「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
ストイックな姿勢を貫き続ける
B'zのヒットを探る

総合1位はバランスよく支持された
95年の「LOVE PHANTOM」

この決め方で総合1位になったのは、95年のシングル18作目「LOVE PHANTOM」。CDは2位、配信も2位、カラオケは4位と、どれも突出することなくバランスよく人気のものが総合1位というのは、なんだかB’zらしくもある。本作はテレビ朝日ドラマ『Xファイル』の主題歌であり、通常のドラマ主題歌は放送が1カ月ほど進んでから満を持して発売され、その溜まり溜まったマグマによってメガヒットするというのが90年代の王道パターンだったが、ドラマが始まる1カ月以上前に発売されている。つまり、発売時点ではノンタイアップだったにもかかわらず、初動でCDがミリオン近い約95万枚を売り上げ、累計でも186万枚以上となったのだ。

それでいて、1分以上に及ぶミステリアスかつドラマティックなイントロの末、強烈なサビ部分から始まるというギャップが大きかったり、1番の後にラップ部分があったりと、実験的要素がとても強い。しかも、その翌月には収録アルバム『LOOSE』も発売され、シングルの買い控えもあろう状況だった。にもかかわらず本作が大ヒットしており、いかにB’zが勢いに乗りまくっていたかが分かる。

また、「LOVE PHANTOM」の配信開始はCD発売から10年後だったが、旧作としてじわじわと売れ続けてダウンロードが25万件を突破しているのも見事。LIVEの定番曲になっているのも、ロングヒットの要因だろう。

B'z / LOVE PHANTOM

総合2位はタイアップドラマが
1日きりの「愛のままにわがままに~」

総合2位は、93年のシングル12作目「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」。同年に約193万枚を売り上げ、年間チャート2位となった後に、03年の12㎝シングル発売でさらに売り伸ばし、B’zのシングルで初めてWミリオンとなっている(ちなみに、この12㎝シングルは90年の「BE THERE」から93年の「裸足の女神」まで、TOP10ヒットとなった8cmCD全10作が同時に復刻され、再発売ながら3位~12位を占める快挙となった)。

本作は主題歌となった日本テレビ系ドラマ『西遊記』に合わせ、幻想的かつオリエンタルなイントロから始まり、いつものノリよいギターサウンドに一変するアッパーチューン。ドラマ自体はたった1日の放送ながら、憶えやすいメロディー、さらに困難に立ち向かうべく強い愛が歌われた歌詞、トドメに卓越したボーカルに殺しのギターフレーズと、B’zの旨味成分が余すことなく凝縮されている。それゆえ、放送終了後もロングヒットにより彼らのNo.1セールスとなったのだろう。

B'z / 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない

OKMusic編集部

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