amazarashi

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【amazarashi インタビュー】
テーマは自分を苦しめるものに
対する“拒絶”

新しい僕らの高揚感を
共有してほしい

「抒情死」にも“拒絶”というワードが何度も出てきます。この曲はアルバムのコンセプトの中でどんな位置を占めていますか?

この曲がアルバムのテーマの中では一番中心かもしれません。「抒情死」と「とどめを刺して」が自分を苦しめるものに対する拒絶、自分らしく生きるための拒絶を描いてます。世間や人間関係の中、雰囲気で曖昧に受諾してるもの、そういうところから息苦しさが生まれるんじゃないかっていう曲です。例えば愛想笑いとか、なんとなく雰囲気でノーと言えなくて断れなかった案件とか、そういう日常で小さく自分を殺していく状況は拒絶するべきだという曲です。

「独白」は、あの武道館で本編ラストを飾った曲。《言葉を取り戻せ》と叫ぶ、この曲を作った当時の想い、武道館で披露した想い、そしてアルバムに収められた今の想いに変化はありますか?

武道館のライヴではまた違うストーリーがあったので、歌っている時は物語の登場人物の気持ちで歌っていました。《言葉を取り戻せ》というメッセージも“自分を押し殺さないで”っていう意味合いで、今回のテーマを共有してします。

「未来になれなかったあの夜に」はつらい過去を“ざまあみろ”と言う言葉で愛おしみ抱擁するメッセージに聴こえます。《今更弱さを武器にはしないよ》《足りないままで幸福になって》といった言葉に込めた力強い肯定が胸を打ちます。

これはamazarashiリスナーに向けて描いた曲です。僕らもいろいろあったし、今になって言えることや感謝もあるし、責任を感じることもあるし、“こっちはこっちでやってくけど、そっちは大丈夫?”みたいな。手紙みたいな気持ちで作りました。

アルバムの最後を飾る「そういう人になりたいぜ」に宮沢賢治の“そういうものにわたしはなりたい”(「雨ニモ負けズ」)の面影を感じるのは考えすぎでしょうか?

それは考えてませんでした。でも、なんか嬉しいです。ラブソングなんですけど、いろんな思い出、素敵な人間、尊敬する人間、男も女も、今現在のことも切り貼りしたコラージュのような歌です。ほぼノンフィクションのコラージュを男女ふたりのラブソングに落とし込んだらこうなりました。

アルバムに付属する小説「雨天決行」は、もはや小説というよりはamazarashiというバンドの始まりをリアルに描くドキュメンタリーのようです。今これを書いた意図は?

毎回アルバム特典の小説とか詩集とかは、僕らの曲を多面的にとらえてほしいと思って作っています。特にamazarashiヘヴィリスナーのためのサービスです。曲を聴いた時にイメージする絵は人それぞれでいいんですけど、もっと深く知りたい人がいたら、何らかのヒントになればいいなっていう気持ちで書きました。

では、ライヴについて。昨年の『amazarashi Live Tour 2019「未来になれなかった全ての夜に」』では、何を提示して、どんなものを得たと思いますか?

あのツアーはファンへの恩返しお礼参りみたいなツアーでした。リスナーと気持ちの交換ができたライヴだったと思います。気のせいかもしれないけど、初めての感覚でした。次のツアーにもつながる体験だったと思います。

そして、4月からホールツアーが始まりますが、どんなコンセプトで何を提示するのか、抱負をお願いします。

ライヴを毎回がむしゃらにやって、その果てに“この感覚はなんだ?”っていう新しい高揚感の発見があります。そして、今度はその新しい高揚感を意図的に起こそうとがむしゃらに頑張ります。その繰り返しで僕らは成長してきたので、また新しい僕らの高揚感を共有してほしいです。テーマやコンセプトはあるんですが、まだ内緒です。

アルバム、ツアー、そしてその後のamazarashiにはどんな未来予想図が広がっていますか?

全然、先のことは考えてないです。その時その時で思い付いた面白そうなこと、やりたいことをやっていきたいです。

取材:宮本英夫

アルバム『ボイコット』2020年3月11日(水)発売 Sony Music /Associated Records
    • 【初回限定盤A】
    • AICL-3850~3
    • ¥4.800(税抜)
    • ※2CD+Blu-ray+特殊パッケージ
    • ※Note 小説「雨天決行」封入
    • 【初回限定盤B】
    • AICL-3854~7
    • ¥4.300(税抜)
    • ※2CD+DVD+特殊パッケージ
    • ※Note 小説「雨天決行」封入
    • 【通常盤】
    • AICL-3858
    • ¥3,000(税抜)
amazarashi プロフィール

アマザラシ: 青森県在住の秋田ひろむを中心としたバンド。2010年のデビュー以来、一切本人のメディア露出がないながらも、絶望の中から希望を見出すズバ抜けて強烈な詩世界が口コミで広まり、瞬く間にリリースされたアルバム全てがロングセールスを続けている。ライヴではステージの前にスクリーンが貼られタイポグラフィーなどを使用した映像が投影されて行なわれるスタイルで独自の世界観を演出し、3DCGアニメーションを使ったMVは文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞するなど国内外で高く評価されている。amazarashi オフィシャルHP

「とどめを刺して」MV

OKMusic編集部

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