コロナ禍の今、再び脚光を浴びる
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
の鮮烈なデビューアルバム
『レイジ・アゲインスト・
ザ・マシーン』

グループの結成

91年、トム・モレロ(Gu)、ティム・コマーフィールド(Ba)、ザック・デ・ラ・ロッチャ(Vo)、ブラッド・ウィルク(Dr)の4人組で結成される。そもそも、ロッチャとコマーフィールドは小学校からの友人で、2人はインサイド・アウトというハードコア・パンクのグループに在籍していたが、ロッチャはランDMCのようなヒップホップ風味のあるグループを作りたいと考えていた。モレロは在籍していたロック・アップの解散後、ロッチャの独特のラップに感銘を受け、一緒にグループを結成しようと申し出る。ドラムにはロック・アップのオーディションに落ちた経験のあるブラッド・ウィルクが参加することになった。ベースはもちろん、ロッチャと長い付き合いのコマーフィールドである。

本作『レイジ・アゲインスト・
ザ・マシーン』について

92年のはじめ、12曲入りのデモ作品を制作したところ、エピックレコードとの契約が決まり、デビューアルバムの制作がスタートする。エピックとの契約は音楽の中身について会社側は一切口を出さないというもので、新人としては破格の扱いであった。エピックはデビュー前であるにもかかわらず、彼らの成功を確信していたのだろう。

収録曲は全部で10曲。どの曲も印象深いが、やはり極め付けは「キリング・イン・ザ・ネーム」だ。曲の内容は、アメリカで実際に起きた白人警察官4人による黒人運転手の殺人事件についてのもの。この事件は、裁判で警察官4人に対して無罪判決が出たため、ロスの各地で黒人の暴動が起きるなど大きな騒ぎとなり、アメリカで根強く残る人種差別に世界規模でのバッシングが起こった。奇しくも今年の5月25日に起こった白人警察官による黒人ジョージ・フロイドの殺人事件と類似しており、30年近く経った今でも差別問題が解決していないことが露呈し、この曲がリバイバルヒットすることになったのである。

今のキナ臭い世の中だからこそ、彼らが発信する反権力・反体制のメッセージを真摯に聴き直すべきなのかもしれない。

TEXT:河崎直人

アルバム『Rage Against the Machine』1992年発表作品
    • <収録曲>
    • 1. ボムトラック/Bombtrack
    • 2. キリング・イン・ザ・ネーム/Killing in the Name
    • 3. テイク・ザ・パワー・バック/Take the Power Back
    • 4. セトル・フォー・ナッシング/Settle for Nothing
    • 5. ブレット・イン・ザ・ヘッド/Bullet in the Head
    • 6. ノウ・ユア・エネミー/Know Your Enemy
    • 7. ウェイク・アップ/Wake Up
    • 8. フィストフル・オブ・スティール/Fistful of Steel
    • 9. タウンシップ・リベリオン/Township Rebellion
    • 10 フリーダム/Freedom
『Rage Against the Machine』(’92)/Rage Against the Machine

OKMusic編集部

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