【TOTALFAT、ROTTENGRAFFTY、04 Lim
ited Sazabys】『PUNISHER'S NIGHT
2015』 2015年2月1日 at Zepp Tokyo
撮影:AZUSA TAKADA/取材:石田博嗣
登場SEから会場が沸き、のっけから屈強なバンドサウンドを叩き付け、床ごとフロアーを揺らしたROTTENGRAFFTY。その一声が、一音が、一打が重たく響き、熱気が会場を完全制覇するのに、さほど時間を要しなかった。百戦錬磨のライヴバンドとしての圧巻のパフォーマンスを展開し、クラウド・サーフ、シンガロング、サークルを何度も発生させる中、“今日は人間臭い感じでいこうと思う。俺らと、お前らの歌を、ここに残して帰るからな”と語ったN∀OKI(Vo)。矢継ぎ早に繰り出される一曲一曲が、体温を感じるほどに人間臭いのも彼らのライヴの醍醐味ひとつである。パワフルに攻め立てるだけでなく、観客一人一人との感情のパイプを作り、トリのTOTALFATへとつなげた。
“とんでもない日にしようぜ、東京!”とJose(Vo&Gu)が叫び、オープニングナンバー「Room45」から大合唱を誘ったTOTALFATのステージ。04 Limited Sazabysがひとつにし、ROTTENGRAFFTYが観客一人一人と向き合わせたフロアーに、精神開放のためのビート、リフ、メロディー、言葉が放たれ、音楽を介した心の対話がなされていく。さらに、外は真冬であっても場内は灼熱!とばかりに「夏のトカゲ」「Summer Frequence」とサマーチューンを連続投下。夏の爽快感や開放感を伴ったナンバーが観客のボルテージを焚き付けると、続く「Call It Love」ではROTTENGRAFFTYのツインヴォーカルNOBUYA&N∀OKIが加わり、04 Limited Sazabysのメンバーもステージに…となれば、客席も楽しんだ者勝ちとばかりに、拳を掲げ、声をあげる。その後も全力で音を放ち、メッセージを届け続けるTOTALFATと、それを全身で受け止め、熱を返し続けるオーディエンス。その喧噪は凄まじさと熱気を増し、ステージの両脇にあるスピーカーの出音よりも客席からの声のほうが大きいとShun(Vo&Ba)が思わずもらしたほど。そして、オーラスの「Place to Try」では会場の壁を震わせるほどのシンガロングが巻き起こり、そこにはあふれるほどの笑顔も広がっていた。
TOTALFATらしく、熱くて温かいイベントとなった『PUNISHER'S NIGHT 2015』。同公演を大成功に終えたことで、15周年を駆け抜けるための最高のスタートダッシュがかけられたことは間違いない。
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