アメリカ音楽を愛する細野晴臣のNY/
LAのライブドキュメント『SAYONARA
AMERICA』監督・佐渡岳利インタビュ

はっぴいえんど、YMO、それからそれから…。みなまで言わずとも日本の音楽シーンに数々の功績を残してきた細野晴臣。前作2019年に公開されたデビュー50周年を記念したドキュメンタリー映画『NO SMOKING』に続く『SAYONARA AMERICA』が11月12日公開になる。映画では2019年にアメリカのニューヨークとロサンゼルスで行われたツアーのライブパフォーマンスをたっぷりと堪能することができる。ツアーに帯同し、この映画を監督したのが前述の作品に続き佐渡岳利。筆者が映画の感想を直接述べながら、映画制作秘話と細野晴臣氏とのやりとりについてお話を伺った。

細野さん自身が撮影した屋上シーン。そ
の真意

ー作品拝見させていただきました。前作の『NO SMOKING』も見ていたのですが、今回は語りが前作に比べて少なく、ライブシーンが中心でした。どんな制作意図がありましたか?
前にあまりライブシーンを入れられなかったので、今回はライブを中心にご覧いただこうということで。こういう形に落ち着きました。
ー『NO SMOKING』から続く今作をこの時期に出すつもりだったのでしょうか。
「映像作品にしたいね」みたいな話は前々からあったんです。この時期になったのは、デビュー50周年記念展「細野観光1969 – 2021」が12日から大阪で始まるので、その記念展と作品をリンクできたのが大きいかなと。
――今回の『SAYONARA AMERICA』というタイトルは細野さんから提案があったのですか。
「タイトルはどうしましょう?」と伺ったら「考えているのがあるんだよね」とご提示していただいて。「是非それでいきましょう」という感じです。実はパンデミックがなかったら、2020年も海外公演の予定があったんですけど。でもツアーが全部キャンセルになってしまって。そういったこともあってのタイトルなのかもしれませんね。
ーなるほど。今改めてマスクなしでライブを見ているお客さんや、生の観客の完成やリアクションを見られるのが「別世界だな」という感覚があって。そういう気持ちになった頃合いで、細野さんの語りが出てくる。細野さんの現在の心境も微妙に写り込んでいる気もしていたんですけど。
そうですね。屋上でギター持ってるシーンが割と早いタイミングで出てくるんですけど。あのシーンがあることで、そこから先を見る心構えができるんですよね。パンデミック以降の細野さんの考えがわかることで、映画が終わった時により腑に落ちる感じがして。
ー「久しぶりにギターを持った。もう2年も触ってなかったな」。まるで台詞みたいですが、監督から言ってもらったわけではなくて、細野さんから出た言葉ですもんね。
はい。もともと新規の映像部分を入れようとお話をした時に「僕が何か喋るから」とおっしゃって。細野さんご自身で動画もお撮りになったんですけど。
ーこういう時代に細野さんが次にどんなことやるのか。みんな気になっているところだと思うんです。そういう話をご本人とされた機会はありますか?
どんなことをやるおつもりなのかは、細野さんも巣篭もりをなさっていましたから、しっかりお話はしてないですね。でも、少なくともブギウギは一区切りついた感じはあるんじゃないでしょうか。アメリカの古き良き音楽を当のアメリカの若い世代の方々も、さすがに知らないと思うんですよ。そういう人たちが楽しんでくれた手応えは、細野さんにもおありだったと思いますね。というように大成功に終わった直後、コロナが世界的に大流行したので。まさに『サヨナラアメリカ』という気分なのかな? と勝手に思ってみたりしました。
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