Rude-α ポジティヴなヴァイブスを
失わない男の2021年の目標とは?

世界がコロナに揺さぶられても、人々がSNSで傷つけあっても、どんなに困難な状況においても、決してポジティヴなヴァイブスを失わない男。Rude-α、2021年最初のニューシングルは、1月10日リリースの「Paradise」に決まった。TVアニメ『SK∞(エスケーエイト)』オープニングテーマ、風を切り裂いて転がるスケボーのように、痛快な疾走感あふれるロックチューンだ。新しいチャレンジの詰まった楽曲について、そして2021年の目標について、前進し続ける男の本音を聞こう。
嫌なニュースが多いけど、自分の周りの人やファンの人のたちには、そういう話題の中にいないでほしいし、そういうものに心惑わされないでほしい。
――「マリーミー」とはまた、全然違う曲調で来ましたね。
幅がすごいですよね。
――11月にリリースした「マリーミー」は、バラード、歌もの、プロポーズソング。大きな挑戦だったわけですけど、出してみて、反響は?
ああいうバラードを出したのが初めてで、ある意味J-POPに振り切った曲だったので、“どうなるかな?”と自分では思ってたんですけど。聴いた人の反応で、本当に“結婚式で流したい”という人もいたから、出してよかったなというのもあるし。Spotifyとか見ても、“こんなに聴かれてるんだ”と思ったし、予想していたよりも多くの人に聴かれてるなという感じですね。
――今回の新曲「Paradise」は、アニメ『SK∞(エスケーエイト)』オープニングテーマ。スケートボードがテーマのアニメですけど、スケボー、やってました?
昔、ちょっとやってたぐらいです。周りはみんなやってて、でも僕はラップやってて、という感じで。
――ジャケット写真、めちゃめちゃやってる風だけど。
奇跡の1枚です(笑)。
――話をもらって、何曲か作って、そこから選んで、という流れですか。
はい。アニメの話をいただいて、何曲かデモを送った中で、この曲が一番いいかもということになりました。
――ちょっとオールドなタイプの、ギターリフ中心のロックチューン。こういうロックっぽい曲は、歌ってみて、どんな感触ですか。
勢いある曲は、今までも作ってきましたけど。若干ポップな要素が入っているものだったりとか、ヒップホップの要素が入っていたりとか、そういうものは作ってきたんですけど、こういうロックとかパンクテイストの、イケイケの曲は初めてだったので。また新しい振り幅を出せたんじゃないかな?と思います。
――そういえば、「マリーミー」の時に、“最初は適当にメロディつけて、ハイって送る。それぐらい気張らないでやったほうが「いいね」ってなることが多いから”と言ってましたよね。今回も?
今回も、最初はめっちゃ適当に書きました(笑)。ババッと書いて、あとから微調整していく感じ。でも、適当なんですけど、音を聴いた段階で、たぶん頭の中で、言いたいことや世界観が出来上がっているから、ババっと書けるんだと思うんですよ。だから、“この歌詞はこういう意味で”とか、自分の頭の中にはあるんですけど、あんまり説明しないというか。これだけわかりやすく書いてるから、あとは聴く人がどういうシチュエーションで、どういう解釈で聴くかだと思うので。
――文章で意味を伝えるというよりは、インパクトあるキーワードをぶつけながら、イメージを伝えていくタイプの作詞家だと思うんですね。Rude-αは。今回の、「Paradise」というタイトルもそうだけど。
たとえば街なかの看板を見て、どうでもいい言葉であったとしても、“これを歌詞に入れてみよう”とか、よく思います。自分の中から出てきたオリジナルのワードというよりは、たぶん今まで生きてきた中で見てきた言葉とか、いいなと思った言葉をひたすら集めて、自分の中で消化して、自分の言葉で言い代える、その繰り返しだと思うんですよね。
――「Paradise」の歌詞のアイディアは、どんなふうに?
スケボーのアニメの曲なので、最初は“スケボー”というワードを入れようかと思ったんですけど、入れると、スケボーしてる人限定になっちゃうじゃないですか。でもこれは、たとえばランニングしてる人でもいいし、何のスポーツしてる人でもいいと思うんですけど、何か、前へ向かっている人たちに届けばいいなと思って作った曲なので。何でもいいんですよ、仕事を頑張ってる人でも、誰でも。
――確かに、スケボー的なワードはほぼ出てこない。《止まらなくなるこの衝動のまま/アスファルトを蹴る》というのはそれっぽいけど、何にでも当てはまるし。
そうっすね。
――原作や、アニメを見てから書いたのかな。
今までのもの(タイアップ)って、原作が最初にあったりしたんですけど、これはアニメが最初なので。映像がないから、台本の文字だけで解釈して、歌詞を書きました。この前試写会に行かせてもらって、第一話を見たんですけど、自分が言葉だけで解釈していたものよりも、100倍ぐらい面白いアニメだなって、素直に思いましたね。普通に見たいです。
――これ、舞台が沖縄なんですよね。それもルードくんにぴったり合ってる。
街並みも沖縄っぽいし。
――それ、聖地になるんじゃないかな。
僕の家の近くにも、スケボーパークがあるんですよ。本当に沖縄のそういうところを見て、(アニメを)作ったみたいです。
――それはちょっと嫌だなあ(苦笑)。でもこのアニメって、ターゲットはちょうど高校生、中学生ぐらいでしょう。たぶん。
どうなんですかね? でも、制作してる会社が「ボンズ」といって、いろんなアニメを作っている会社なので。会社のファンの人がいっぱいいるから、今回のアニメがボンズで制作発表された時に、けっこう話題になってたし、海外の人たちも見てる人が多いから、“ボンズの新作”という時点で、年齢層はあんまり関係なく、楽しみにしている人はいっぱいいると思います。俺も最初は、若い層向けのアニメかな?と思ってたんですけど、内容を見てみたら大人も全然楽しめる感じで。普通に画がいいし、細部まで細かく描かれてるんで。スケボーのあのスピード感を画で出すのは、すごく難しいと思うんですけど、ちゃんと出せてるし、めっちゃ面白いアニメだなと思いました。
――新しいリスナー層とリンクできる、きっかけの1曲になるんじゃないかなと思います。そしてカップリング「Spotlight」も、すごくいい曲だと思うんですよね。
あ、ほんとですか。
――思うに、「Paradise」は瞬発力でバン!と行くタイプで、カップリング「Spotlight」はゆっくりと、でも遠くまで広まっていく曲のような気がする。すごくいいなあと思いますよ。
自分ではまだ、世に出していない状態だから。「Paradise」はアニメのオープニングだし、“行けるっしょ”みたいな感じはあるんですけど、「Spotlight」はJ-POPというか、ポップスの曲だから、ちょっとどうなるかわかんないなと思っていて。
――いや、すごくいいと思う。これって卒業ソングでしょう。
“卒業”“お別れの季節”みたいな感じのイメージです。だからこれが、単純に“いい曲”ということになってくれたらいいですけど、中には“え、J-POPじゃん”って、はじく人もいるのかな?と考えたら、まだどっちかわからないなという感じです。でも、自分的には毎回ベストなものを出していると思うので、あとは聴いた人がどう受け取るかですね。
――僕は一票入れますよ。
ありがとうございます(笑)。
――ただ一つ引っかかるのは、桜の舞い散る卒業シーズンの描写になっているけど、沖縄の桜は卒業シーズンには咲いてないってこと(笑)。
1月にはもう咲いてますね(笑)。
――でもすごくいい曲だと思いますよ。ロック調の「Paradise」、J-POPに振り切った「Spotlight」、そしてバラードの「マリーミー」。最近はずっと、チャレンジモードですよね。“何でもやってみよう”的な。
そうですね。でも正直言うと、今回の「Paradise」は自粛期間前にはできてたんですよ。だから、言ってしまえば過去のチャレンジなんですよ。「Paradise」も、「マリーミー」も。常に曲を作っていて、半年先や1年先のリリースを考えて、普段からいっぱいストックしていってるので。だからこれは、過去のチャレンジにはなるんですけど、違う振り幅を見せられたと思うし、逆にいま作っているものは、半年後とか1年後になっちゃうかもしれないですけど、また新しいチャレンジだと思わせるものをたくさん作っているので。そういった意味では、ずっとチャレンジモードなのかもしれないですけどね。
――ああ、なるほど。それを聞くと、これからがさらに楽しみになってきますね。2021年は、どんなプランで、どんなテーマを持って進んで行きますか。具体的なリリースというより、心の持ちようとして。
なんだろうな、人によっては“2020年はいろんなことがあって大変だった”という人もたくさんいると思うんですけど、僕は正直、いい年だったなと思うんですよ。世の中がどうこうじゃなくて、“自分はそう思った”というだけなんですけど。休みの期間に自分を見つめ直すことができたし、マインドが落ち着いたというか。自分の中で暗かった部分を取り除けたと思うし、ふにゃふにゃしてた部分を尖らせることができたと思うし。“今までのことは当たり前のことじゃなかった”と思うようになれたし、その気持ちを持ったまま、2021年は、一人でも多くの人に会って、“暗い人がいたら照らしてあげる”じゃないですけど、前向きな気持ちにしたいと思います。たまにいるじゃないですか、自分が落ち込んでる時に、人に会って、“こいつと話したら、自分の悩みなんて全部どうでもよくなるわ”みたいな感じのヴァイブスにさせてくれる人が。僕の周りにもいるんですけど、それは音楽をやってる人じゃなくても、全然普通の、居酒屋で会うおじさんだったりとか、現場作業してる友達とかだったりして。沖縄の言葉で“なんくるないさ”という言葉があるんですけど、そういう系の人だなと思う人はいるから。自分自身も、ファンの子たちや、仕事で関わらせてもらう人たちにとって、そういう人であったらいいなと思うので。一人でも多く、そういう気持ちにさせることができたら、いいなと思いますね。
――それは、最高の目標じゃないですか。
音楽的にどこに行きたいというよりも、2021年は、そういうマインドのほうがでかいかもしれない。人を大切にしようとか。最近、Def-Techをよく聴いてるんですけど、Def-Techみたいなマインドです。
――わかりやすい(笑)。ピースなヴァイブスで。
そうっすね。できる限り、ピースでいたいです。最近、嫌なニュースが多いじゃないですか。でも自分自身はピースな感じで、そういうものとは無縁なところにいたいなと思うし、自分の周りの人や、自分のファンの人のたちには、そういう話題の中にいないでほしいし、そういうものに心惑わされないでほしい。そういうところで、光を与えられる存在でいようと思います、2021年は。

取材・文=宮本英夫 撮影=高田梓

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