石田泰尚&﨑谷直人のヴァイオリン・
ユニットが始動! 「コンマス2人の
音楽性、音色、技巧を楽しんで」

石田泰尚と﨑谷直人によるヴァイオリン・ユニット「DOS DEL FIDDLES(ドス・デル・フィドル)」が御披露目となるコンサートを2020年9月24日(木)に紀尾井ホールでひらく。二人は、ともに神奈川フィルハーモニー管弦楽団のソロ・コンサートマスターを務めている。同じオーケストラのコンサートマスター同士のデュオは極めて珍しい。

石田は、神奈川フィルのほか、弦楽アンサンブル“石田組”を主宰し、YAMATO弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者を務め、そのほか、リサイタルや協奏曲など、ソリストとしても人気が高い。﨑谷は、神奈川フィルのほか、ウェールズ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者を務め、やはりソリストとしても活躍している。
石田は、その個性的な外見とは対照的に、ヴァイオリン演奏はとてもオーソドックスで真摯で丁寧である。インタビューでも、彼は、演奏と同様に、丁寧に応えてくれた。
――﨑谷さんとユニットを組むようになったきっかけを教えてください。
何年か前、神奈川フィルの何かのオーディションを﨑谷ちゃんと一緒に聴いていたときに、﨑谷ちゃんの方から「何か一緒にやりません?」と言われたのが最初です。「オレと? オレでいいの?」と驚きましたが、「やるなら本格的にやろう」と、ピアノを入れてやることにしました。ヴァイオリン2つというユニットはなかなかないので、面白いんじゃないかと思いました。
石田泰尚
――﨑谷さんはどんなヴァイオリニストですか?
僕から見て、彼は音楽作りが丁寧ですね。音が繊細です。長年、僕もカルテット(注:YAMATO弦楽四重奏団)をやっていますが、彼もウェールズ弦楽四重奏団をやっていて、室内楽の要素をいっぱい持っています。だから、彼の方が年下ですけど、彼と弾くとすごく勉強になります。
――石田さん自身はどんなヴァイオリニストですか?
こう見えて、意外と音楽作りはオーソドックス。意外に素直です(笑)。どの演奏会でも、聴きに来てくださったお客さんに自分のスタイルをアピールして、また聴きに来たいと思ってくれるお客さんが一人でも多くできればいいなと思っています。
――昨年10月に第一生命ホールで、﨑谷さんとのデュオでの初めてのコンサートをしたとききました。いかがでしたか?
﨑谷ちゃんが素晴らしいヴァイオリニストなので、刺激のある楽しい演奏会になりました。彼が弾いている音を聴くと、こう弾きたいんだな、と感じます。たぶん向こうも僕がこう弾きたいというのがわかっていると思います。一年で何回かですが、オーケストラで一緒に弾くと面白いし、楽しい。本当はオーケストラでもっと一緒に弾きたいと思いますが、(どちらもコンサートマスターという)立場上、二人並んで弾く機会は少ないのです。
石田泰尚
――今年7月のフェスタサマーミューザKAWASAKIの神奈川フィルの演奏会では、二人でバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を弾きましたね。
他のオーケストラでは(コンサートマスター二人が独奏者として共演するのは)ないことですから、よかったなと思います。やっぱり、バッハを二人で弾いて、楽しかったですね。
――9月24日(木)は、「DOS DEL FIDDLES」としての初めてのコンサートですね。ピアニストでアレンジャーの山中惇史さんも加わって。
昨年の第一生命ホールでの演奏会で、﨑谷ちゃんがかなり楽しんでいて、それまではオーケストラでの彼しか見たことがなかったので、「こんなにはっちゃけるんだ、コイツ。いいじゃん」と思いました。僕は石田組とかではっちゃけるのですが、﨑谷ちゃんがこうなるんだ、と見ていて面白かったです。たぶん、彼は、オーケストラ以外はウェールズ弦楽四重奏団が中心で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲に取り組んでいて、堅いイメージがあって、彼はそのイメージがいやだと言っています。今度の演奏会では、そういう﨑谷ちゃんの違う一面が見れるんじゃないかな。
DOS DEL FIDDLESのコンサートでは、曲によって、僕が第1ヴァイオリンやったり、第2ヴァイオリンやったり、替わるので、それも聴いている人には面白いんじゃないかと思います。それから、﨑谷ちゃんや山中ちゃんよりも僕が全然年上なので、二人には「好きなようにやって」という感じです。
2つのヴァイオリンのためのオリジナル曲は少ないので、結局、アレンジものを弾くことになりますが、山中ちゃんが良いアレンジしてくれています。ただ、彼には、そこまで難しくなくてカッコいいアレンジをお願いしたはずですけど、すごく難しい(笑)。
石田泰尚
――DOS DEL FIDDLESの活動も加わり、オーケストラだけでなく、リサイタルや協奏曲、石田組、弦楽四重奏団など、ますます忙しくなりますね。
神奈川フィルだけでなく今年からは京都市交響楽団にも定期的に出ています(注:今年4月に京都市交響楽団の特別客演コンサートマスターに就任)。リサイタルは1年に30本ほどひらいています。全部大事なので、これからは活動のバランスが難しい。
――最後に、今回のDOS DEL FIDDLESのデビュー・コンサートに向けて、メッセージをお願いします。
舞台にヴァイオリニスト2人というのは、見た目にも面白いし、同じオーケストラのコンサートマスター2人の音楽性、音色、技巧を同時に見られるのは滅多にないので、その辺りを楽しみにしてください。
DOS DEL FIDDLESは、これから始まるユニットです。ヴァイオリン2つというのは珍しいので、良い方向にいければいいと思っています。これをきっかけに、このユニットが広まって、全国各地で演奏したいというのが、僕の目標です。
――ありがとうございました。
石田泰尚
取材・文=山田治生 撮影=安西美樹

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada presents / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • 高槻かなこ / 『PLAYING by CLOSET♪♪』

新着