菊池風磨(Sexy Zone)×田中樹(Si
xTONES)、同期2人の関係性が物語に
さらなる深みと説得力を与える 『D
REAM BOYS』ゲネプロ&囲みレポート

2004年1月、ジャニー喜多川が作・構成・演出を務め、滝沢秀明を主演に据えて公演が行われた『DREAM BOYS』。“少年たちの夢と挫折、友情”をテーマにした本作は、初演以来、キャストや内容を変えながら繰り返し演じられてきた。17年間の歴史の中で、KAT-TUN関ジャニ∞Kis-My-Ft2King & Princeのメンバー、中山優馬らが大切に紡いできた本作が、2021年9月、帝国劇場に戻ってくる。
今回は、過去の『DREAM BOYS』において9公演のみチャンプを熱演し、伝説と言わしめた菊池風磨(Sexy Zone)が初主演を務める。対するチャンプを演じるのは、2011年公演においてチャンプの弟役を務めた田中樹(SixTONES)。同期入所でそれぞれの道を歩み、アーティストとしてもタレントとしても大きく成長してきた2人の姿が、『DREAM BOYS』の物語と重なる。
さらに、7 MEN 侍が続投する他、少年忍者より選抜メンバー13名が新たに参加し、2021年版カンパニーを作り上げた。2019年に引き続き、演出を手がけるのは堂本光一。キャラクターの心情や物語を掘り下げる新曲も加わり、より洗練された、深みのある物語へと進化している。
まずは菊池風磨と田中樹による囲み取材の様子をお届けしよう。
(左から)田中樹、菊池風磨
ーーいよいよ初日を迎えます。ゲネプロを終えた今の気持ちはいかがですか?
菊池:こんなにワクワクした幕開けは今までなかったですね。ゲネプロでしたがすごく楽しめて、舞台上で生きてるなって感じがしました。
田中:しっかり稽古はしてきましたが、「できるのかな俺たち、帝国劇場で」っていう不安がちょっとありました。でもいざゲネプロをやってみたら、結構いいのができたなって(笑)。
菊池:(笑)。
ーー改めてチャンプとしてステージに立ってみて、どうですか?
田中:僕は10年近く前にチャンプの弟役としてこのステージに立たせていただいて。その時からチャンプをやりたいと思っていたので、それが叶ったこと、風磨と一緒にステージに立つことで、色々な感情が込み上げてきました。チャンプという役が、自分の中で一回りも二回りも大きくなっていますね。
ーー菊池さんは6年前にチャンプを演じ、今回は座長です。
菊池:懐かしい部分もありつつ、僕がチャンプを演じたときに見ていた役はこんな風だったんだなっていう新鮮さもありました。袖から樹のチャンプを見たり、対峙したりして……僕のチャンプの方がちょっと良かったなって。ちょっとだけ。
田中:みんな違ってみんないいです!
菊池:いや、うそうそ(笑)。樹の良さがすごく滲み出ていて。対峙して歌うシーンが結構あるんですけど、グッときてリハから泣きそうになっちゃうことがありました。
田中:あったね。
菊池:二人で手を組んで歌うシーンが最後の方にあって。光一さんから「風磨は感極まって涙がこぼれてもいい、樹はあったかいけどクールな感じで」って言われたんですけど、樹が「光一さん僕無理です! 泣いちゃいます!」って(笑)。
田中:いや、ダメなんですよ。こいつが真面目にステージ立ってるともう泣きそうになるんです(笑)!
菊池:いつも真面目だよ!
田中:リハでは「頼むから俺と目を合わせないでくれ」ってお願いしてたんです。泣いちゃうから。ゲネプロで初めてしっかり目が合ったんだよね、あのシーン。グッときてしまって、まともに歌えなくなりそうでした。
菊池:こいつゲネプロ終わって、第一声が「お前あのシーン俺の顔見るなって言っただろ!」って。見なきゃいけないシーンだからね(笑)。
(左から)田中樹、菊池風磨
ーー改めて、二人でこの作品に挑む喜びは感じられますか?
菊池:やっぱり樹以外考えられないですよね。『DREAM BOYS』に立つとなって、相手は誰がいいかアンケートみたいに聞かれたら僕は樹って答えると思います。同期ってのもありますし、お互いジュニアのときほぼ毎日一緒にいたけどグループはその時から違って、スケジュールが合わなくてちょっと離れた時もあって。本当に『DREAM BOYS』と重なる部分が多いと思いますね。
田中:僕はアンケートで聞かれたら中島健人を挙げた可能性も……(笑)。
菊池:そうね、僕も本当は寺西(拓人)にしようかなと(笑)。
田中:同期縛りでね(笑)。風磨と並んでステージに立つのはジュニアの時ぶりかな。風磨がデビューしてからは、Sexy Zoneとかソロコンのバックにつくことはあったんですけど。いただいたお仕事を最高のものにする、お客さんに何かを届けるというのはもちろん、風磨に成長を見せられたらなっていう気持ちもありますね。
ーートレーニングなども一緒にしましたか?
田中:何回かジムに行ってトレーニングしたね。
菊池:樹にはとにかく食べさせました。
田中:稽古1時間前くらいに呼ばれて一緒にご飯を食べてました。家でも、間食を増やしたりしました。
菊池:こいつ飯食いながら寝たりするんですよ。赤ちゃんでしょ。
田中:噛みごたえのあるものだと、噛む時間が長くて寝ちゃうんですよね。
菊池:僕は逆に結構落としましたね。コウキのセリフで「兄貴はあれ以来リングに立ってない。トレーニングすらしてないんだ!」ってあるんですけど……。
田中:脱いだらバッキバキ(笑)。
菊池:結構気まずいセリフですね(笑)。
ーー体力的にきつい部分はどこなんでしょう。
田中:僕は後半ベッドの上なので、それほど……。風磨は登ったりフライングしたりするね。
菊池:壁フライング! あんなにキツいと思わなくて。前回の岸(優太)くんとか、玉森(裕太)くん、亀梨(和也)くん、優馬を見て、映像にタイミングを合わせるのは難しそうだけどそんなに辛くないのかなと思ってたんです。やってみたらめちゃくちゃ辛くて。でも見てる側は分からないですよね。へとへとになってますけど、伝わらないでしょ?
田中:そうだね。見てる側には伝わんない。
菊池:コスパ悪いのよ! この役を代表して言いたいです。岸くんを含めて代々先輩方がやられてますけど、壁フライングは本当に辛いです。
ーー改めて、意気込みとファンのみなさんへのメッセージをお願いします。
田中:こういうご時世ですが、『DREAM BOYS』が開幕します。出演者もスタッフも感染対策に気を付け、無事に初日までたどりつきました。ここから約1ヶ月、気を緩めず、ステージ上で最高のパフォーマンスをするのはもちろん、それ以上に体調面に気を付けないといけない。普段より気にすることが多いですが、みんなで力を合わせて、最高のパフォーマンスを届けたいです。観に来られない方も大勢いらっしゃると思うんですけど、「風磨と樹、『DREAM BOYS』やってるんだ。がんばれ」って少し思っていただけるだけでもエネルギーになりますので。千穐楽まで全員で駆け抜けたいと思います。応援のほどよろしくお願いします!
菊池:こうして初日を迎えられてありがたいと思っています。このお仕事を始めて10数年経ちますが、その時から一緒にいる樹と、ここに来られました。帝国劇場の真ん中まで連れてきてくださったみなさんに本当に感謝しています。応援してくれているファンの皆さんに、支えてくれているスタッフの皆さん、ジュニアを含めた共演者の皆さんと一緒に、素敵なステージを31公演届けられたらと思いますので、何卒ご声援のほどよろしくお願いいたします。
続いて、ゲネプロの様子をお届けしよう。
<あらすじ>
かつて、ライバル兼親友として共にボクシングに励んでいたフウマ(菊池風磨)とジュリ(田中樹)。だが、二人が対戦する決勝戦でフウマは突如試合を放棄し、現在は芸能プロデューサー・エマ(鳳蘭)のもとでタレントとして活動している。一方、ジュリはチャンピオンとしてボクシング界に君臨し続けていた。
あるとき、プロデューサーのマリア(紫吹淳)がチャンプ・ジュリの半生を映画にするという企画を立ち上げ、フウマが主役に抜擢される。弟分であるコウキ(川﨑皇輝)が抱える心臓病の治療費を稼ごうと、映画に全力で取り組むフウマ。だが、フウマが自分を演じることに憤るチャンプは、映画の収録を続ける条件としてボクシングの試合を持ちかける。
熱戦に決着がつき、チャンプが倒れたところで、マリアがフウマのグローブに鉛が仕込まれていることに気付く。身に覚えのない濡れ衣に戸惑い、エマに言われるがまま身を隠すフウマ。復讐をしようとするレイア(中村嶺亜)に襲われたフウマを助けに入ったコウキは、もみ合いの末、誤ってレイアを刺してしまう。
フウマが全てを一人で引き受けて逃走する中、チャンプが目を覚まし、何者かがフウマを陥れようとしていることが発覚する。様々な思惑が絡み合う中、フウマとジュリの夢と友情の行方は――。
『DREAM BOYS』ゲネプロより
冒頭から、菊池と田中の息はぴったり。リング上での打ち合いから伝わる熱気にグッと惹きつけられる。二人の距離感がそれぞれのキャラクターにしっくりとハマり、説得力のある芝居に仕上がっていた。
主演の菊池は、穏やかながら内に秘めた強さを感じさせるフウマを好演。共に施設で育ち、弟のように可愛がっているコウキに向ける視線や、かつては親友・ライバルだったチャンプのことを楽しそうに話す様子から、彼の優しさや情に厚い人柄が伝わってくる。頼れる兄の顔から時折覗く憂いを帯びた表情と艶のある歌声も魅力的だ。
チャンプを演じる田中は、堂々とした立ち姿、ジムやリング上で見せるギラギラした目から、頂点に君臨し続ける王者の貫禄が感じられる。前半で見せる態度が厳しく鋭いぶん、後半の病室のシーンやフウマと対峙する場面でのあたたかさが際立っていると感じた。特に、病室でコウキと話している時の柔らかい表情や、フウマに呼びかける優しい声に胸を打たれた。
前半のピリッとした空気が試合を経て変わっていく様子から、二人の根底にある強い信頼関係や友情が見えるのもグッとくる。
『DREAM BOYS』ゲネプロより
物語の鍵を握る弟・コウキ、チャンプを慕うレイアをはじめとする少年忍者、7 MEN 侍メンバーの熱演も見逃せない。溌剌としたダンスや個性を活かしたパフォーマンスでも、作品のクオリティを底上げしている。
鳳と紫吹は流石の安定感でカンパニーを支えており、大人としての威厳もたっぷり。パワフルな歌唱と深い情念を感じさせる演技で、少年たちが主体の物語において確かな存在感を放っていた。
また、新曲として、7 MEN 侍と少年忍者のメンバーを従えた田中がチャンプの心意気を歌う「SUPER HERO」、ジムでトレーニングに励む少年忍者による「Knock Out(K.O.)」、様々な疑いをかけられて逃亡するフウマが過去を振り返りながら思いを吐露する「hourglass」が追加された。
「SUPER HORE」は格好良さ満点なナンバーに仕上がっている。迫力あるラップで、チャンプの強さや風格を表現。「Knock Out(K.O.)」もクールな雰囲気で、熱量のあるジムのシーンを盛り上げている。「hourglass」は、低音が効いたビートに合わせて切なく歌い上げられるフウマの心情が胸に響く。
『DREAM BOYS』ゲネプロより
そして今回は、映像を活用したスパイダーフライングなどによるダイナミックさは残しつつ、『DREAM BOYS』にオーバーラップするような菊池と田中の関係性を活かし、ストーリーや各キャラクターの心情によりフォーカスした演出がなされている。要素が削ぎ落とされたことで、二人の友情、兄弟や仲間への思い、親から子への愛情といった人と人の繋がりがストレートに伝わってくると感じた。
ゲネプロのカーテンコールでは、菊池が「大変な状況の中、初日を迎えられて嬉しく思っています。同期で入った樹と一緒にこんな大きく素敵なステージの真ん中に立てることを嬉しく、誇らしく思います。始まる前に樹から「怪我だけは気を付けようね」って言われて、丸くなったなと感じた次第です(笑)。樹とスタッフさんを含めたキャスト全員で最終日まで走りたいと思います」と話し、田中も「まだまだ尖っていきたいと思います(笑)! エンターテインメントの重要性、この作品で与えられる何かを信じて続けていこうと思います」と意気込みを語ってくれた。
本公演は2021年9月6日(月)より29日(水)まで、帝国劇場にて公演が行われる。
取材・文・撮影=吉田沙奈

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