夏気分に寄り添うサマーチューン5曲

夏気分に寄り添うサマーチューン5曲
早いもので今年も半分以上が過ぎてしまいました。音楽業界はライヴも徐々に増え、今年は夏フェスも復活の兆しを見せており、昨年と比べると夏らしい雰囲気を感じる音楽ファンも多いのではないでしょうか。コロナ禍ということもあり、まだまだ安心して出歩けない日々が続くし、マスク必須の日常が本当に終焉の日を迎えるのがいつになるのかは分かりません。特にここ日本では…。ただ、気持ちまで暗くなる必要はないと思います。今年の夏、時にあなたの心に寄り添い、時にあなたの心を盛り上げてくれる楽曲を選んでみました。
「blue moon」収録アルバム『Second Kill Virgin』/東京初期衝動
「FRIENDS(ENDRESS SUMMER)」収録アルバム『BOYS&GIRLS』/GOING STEADY
「上海ハニー」収録アルバム『ALL the SINGLES』/ORANGE RANGE
シングル「ヤマアラシイズム」/山嵐
「GOOD GIRL〜Dedicated to bride 20 years afterL」収録アルバム『OSC-DIS』/THE MAD CAPSULE MARKETS

「blue moon」('21)/東京初期衝動

「blue moon」収録アルバム『Second Kill Virgin』/東京初期衝動

「blue moon」収録アルバム『Second Kill Virgin』/東京初期衝動

あさか(Ba)が加入し、新4人体制で初になる3曲入りニューシングル「Second Kill Virgin」を発表した東京初期衝動。本当は「さまらぶ❤︎」を選ぼうと思ったがMV完成前ということで、アッパーな「さまらぶ❤︎」とは対極のセンチメンタルなメロディーが染みるこの曲を取り上げたい。「blue moon」も夏がテーマになっており、今回のシングルの中でも個人的に大好きな一曲。歌詞がまた素晴らしく、冒頭の《悲しいニュース吹っ飛ばしてね》は現在のコロナ禍の憂鬱とシンクロするようで、さらに《月と君との対角線》《誰も知らない恋をしたくなったよ》のフレーズにも想像力を掻き立てられ、こうした言語センスにも胸がギュッと締めつけられる(幻想的なMVも必見!)。今シングルのツアー初日・千葉LOOK(5月29日)にも足を運んだが、今作の3曲はライヴでも抜群に映えていた。

「FRIENDS(ENDRESS SUMMER)」
('99)/GOING STEADY

「FRIENDS(ENDRESS SUMMER)」収録アルバム『BOYS&GIRLS』/GOING STEADY

「FRIENDS(ENDRESS SUMMER)」収録アルバム『BOYS&GIRLS』/GOING STEADY

東京初期衝動というバンド名は峯田和伸率いるGOING STEADYが行なった代々木公演野外ステージのフリーライヴ(2001年5月18日)のタイトル名から拝借されている。ということで、ゴイステの夏ソングを取り上げたいのだが、これがまた「blue moon」同様に切ないメロディーを配したナンバー。アコギを効果的に用いたシンプルな曲調で、峯田のファルセットヴォイスが儚くて、あまりにもエモーショナル。仲間と過ごした夏の一コマを振り返る歌詞が胸に突き刺さる。青春だなぁ。

「上海ハニー」('03)
/ORANGE RANGE

「上海ハニー」収録アルバム『ALL the SINGLES』/ORANGE RANGE

「上海ハニー」収録アルバム『ALL the SINGLES』/ORANGE RANGE

まさに夏の高揚感をぎっしり詰め込んだ歌詞とサウンドだ。MONGOL800、HYに続けとばかりに沖縄から3MC擁する編成でシーンに登場したミクスチャーバンド、ORANGE RANGE。地元・沖縄の灼熱の太陽の下、夏のウキウキした気分と異性へのアプローチを引っかけたクダけた歌詞が融合し、キャッチーなラップも耳から離れない。一度聴いたら忘れない無類のサマーソングである。

「ヤマアラシイズム」('01)/山嵐

シングル「ヤマアラシイズム」/山嵐

シングル「ヤマアラシイズム」/山嵐

そんなORANGE RANGEが自身のサウンドを作り上げる上で、影響を受けたのが湘南発のミクスチャーバンド、山嵐だ。ORANGE RANGEは一時期ライヴにおいても先述した先輩バンドを意識したパフォーマンスを魅せていた。それをさておき、山嵐は90年後半から日本語ラップにKORN譲りのヘヴィな演奏を乗せ、和製ミクスチャー・ロックのパイオニアとして今なお活動中。いわゆる季節っぽい曲が少ないバンドではあるが、この曲は夏っぽいMVもインパクト抜群で、ファンキーなグルーブで押しまくる曲調も実にカッコ良い。今聴いてもまったく色褪せない、夏に聴きたい楽曲だ。

「GOOD GIRL〜Dedicated to bride
20 years afterL」('99)
/THE MAD CAPSULE MARKETS

「GOOD GIRL〜Dedicated to bride 20 years afterL」収録アルバム『OSC-DIS』/THE MAD CAPSULE MARKETS

「GOOD GIRL〜Dedicated to bride 20 years afterL」収録アルバム『OSC-DIS』/THE MAD CAPSULE MARKETS

そんな山嵐も日本のラウドシーンを牽引したMADチルドレンの傘下に入る。他にもDragon AshやROTTENGRAFFTYなど、MADに対する愛とリスペクトを送るバンドマンは枚挙にいとまがない。彼らの功績は、聴けばすぐにMADとわかるオリジナルサウンドを作った点だろう。『DIGIDOGHEADLOCK』で一気にデジタルサウンドを大胆に取り入れ、次の『OSC-DIS』では持ち前のキャッチーなメロディーに磨きをかけ、「PULSE」「MIDI SURF」、そして、この曲も生来のポップセンスが大爆発。「GOOD GIRL」は夏のドライブに似合う爽快なメロディーが気持ち良い。

TEXT:荒金良介

荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • POP TUNE GirlS / 『佐々木小雪のイラスト花図鑑』
  • POP TUNE GirlS / 『涼水ノアの、ノアのはこぶ絵』

新着