【SION】SION 日比谷野外大音楽堂
2009年8月8日

撮影:麻生とおる/取材:石田博嗣

夕暮れ時の生温かい外気が夜の空気に変わった頃、“やらなきゃな やらなきゃよ”(「今日の全部を」)という言葉に震えていた。何度目だろうか? 目頭が熱くなるぐらいに、しゃがれた歌声が胸が響いた。しかし、それは自分だけではない。周りに目をやると、大の大人が体を揺らし、腕を上げ、声にならない声で歌っている。SIONの歌は“たいがいがピエロ 観客なしの 寂しいピエロ”(「Teardrop」)などと絶望的で自虐的なのだが、まるで自分のことが歌われているように感じられ、日常の中で押し殺している本当の気持ちを分かってもらえた気になるのだ。さらに、彼の歌声には“それでも、俺は生きてやる!”という意思にも似た、 力強さと優しさがあり、それが生で届くものだから、否が応にも自分の背中も押される。終演後、心が少し軽くなったように感じたのだが、それはこの野音に居た者たちも同じだろう。
SION プロフィール

シオン:1985年に自主制作アルバム『新宿の片隅で』でデビューし、86年にアルバム『SION』でメジャーデビュー。その独特な声、ビジュアル、楽曲は日本のミュージックシーンにおいて唯一無二の存在で、多くのアーティストから敬愛されるミュージシャンズ・ミュージシャンであり、ワン・アンド・オンリーな存在感で輝き続けている。リスペクトしているミュージシャン、俳優、タレントには枚挙にいとまがない。また、長年培った充実したライヴには定評があり、近年は20~30代を中心とした客層を持つバンドとも積極的に対バン公演を行なっている。そして、毎年恒例の日比谷野外大音楽堂でのワンマンライヴは夏の風物詩として定着している。SION オフィシャルHP

OKMusic編集部

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