緊急事態宣言が出される中、胸にグッと響いたタイムリーな5曲

緊急事態宣言が出される中、胸にグッと響いたタイムリーな5曲

緊急事態宣言が出される中、
胸にグッと響いたタイムリーな5曲

あえてざっくり申し上げますけど、毎日大変ですよね。このコロナ騒動でエンタメ業界も自分を含め、壊滅的と言える状況に陥っています。“自粛要請”という日本語としても不可解な補償なきお願いを強いられるのは正直しんどい。なので、尊厳を失わないよう思考を巡らせ続ける日々です。一方で、皮肉にもこんな時だからこそ、音楽がもたらす豊かさをしみじみと感じられたりもするのではないでしょうか。今回は緊急事態宣言下で生活を送る中、胸にグッときた5曲を選んでみました。
「ヤングアダルト」収録アルバム『hope』/マカロニえんぴつ
「エバーシック」収録アルバム『EVER SICK』/シナリオアート
「ライブハウスで会おうぜ」収録配信楽曲「ライブハウスで会おうぜ」/ハンブレッダーズ

「ヤングアダルト」('19)
/マカロニえんぴつ

「ヤングアダルト」収録アルバム『hope』/マカロニえんぴつ

「ヤングアダルト」収録アルバム『hope』/マカロニえんぴつ

この数カ月、マカロニえんぴつの「ヤングアダルト」をほぼ毎日聴いている気がします。《ハロー、絶望》《こんなはずじゃなかったかい?》《その足でちゃんと立ってるかい?》《無理にデタラメにしなくてもいいんだぜ》といったラインが今のやるせない状況にしっくりきすぎていて、淡々とした歌唱から徐々にエモーショナルな展開へとシフトするアレンジも美しく、手のひらが熱くなるような希望を確かにもらえる曲。サビ頭のメロディーがiPhoneのデフォルト着信音を彷彿とさせるからか、より日常に寄り添ってくれる感じがしませんか? 4月にリリースされたニューアルバム『hope』にも収録。

「エバーシック」('20)
/シナリオアート

「エバーシック」収録アルバム『EVER SICK』/シナリオアート

「エバーシック」収録アルバム『EVER SICK』/シナリオアート

ニューアルバム『EVER SICK』を4月にリリースしたシナリオアート。タイトル曲では、普遍というものに馴染めない人の葛藤が、EDMを織り交ぜたハイパーなアレンジや廃品回収車のアナウンスを駆使しながら鋭いバンドサウンドで表現されているのですが、この生きづらい世界の描写、結果としてディストピア的な現状にすごくフィットしていて、混沌とした今だからこそより届く曲なんじゃないかと思います。何かが欠けていても、卑屈になってもいい。そんなメッセージに受け取れる「エバーシック」を聴けば、かすかな希望を信じられて、自分らしくあるためのヒントが見えてくるんじゃないでしょうか。

「さべつとキャベツ」('20)
/テニスコーツ

4月のある日、ネット上で突如公開となったテニスコーツの新曲「さべつとキャベツ」。意外性もたっぷりで大いに驚かされました。シンプルなビートの中で淡々と歌われる直球の怒りや言葉の強さが光るキレキレのプロテストソングはもう刺さりすぎて、8分超があっと言う間。私たち一般市民が疑問に思うことが凝縮されているとともに、芸術の素晴らしさと凄まじさを再確認できるような味わいがあり、危うい全体主義に一石を投じる毅然さが備わっていたのもさすがだなと。《勇気がなければ栄光はない》《愛がなければ人生は無意味》。2020年を象徴する曲として、後々まで語り継がれてほしいです。

「ライブハウスで会おうぜ」('20)
/ハンブレッダーズ

「ライブハウスで会おうぜ」収録配信楽曲「ライブハウスで会おうぜ」/ハンブレッダーズ

「ライブハウスで会おうぜ」収録配信楽曲「ライブハウスで会おうぜ」/ハンブレッダーズ

アーティストの公演延期・中止が続々とアナウンスされていた時、ライブハウスに心ない非難の声が浴びせられていた時、ハンブレッダーズから一筋の光が差すような新曲「ライブハウスで会おうぜ」が届きました。やるせない事態に怒りをぶつけるのではなく、ずっとお世話になってきたライブハウスへの愛を歌ったラブソング。素晴らしい場所を守りたいという気概が清々しく伝わってくるし、《ヘッドフォンの外にも宇宙があったんだ》の歌詞が2018年発表の「DAY DREAM BEAT」とリンクしているのもいい。“#SaveOurSpace”“#SaveOurLife”“SAVE THE LIVEHOUSE”などの活動をフォローしつつ、明るい未来を目指していきたいですね。

「YES AND NO」('20)
/DREAMS COME TRUE

放送延期となった石原さとみ主演のフジテレビ系ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』。ドリカムが手がけたその主題歌「YES AND NO」は、医療従事者はもちろん、今の混沌とした世界の中、私たちの暮らしを支えてくれている人が想像できる曲に仕上がっています。ナチュラルに疑問を投げかけてくる歌詞も素晴らしい。すなわち、誰かに与えられた“YES”“NO”を追い求めるのではなく、自分なりの答えを見つけようというメッセージ。80's的でどこか新しくもあるサウンドを含め、スペシャル動画でチェックしてみてください。なお、シングル「YES AND NO/G」は5月にリリース予定です。

TEXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP's』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada presents / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • Yun*chi / 「Yun*chiのモヤモヤモヤ」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • エドガー・サリヴァン / 「東京文化びと探訪」

新着