ハンブレッダーズ、有言実行の『“ラ
イブハウスで会おうぜ”ツアー』初日
で見せた決意表明「一生ライブハウス
でやるという気持ちがより強くなった

『“ライブハウスで会おうぜ”ツアー vol.1』2021.1.12(TUE)南堀江knave
ハンブレッダーズが1月12日、大阪・南堀江knaveにて『“ライブハウスで会おうぜ”ツアー』をスタートさせた。
「ライブハウス叩き上げのバンド」という言葉がどこか誇らしく、説得力があったあの頃は、アフターコロナの今となっては本当に昔話なのか――? 窮地に立たされ続ける音楽シーンに、ハンブレッダーズが出した1つの決意表明とも言える同ツアーは、昨年4月に配信リリースされた楽曲「ライブハウスで会おうぜ」のミュージックビデオに登場する関西のライブハウス10カ所を1年かけて巡るもの。まずはその第1弾として1月12日(火)に南堀江knave、13日(水)に京都・GROWLY、15日(金)に大阪・寺田町Fireloopにてワンマンライブを開催。初日となった南堀江knave公演は、距離を保ったキャパ設定はもとより、二度目の緊急事態宣言を受けて急遽開演時間が早められるなど、万全を期して行われた。
ハンブレッダーズ
2000年にアニメ『HUNTER✕HUNTER』のテーマソングとしてヒットしたKenoの「おはよう。」という通好みな歌モノ名曲SEが流れる中、それをかき消すように鳴らされたいきなりの爆音に鳥肌が止まらない。knaveのウッディなフロアを伝って感じる振動がライブという感覚を呼び起こす1曲目は、これしかないというツアータイトル曲「ライブハウスで会おうぜ」だ。伸ばしたその手に心の声を乗せて届けるオーディエンスと、自分たちのホームと言える場所で音を奏でる喜びと、音楽という火を、ライブハウスという希望を、絶やすわけにないかないと言わんばかりのバンドの使命感が、同じ空間を作っていく。
そんなライブにおける幸福を1つ1つ取り戻すかのように、シームレスにギターのカッティングへとすべり込んだ「見開きページ」では、ハンブレ流の青春狂騒曲をブ厚いバンドサウンドで聴かせ、「大阪の都会でも田舎でもないところから来ました、ハンブレッダーズですよろしく!」(Vo.Gt・ムツムロ アキラ)と挨拶後は、「都会に憧れて」で切なさと疾走感をない混ぜに駆け抜ける! トリッキーなリフとアーバンなダンスビートでオーディエンスの肩を揺らした「SUMMER PLANNING」でも、そのみずみずしいポップセンスで存分に魅せていく。
でらし(Ba.Cho)
MCでは、「お客さんが目の前にいるというのは……」(Ba.Cho・でらし)、「当たり前じゃないなと気付いた1年だったもんね」(ムツムロ)と2020年を振り返りつつ、「ライブハウスってある意味、一番安全な場所かもしれない。こうやってマスクをして、距離を取って、体温を測って……ちゃんと徹底してるから、安心してライブを見てください」(でらし)と語り、ギターのチューニングをしながら「うれしいわ、やれてるだけで」とムツムロも思わず言葉を漏らす。
ミドルチューン「口笛を吹くように」では、オーディエンスの声を代弁するかのようにメンバーのコーラスが沁み渡り、「ユアペース」では、ひときわ躍動感を増したでらしと木島(Dr)のリズム隊が身も心も跳ねるビートで楽曲をけん引。一転、メロウできめ細やかなギターを美しいメロディに編み込んだ「ブランコに揺られて」では、想いを振り絞るように歌い上げるムツムロ。アウトロのエモーショナルなギターがその余韻を最高飛距離へと連れていく。
木島(Dr)
続く「約束」といい、「ファイナルボーイフレンド」といい、歌モノロックバンドの真骨頂たるソングライティング力が感じられる、珠玉のポップソングを惜しみなく連投。いい歌、いい曲、いい演奏というオーソドックスだがまるで逃げ場がない勝負に真っ向から挑んで、見る者の心に優しい傷跡を残すようなハンブレッダーズの楽曲が、いろんなハッタリや小細工があっという間に通用しなくなったシーンに、何とも頼もしく響く。
ここで、「これ、みんなは適切な距離を保って見てるんですよね? 何かやりづらそうだなというか……今にも動き出しそうな気持ちが何人かから見受けられる(笑)。でも、ありがたいね」(ムツムロ)と、オーディエンスの溢れ出す想いを感じつつ、話題はknaveの思い出話へ。
「knaveには前回いつ出たっけなと思ってさっき楽屋で話してたんですけど、もう3年前ぐらい? 『MINAMI WHEEL』の深夜にイベントがあって。夜中の3時とかに出たときはもう全員タガが外れてる状態で、狂喜乱舞みたいな感じのライブだったんですけど(笑)、本当に面白かったよね。でも、12年かかったね、knaveをソールドアウトさせるのに。何回も企画もさせてもらったよね?」(でらし)
「初めてknaveに出たときはお客さんが全然呼べなくて。僕らも想定外だったからあれやこれや言い訳して、友達にもいっぱい当たったけど来てくれなくて、木島のお父さんだけが来てくれてね(笑)」(ムツムロ)
「今となってはこんなにお客さんが来てくれるようになって……ここでワンマンができるってホントにうれしいです、ありがとうございます!」(でらし)
ムツムロ アキラ(Vo.Gt)
終盤戦は、TVアニメ『真・中華一番!』第2期エンディング主題歌であり、1月20日(水)にリリースされるシングルのタイトル曲「COLORS」をいち早く披露。エネルギッシュな演奏で一気に盛り上げ、「スクールカーストの最底辺から青春を歌いに来ました、ハンブレッダーズです!」(ムツムロ)とブチ上げたアンセム「DAY DREAM BEAT」ではknaveの隅々にまで拳が上がる!
「誰に何て言われたって、ライブハウスは素晴らしい場所だと俺は思っているよ。俺にとって音楽は生活必需品だと思っているよ。君の好きなものを絶対に曲げないでくれよ。間違ってないから。間違ってないって俺たちが何回でも歌うから!」(ムツムロ)
最後に届けた「ユースレスマシン」では、日々選択の連続でknaveに集った目の前のオーディエンス、そして、ハンブレッダーズと出会った多くのリスナー、さらにはまだ見ぬミュージックラバーすらも肯定するような情熱ほとばしるパフォーマンスを見せ、全力疾走の12曲を完遂。
「去年1年いろいろあったんですけど、だからこそ、一生ライブハウスでやるという気持ちがより強くなったんで。今日ここに来たくても来られない人もいっぱいいて、その人たちも全員間違ってないと思うんですよ。生きていく上で大変なことばかりだと思うんですけど、なるべく音楽を聴いてプラスの感情だけ持って生きていけたらいいですね。ありがとうございました、ハンブレッダーズでした!」(ムツムロ)
アンコールの「銀河高速」が、グッと熱くなった気持ちをさらに突き上げるように胸に迫りくる。形がなくても、目に見えなくても、確かにそこにあるもの。自らの音楽と覚悟をしっかりと愛するライブハウスに刻み付けたハンブレッダーズのライブだった。
今後のハンブレッダーズは、1stシングル「COLORS」のリリースツアー『“きっと何かが変わるはず”ワンマンツアー』を、3月4日(木)東京・TSUTAYA O-EAST、9日(火)大阪・BIGCATにて開催。なお、大阪公演は『“ライブハウスで会おうぜ”ツアー vol.4』とのダブルタイトルで実施される。
ハンブレッダーズ
取材・文=奥“ボウイ”昌史 撮影=松本いづみ

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