L→R 村井研次郎(Ba)、石井秀仁(Vo&Gu)、桜井 青(Gu&Vo)

L→R 村井研次郎(Ba)、石井秀仁(Vo&Gu)、桜井 青(Gu&Vo)

面白おかしくやって、
気がついたら20年が経っていた

続いて石井さんが加入された2000年6月からの第7期~現在の8期に至るまでをおうかがいしますが、メンバーチェンジがありながらも予定していたレコーディングを続行し、2000年7月にミニアルバム『ブルーフィルム』をリリースしていますね。

桜井
前のドラマーから石井さんを入れるって話を聞いた時、僕は反対気味だったんですよ。それまでにもつき合いがあったし、普通にファンでいたかったから。
石井
バンドをダメにしちゃう人間ですしね(笑)。
桜井
でも、うちの曲を歌ってもらったら“もうこの人しかいない!”となり、これでダメならダメでいいやって思ったんですよね。
石井
『ブルーフィルム』は加入した翌週くらいにレコーディングだったかな? もともと友達だった前のドラマーの人から連絡があって、その時に偶然cali≠gariが出てる雑誌を読んでいたんですよ。それも音楽誌じゃなくてファッション誌みたいなものだったから、本当にたまたま開いていただけで、そのバンドから“ヴォーカルが抜けるから入ってくれないか?”なんて話はそうそうないじゃないですか。しかも、抜ける前のヴォーカルも俺と同じ名前なんですよ。その方は本名ではなかったけど、俺は本物だし…って、それは冗談で(笑)。その時は読んでいた雑誌のことも名前も意識していなかったけど、今考えると普通じゃない感じはあったと思うんですよね。さっき青さんが言ってたような、まだお客さんが全然いない初期の頃のcali≠gariを観ていたし、一緒に対バンしたり、デモテープをもらったこともあったし。それからあれよあれよという感じで、現在に至るって感じです。

偶然も重なっていますが、実際に加入してフィットした感じはありましたか?

石井
あったんでしょうね。それまでに自分が好きでやっていた音楽とは全然違ったから、知り合いのバンドマンたちには“本気ですか!?”と言われたり、批判的な意見がすごく多かったんですよ。でも、自分的には意外と力を発揮できる場所かもしれないなと。ずっとうまくいっていなかったし、若さもあったし、さっき言ったようにバンドを壊してしまう立場ではあったんですけど、cali≠gariでは面白おかしくやって、気がついたら20年が経っていました。
村井
石井さんが入ってからちゃんと音楽ができるようになったというか…それまではフワッとしていたところがあったんですけど、ちゃんとバンドをやろうと思うようになりましたね。音楽の話をするようになったんですよ。
桜井
音の話って、ぶっちゃけ研次郎くんしかできなかったんです。僕はリスナーとしての耳しかないから、作っていく時の理論を知らなくて。でも、石井さんが入ったことで音に詳しい人がふたりになったから破綻しないというか。“破綻していてもカッコ良いじゃん”と分かっていて破綻しているのと、分かっていなくて破綻しているのはすごく違うってことを教わりました(笑)。

これだけ編成が変わると音楽性にもたびたび変化が出るわけですが、『ブルーフィルム』は2020年9月にリバイバル版もリリースされていて、バンドがピンチな状態で制作されたアルバムながらも、20年の時を経ても再録できるcali≠gariにとって大切な一枚なのかなと。

桜井
これを言ってしまうと、人によっては“えっ?”ってなるかもしれないですけど、自分にとっては『ブルーフィルム』からがcali≠gariだと…いろんな意味でね。ヴォーカルが違うってことは全然違うバンドなので、その前を否定してるわけじゃないんですけど、石井さんより前のcali≠gariと、石井さんよりあとのcali≠gariって別ものだと思っています。

OKMusic編集部

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