L→R ハナメガネ(Ba)、ライオネル・リオッチー(Key)、かたかいとしゆき(Vo&Gu)、シーコフォーエバー(Dr)

L→R ハナメガネ(Ba)、ライオネル・リオッチー(Key)、かたかいとしゆき(Vo&Gu)、シーコフォーエバー(Dr)

【スーパーアイラブユー
インタビュー】
自分にとってのロックは
一番楽しい嘘であり、一番優しい嘘

性格的にパーッと
明るいだけの曲は作れない

以前カセットでリリースしていた「seventeen」を再録した理由も聞きたいです。

シーコ
カセットは前から作ってみたかったんですけど、作ってみたら想像していた音にならなかった部分もあって。自分たちの中でもすごく好きだと思える曲だったので改めてアルバムに収録しました。
かたかい
曲自体はハナメガネくんが正式に入った時に、パンクっぽくてちょっとオルタナ感を出した曲がほしくて作りました。メンバーがそろったことで、やりたいものをやりたいと言いやすくなったのはあって。ふたりが正式メンバーになった時の安心感もあったから好きなことができるようになったんだと思います。

なるほど。この曲の歌詞は衝動的で虚無感もある感じが学生時代を思い出させるような。

かたかい
これも僕の実体験で、男子校で好きな人もいなかったので《休み時間 裏校舎のトイレで恋愛小説読んで泣いてた》って出だしは当時の僕そのままです。2番の歌詞も親友がこじらせていたのか、うちのポストにJ.D.サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を入れて“読んでくれ”って薦めてきたことがあって。好きな人がいなくてもどかしい気持ちを書いてます。

「サンデーイブニング」も学生時代の醍醐味というか、憂鬱な日曜日を歌う“サザエさん症候群”みたいな楽曲ですよね。

かたかい
まさにそんな感じで、実家で寝てるイメージの曲です。今の僕の気持ちもあったり、いろいろ混ざってるんですけど、その中には小中学生の頃にあった懐かしいシーンも入ってます。

「FORGET ME NOT」はバンドとしてのリスナーや仲間に対しての“忘れないでほしい”っていう想いもあるのかなと。

かたかい
バンドの気持ちオンリーではなかったんですけど、人に対して見ていてほしいというか、注目してほしい、忘れないでほしいっていう想いがあったかもしれないです。今作の中で最後にできた曲で、スローテンポだけどロックなバラードを入れたくて頭の中にあったメロディーの種を一気にかたちにしました。それこそピアノが入ったからやっとできた曲だと思ってます。

「サンデーイブニング」「FORGET ME NOT」のしっとりした流れにパンクな「グランジ」がガツンとくるのもいいですね。個人的には《ジオラマボーイ パノラマガール》ってフレーズの意味が気になりました。

かたかい
そのフレーズは『ジオラマボーイ パノラマガール』っていう岡崎京子さんの漫画からとりました。最初は語感で使おうって決めたんですけど、女の子がずっと好きだった男の子への気持ちが冷めちゃう感じとか、漫画のストーリーに影響されて作ったところもあります。

シーコさんが特にこだわった楽曲はありますか?

シーコ
いつもシンプルなドラムが合うと思ってやってたんですけど、「TONIGHT TONIGHT TONIGHT」のフレーズは品を替えて自分を出してみました。全体的にはすごくスッキリしたけど、サビのコーラスをたくさん重ねて楽器の一部として使ったり、細かい部分をこだわりましたね。

「Don’t Stop Music!!」はトランペットがあり、シーコさんのラップもありで、いろいろ詰め込んでいますね。

シーコ
もともとアルバムを作るにあたって私がラップをやりたくて、今までやってこなかったノリの良い曲にしようっていう大枠だけあったんですけど、そこから“こういう感じじゃない?”っていろいろな音を付け足していって賑やかな感じになりました。
かたかい
いい意味でふざけながらというか、歌の掛け合いも楽しくハッピーな感じで重ねていって。でも性格的にパーッと明るいだけの曲は作れなくて、“悲しいことがあったりするけど音楽を聴こうよ”ってニュアンスになってます。

“明るいだけの曲が作れない”っていうのは、最後の弾き語りで収録している「ロックンロールなんて嘘」の《世界中のさみしさを集めたら きっとやさしい歌ができるだろう》ってフレーズでも感じました。これってバンドの真骨頂というか、スーパーアイラブユーにある直向きさの根っこの部分はこの寂しさでできているなと。

かたかい
ありがとうございます。そうかもしれないです。これは今作の中で一番前からやってた曲で、今回は入れるか迷ってたんですけど、この曲を好きって言ってくれるリスナーも多くて。いろいろ考えた結果、弾き語りで収録するのが一番いいかなと。
シーコ
個人的にアルバムに弾き語りの曲が入ってるのが好きなので猛プッシュしました(笑)。
かたかい
否定するわけじゃないけど、ロックが好きな人って“ロックが一番だ”って言っているイメージがあって、心のどこかで違和感を持っていたんですよね。僕は“ロックンロールなんて嘘”って考え方のほうがしっくりきたんです。自分にとってのロックは一番楽しい嘘であり、一番優しい嘘なのかなと。その気持ちは今でも変わらずにあります。

今作では新しいことをやってみた曲が多かったけど、最後は前から変わらずにあるものを歌って締め括られていると。そんなアルバムが出来上がって、改めてどうですか?

かたかい
一曲一曲の色が違って、好きなものを素直にいっぱい詰め込んだけど、トータルでポップになったし、結果スーパーアイラブユーになったかなと。
シーコ
やりたいことをやりつつ、私たち4人の個性がでたと思います。“これがスーパーアイラブユーです”って言える一枚ができました。あと“初めてのフルアルバムのジャケ写は髙野Fさんに描いてもらいたい”ってメンバーみんなで思っていて、それが叶いました。何の生物か分からない子がいたり、メンバーも描いていただいたので、そこにも注目してもらえたら嬉しいです!

取材:千々和香苗

アルバム『WE ARE BEAUTIFUL DREAMERS』2019年9月25日発売 スーパーアイラブユー
    • SILY-0007
    • ¥2,000(税抜)
スーパーアイラブユー プロフィール

スーパーアイラブユー:2015年より本格始動し、18年に現体制となった4人組ビューティフルドリーミングロックバンド。15年に全国リリースした1stミニアルバム『SUPER I LOVE MUSIC & SUPER I LOVE YOU』のレコ発イベントではLOST IN TIME、cinema staff、竹原ピストルらと共演。19年に初のフルアルバム『WE ARE BEAUTIFUL DREAMERS』を発表する。スーパーアイラブユー オフィシャルHP

「サンデーイブニング」MV

「FORGET ME NOT」MV

「seventeen」MV

アルバム『WE ARE BEAUTIFUL
DREAMERS』トレーラー

OKMusic編集部

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