A.B.C-Z戸塚祥太、冨岡健翔ら後輩た
ちの「安心していただけるような存在
でいたい。反面教師にもなれれば」と
笑顔 舞台『未来記の番人』製作発表
記者会見

2021年3、4月に新橋演舞場・大阪松竹座(ほか愛知・福岡公演あり)にて上演される、舞台『未来記の番人』の製作発表記者会見が1月22日(金)都内にて行われ、主演を務める「A.B.C-Z」の戸塚祥太、そして松田悟志とジャニーズJr.の冨岡健翔が松竹株式会社代表取締役副社長の安孫子正と共に出席した。
本作は、聖徳太子が残した“予言の書”を巡る戦いの中で、主人公がさまざまな人と出会い成長していく姿を、史実を織り交ぜながらダイナミックに描いた話題作。
拍手の中、会場に登場した戸塚はオリーブ色あるいはアッシュグリーンともいえる綺麗な髪色とその色と併せたかのようなグリーンのスーツ姿で登場した。
戸塚祥太
先に挨拶をした安孫子が「戸塚さんとは5年ぶり」と話を振ると隣でにこっと笑顔を見せ、そして自分の番となり、マイクを手に立ち上がるが、「えー」と生声が響き渡り、慌ててマイクの電源を入れなおし、「すみません、マイクがオフでした。オンにしました、安心してください」とのっけから笑いを誘う。「千里眼の千里丸役をやらせていただく戸塚祥太と申します。松竹さんでお芝居をやらせていただくのが5年ぶりだと聞いて、『そんなに時が経ったのか』と思う反面、松竹さんをはじめお世話になったスタッフさんの下で学んだことがたくさんあるので、僕としては懐かしく、古巣に帰ってきた気持ちもあります」と安孫子の言葉を受けつつ話し出し、「5年という月日をどのようにステージ上で表現できるかというのも楽しみにしながら、東京の新橋演舞場をはじめ、大阪・松竹座、また地方公演もありますので、演劇や劇場、エンターテインメントを少しでも盛り上げて日本を明るく、お客さまの笑顔の源になるようにチーム一座で団結して、最後の最後まで無事に走り抜けられるように頑張りたいと思います」と時に笑顔を交えながら挨拶した。
次に早瀬士郎左役を務める松田が立ち上がる。「今コロナ禍にあって、一人の俳優としてこのような大作の舞台をやらせていただける喜びを噛みしめている、まさにその最中です。今、たくさんの方がコロナによって大変な状況に追い込まれていて、大小さまざまな不安を抱えられていると思います」と素直な心境を口にした松田は「今、このエンターテインメントの我々の仕事が、この世の中に本当に必要かどうかというのが試される瞬間がきていると思っています。ですので、私としてはこの作品に全力でぶつかって、そして、みなさんが抱えていらっしゃる不安が、そのまま明日頑張る希望になるように思いをぶつけていきたいと思います」と力強く語った。
冨岡は巽役を演じる。ジャニーズJr.としてフレッシュさとやや緊張した表情を見せながら「この緊急事態宣言下、コロナ禍、なかなか例を見ない状況の中、こうして皆さんにお集まりいただき、『ついにこの舞台がスタートするんだ』と今日実感しており、また、こうしてたくさんの方々に支えられて僕らもこうして一つの舞台に立てているんだということを改めて実感し、本当に感謝しています。暗く、下を向きがちな日々ではございますが、今回この舞台を観にきていただけるお客さまに少しでも明日への活力、元気をお届けできたらと思っております」と観客の心境を思いやるように言葉を選ぶ冨岡。続けて「僕自身、昔からお世話になっている戸塚くんをはじめ、そうそうたる素敵なキャストの皆さまと一緒の舞台に立たせていただけること、心から光栄に思っています。皆さまの胸をお借りしながら、僕にできることを全力で務めてまいります」というと、話を聞いていた戸塚が冨岡の方を見ながらニッコリと微笑んでいた。
ひととおり挨拶が終わると報道陣からの質疑応答となった。
台本を読んでみて、自身の役どころをどのように受け止めているか、と聞かれると戸塚は一瞬考える素振りを見せそして語り出した。「僕が演じる千里丸は千里眼という特殊能力があることから、生まれてすぐに村から忌み嫌われてたり、両親と早くに死別したりしていて、そんな中、拾っていただいたところでずっと仕えています。そういった自分の足元にずっと敷かれていたレールを走っていくのが千里丸の生き方なんですが、物語が進行するにつれて、自分の意思や志を持って生きてこなかったことで『俺は一体何者なんだ』『何をするために生まれてきたんだ』と自分で自分に問いかけるんです。もがき苦しみながらも自分の命を全うして生きていこうとする姿を表現できたらと思っています」
既に役どころの解釈はできていると言わんばかりの戸塚だが、本格的な立ち回りは初ということで「先輩方の舞台で刀を握らせてもらったり触らせていただいたことはありますけど。台本を読んで、家の中で30分くらいで動くのをやめました。殺陣のシーンがすごく散りばめられていて、『ちょっと戸塚、今の肉体で行ける?』って自分で自分に問いかけまして。『今のままじゃいけない』ってことになったので……通販で木刀を買いました(笑)。今日帰ったら届いているんじゃないかなと思います」というとキャスト、安孫子そして報道陣も大笑い。
松田悟志
同じ質問をふられた松田は、「この原作小説を、これだけスマートに脚本に落とし込むことができるのかと。千里丸のせりふには、現代的で今の若者たちが使うような言葉が自然に盛り込まれていたりして、『すごい。こういう見せ方があるのか』と驚きました」と脚本から受けた感想を口にし、「僕自身が演じる士郎左が志や非常に強い思いを持って物事を妄信する姿は、現代ではなかなかないのかもしれないですけれど、こうした侍や武士、忍者という存在を描くときには非常に印象的だなと思うのは志を妄信している部分。士郎左は物語が始まったところから、非常に強い妄信をしているんです。『他のことをすべて捨ててでも、俺は志のためだったら千里丸だって殺しかねないぞ』という緊張感を常に持っている。この妄信している強さをどのように表現したらいいかなというのが、今一番課題に思っている部分です。そこをしっかり見せることが千里丸の素晴らしさを活かすことにもなるし、気合を込めて演じたい。目の前にそびえたつ高い山を見上げるような気持ちで挑んでいる最中です」と「妄信」という言葉が士郎左のキーワードと言いたげに真剣に語るも、最後は「映像作品では経験があるんですが、舞台上での殺陣は今回が初めてなので、すぐに通販で木刀を購入したいです(笑)」と戸塚の発言にのっかると隣で戸塚がアクリル板ごしに松田と顔を見合わせて笑いあっていた。
冨岡は二人とは異なる視点から役を分析する。「今回、初めて妹、惣田紗莉渚さんが演じる紅羽がいる役ということで、その関係性が楽しみです。僕が演じる巽は家族愛がとても強く、妹への愛情だったり、自分の命よりも妹を優先して考えたり、もう亡くなっている父との約束であったり、奉公先の泉屋への思いだったり、とても人情味にあふれる人だなというイメージがありますね」と話す冨岡。「今回で言うと、紅羽との家族の絆というものも見どころなのかなと思っていて、(家族を)守る強さや守る思いが巽の湧き出る力になって、芝居の中にもあふれ出るものがあるのかなと思って、そこは特に突き詰めたいです」と気合いを入れる。ふと顔が素になり「僕も兄がいるんですが、個人的には『妹や弟がいたらな』と思うところはあったので、まさか今回お兄ちゃん役ができるということで(笑)」と照れ笑いを浮かべる。そして「巽はどちらかというとぺらぺらしゃべる方ではなく職人肌ですが、内に秘めた青い炎のようなものをきちんとお芝居で表現できたらと思っています」と改めて真剣な表情で思いを述べていた。
冨岡は長い間、戸塚が所属するA.B.C-Zのバックを務めてきたが、そんな戸塚との絆を聞かれると、「毎年、A.B.C-Zさんの主演舞台に出していただいたり、個人で言うと、約20年前に事務所に入って曲の拍の取り方から、なにも分からないときから、A.B.C-Zの皆さんと一緒にアクロバットさせていただいたりしていて、『今だ!』と背中を押していただいたりとか、本当に昔からお世話になっている先輩。今回はできるだけ戸塚さんのことを支えられるように頑張っていきたいなと思っています」
冨岡の言葉を時にちょっと照れ臭そうに微笑みながらも、うんうんと頷きながら聞き入っている戸塚だが、戸塚自身の存在感について冨岡が「とにかくまっすぐで純粋でピュアなイメージがとてもあります。お芝居をしていても『ここはもっとこうした方がいいと思う』と演出家さんと一緒に、まっすぐ目を見て話されているイメージです。でも、普段しゃべると急にチャーミングな笑顔で話しかけてくださったり、昔から戸塚くんがいるだけでその場が明るく、柔らかい雰囲気になる、昔から大好きな先輩です」とべた褒めするとその言葉に耐え切れず顔を赤らめ、その様子を松田が楽しそうに見守っていた。
二人の話を聞いていた松田にはこの日初めて会った戸塚のイメージについて質問が飛ぶ。「本当にイメージ通りの方。初めましてのときに『悟志くん』とおっしゃったんですよね。それがすごく嬉しくて、自然と『祥太くん』といけるので、関係を作っていただいたなと思います」。この戸塚の下の名前呼びだが、戸塚は「下の名前で呼びかけるんですよね、自分のくせで。それが自分の中で雰囲気を作るコツかもしれない」と話していた。
また、松田は「僕あまり緊張しないんですけど、今日はものすごく緊張していたんです。この作品に懸ける意気込みがあって昨日も全然寝れなくて。さっき、ここに出てくる直前の部屋でずっと緊張して『どうしよう』と思っていたんですけど、祥太くんが水をガッと飲んで『やっぱりストレートは利きますね~』とギャグを言われたんですよ!(隣で戸塚がマイクオフ状態で大笑い)。それですっごくラクになった。実際こうしてお話をしてみると、この状況で普段通りの、家で雑誌でも読んでいるかのようなテンションでこれるっていう強さってすごいなと思いました」と戸塚の強心臓に感心していた。
役どころに絡め、「千里眼を持つ役ですが、戸塚さんには何か変わった能力、特技はありますか」という質問が寄せられると暫く考え込んでいた戸塚は「今パッと思いつく限りでも78個くらい出てきたので、その中から絞るのはすごい難しくてですね(笑)とその後の話に期待を持たせる前振りをし、続けて口から出た言葉は「アリと話せたことがあるかもしれないですね。幼稚園生の頃、アリさんの行列を僕はずっと眺めていて、『早く女王アリのところ行かなくちゃ!』とか『セミの足重いわ~』とか聞こえてましたね。子どもの頃は」この謎回答に報道陣が動揺を見せると「すみません、こんな空気になるとは思っていなくて(笑)」と苦笑いを浮かべていた。
実際に千里眼の能力があったら何が見たいか? と聞かれた3人は、
戸塚「空を見たいです。大気圏に突入するところや星は肉眼でどこまで見えるんだろうとか、土星の輪っかはどのくらい見えるんだろうとか」
松田「未来を見たいです。直近の3年後とか。コロナが終わっていて、僕らがみんなでご飯を食べられるようになっていたいです」
冨岡「この状況下だとなかなか旅行にも行けないですし、会いたい人にも会えないので心配ですし。それこそ海外も行ってみたいという思いがあるので、自分の家にいながらそういうものをずっと見てのんびりしたい」と答えていた。
本作では活劇と共に“ダンスカンタービレ”という謎の言葉が用いられている。それについて聞かれると、「台本を読む限りでは」と前置きをしたうえで戸塚が説明する。「殺陣のシーンがすごく随所にあって、それと同じくらいダンスでキャラクターの心情を表現していたり、争いの形を見せていたりするのが随所に散りばめられています。具体的に踏み込んだ話はまだですが、キャスト全員で魅せたりとか、一人で魅せたりとか。いろんなシーンが出てくると思われます。A.B.C-Zの中では、(自グループだけでなく後輩グループの振付も指導する)五関晃一くんにダンスでフォーカスが当たりがちなんですが、実は『ちょっと待てよ。こっちの戸塚もやってるぞ』といいたいですね!」とニヤリ。
冨岡健翔
話は最近のジャニーズ事務所の対応について。ジャニーズJr.が22歳で事務所と契約合意に至らなければ活動終了という話題について心境を問われた冨岡は「これも時代の変化への対応なのかなと思って、僕は否定的なことは全く思っておらず。僕も小さい頃からこの事務所にお世話になっていて、いろんな悔しい経験だったり、それ以上に楽しい経験だったり、いろんな人にお会いさせていただくことがたくさんあったので感謝しかないんですけれども、もちろんこれからアイドルを目指して事務所に入ってくる子たちへの一つの目安、目標になるのかなと。きちんと目の前にあるボーダー、自分の未来を見据えるということは、とても大切な時代になってくると思うので、一つボーダーラインができたというのは悲観することではないのかなと。今、僕はグループを組んでいなくて1人ですけども、今後もこの事務所でお仕事をいただける限り、全力で続けられるように。あとはファンの皆さんに応援していただいて、『まだまだ頑張って』と言ってくださる方がいる限り、僕は舞台に立ち続けようと思っています」と力強く語っていた。
その発言を受けて戸塚にも「事務所の後輩たちに背中を見せていかないと」という話が振られる。
「もちろん目印というか、安心していただけるような存在ではいたいです。そのためにも自分がやるべきことに取り組んで行けたらと思っています。ただ、反面教師としても見てほしいです。『アリと話せる』とか言っちゃだめ(笑)」と最後に先ほどの謎発言を自ら蒸し返すと冨岡、そして松田も大笑い。一同笑顔で会見を締めていた。
なお、本作に出演予定の渋谷天外が現在新型コロナウイルスに感染し、ICUで治療中と報じられていたが、安孫子から「先日一般病棟に移ったと聞いた。本番まで1か月ほどあるので回復を待ちたい」と今後への期待を込めた報告がなされた。
会見の後行われた写真撮影では、最初はマジメな表情を見せていた3人だったが、後半では戸塚が「ムービーさああああん!」と声を上げ、その勢いで3人が元気よくTV局のムービーカメラに手を振る姿に報道陣も笑顔となっていた。
取材・文・撮影=こむらさき

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada presents / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 高槻かなこ / 『PLAYING by CLOSET♪♪』

新着