“まだまだ始めていくぞ!”って感じでもあるので、バンドとしてもいいモチベーションで、これからを挑んでいけるかと。

この後に控えるアルバムは、制作をスウェーデンで行なわれたとのことですが。

志村
海外でレコーディングする意義ってたくさんあるけど、単純に日本にいない方に出会えるっていうのがあって。例えば、日本ではいないであろうプレイスタイルのドラマーと作品を作れたことは大きな財産になりました。まだフジファブリックに足りないものを多く感じたし、逆に世界基準で比べても見劣りしないものがあるっていうのも確認できたレコーディングでした。

さまざまな発見を経験したレコーディングで誕生したのが、2曲目の「ルーティーン」なんですよね。

志村
日本でデモは作ってたんですけど、この曲だけ歌詞は向こうで書いたんです。向こうの空気を吸って書いてみると、新しい何かなるんじゃないかなって。でも、「ルーティーン」の曲名に連想されるように、どこにいても自分は変わらないというか、結局やることは一緒で、自分は自分なんだなってことに気付きました。そういうものが歌詞にも表れたんじゃないですかね。
フジファブリック プロフィール

フジファブリック:2000年、志村正彦を中心に結成。09年に志村が急逝し、11年夏より山内総一郎、金澤ダイスケ、加藤慎一のメンバー3人体制にて新たに始動。普遍性と抒情性、キャッチーなメロディーとエネルギーあふれるサウンドで独自の世界観を放つシーン屈指の個性派ロックバンド。「銀河」、「茜色の夕日」、「若者のすべて」などの代表曲を送り出し、『モテキ』TVドラマ版主題歌、映画版オープニングテーマとして連続起用された。数多くのアニメ主題歌も担当。18年には映画『ここは退屈迎えに来て』主題歌、そして劇伴を担当。19年にデビュー15周年を迎えアルバム2作を発表。同年10月に大阪城ホール単独公演を大成功させた。21年2月にシングル「楽園」、3月に11枚目となるアルバム『I Love You』を発表し、11月にダブルタイアップシングル「君を見つけてしまったから/音の庭」をリリースする。フジファブリック オフィシャルHP

OKMusic編集部

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