“私にとって音楽は呼吸”。人気声優・三澤紗千香が送り出すミニアルバム『深呼吸』発売!

“私にとって音楽は呼吸”。人気声優・三澤紗千香が送り出すミニアルバム『深呼吸』発売!

“私にとって音楽は呼吸”。人気声優
・三澤紗千香が送り出すミニアルバム
『深呼吸』発売!

アルバムを作るに至った経緯からBOX特典の砂時計にまつわる衝撃の事実や制作秘話はもちろん、詞曲やタイトルに込められた想い、そして何より三澤紗千香の音楽に対する想いをたっぷり詰め込んでお届けする。どこまで言ってOKなのか!? 限界ギリギリで書き起こしたロングインタビュー。アーティストとしての三澤紗千香を知る人も知らない人も、ぜひ最後までお楽しみください!
SNSとの距離感、自分に足りてないなと思った深呼吸。
──前作『I AM ME』から約1年ぶりのオリジナル作品リリースとなるミニアルバム発売ということで、まずはこのアルバムを作るに至った経緯を教えてください。

三澤紗千香(以下、三澤):はい。去年のちょうど同じ頃にアルバムをリリースさせていただいたんですけれども、その時は初めて作詞作曲させていただいた『I‘m here』っていうセカンドシングルからのアルバム発売という流れでした。
そのときに初めて自分が作詞作曲もできるんだっていう自信を持たせてもらったんですけれども、なかなか音楽活動をする機会がなく声優の活動の方で忙しくしていたら12月になっちゃったという感じで(笑)。
ただそんな中でも、いつ“音楽出していいよ”っていうお声がけいただいてもいいように、自分で作詞作曲した楽曲を作って、デモを作ってはひたすらユニバーサルのスタッフさんにアピールをし続けていたんです。作品が世に出る出ないは別にして、“こういう曲を作りました”みたいな感じなのをちょこちょこ送っていて。
ちょうど5曲ぐらいストックができた頃あたりに、“12月にミニアルバムを出しませんか”という話をいただきました。それが秋ぐらいかな?
ちょうどストックもできたし、その曲をリリースできたらうれしいなっていう気持ちがあったので、“出したいです!”と即お伝えして。それで作ることになりました。

──『深呼吸』というタイトルはもうその時からあったんですか?
三澤:コンセプトとかテーマを考えていく中でタイトルが出てきた感じですかね。
テーマとしてはまず、SNSとの関係、距離感みたいなものがありまして。自分が今までストックしていた曲がSNSとの距離感だったり心の中で人間関係について悩んだり思っていたことを曲にしていたものだったんですよ。
きっとそういうSNSとの距離感みたいなものはみんな悩んでいることだと思うし、分かってもらいやすいかなとも思ったし、実際に私自身がいろんな活動をやらせてもらってて、ちょっと深呼吸足りてないなって思ってもいましたし、SNSとか見てて周りの人たちも結構生きづらそうとか苦しそうだなって感じがしていて。
だから何か深呼吸するような曲も入れたいけど、呼吸できるようになるくらい何かこう自分の思ってたことを“はーっ”て吐ける、打ち明けるような曲も入れた、そういうアルバムを作りたいなと思ったんです。
それで『深呼吸』というタイトルとテーマ、アルバムにする曲のコンセプトが一気にできた感じです。
アーティスト、涼真 (From MAKEOWNLIFE &夜韻 -Yoin-)との出会い
三澤:それで、その話をしていくときに自分の曲だけじゃなくて人に作ってもらった曲も入れたいってなって、私が作っていたストックの中からミニアルバムに合う曲を3曲ピックアップして、残りの2曲は他の方の曲をやらせてもらうことになりました。
その2曲をどなたに書いてもらおうっていう話をしていたらプロデューサーさんが“他にもみているバンドの中にいい子がいるよ”っていって頂いた音源を聴いてみたらすごくパワーもあってセンスを感じる方で。
しかもちょうどSNS世代みたいな男の子だったので、その方に作ってもらったらよりそれっぽいサウンドもできるだろうしと思って、“あ、じゃあその方でお願いします”って頼んでみたんです。

──それが『世界が私を呼ぶから』と『夢の中シンドローム』を作られている涼真さんなんですね。
三澤:そうです。最初にオンラインで会議をさせてもらってから曲作りに入ってもらったんですけど、もうすっごい三澤のことをしっかり調べてくれているんですよ。
今までの三澤の音楽とかSNSで見た感じの三澤さんだったりその奥にいる三澤さんだったり。あとは先に私が作った曲のストックがあったので、その3曲を聴いてもらって、“ああ、こういうことが伝えたいんだな”っていうのもわかってくださっていたので、もうだったら作詞作曲編曲って全部一人で涼真さんにやっていただこうって。
ちゃんと三澤を理解してくれている涼真さんが作ってくれたこともすごく嬉しかったですし、作詞作曲編曲を全部同じ人がやってくれて、しかもギターも弾いてくれて。
ずっと一緒に曲作りをやってくれているnaotyu-さんという方とはもうだいぶツーカーの仲なんですけど、初めて一緒にやらせていただくのに涼真さんともそういう感じだったんです。
“こういうことやりたい”って言うのがすぐ伝わって自分なりの反応を返してくれるし、自分らしさも出てるし、すごく客観的に見た三澤紗千香だったり音楽的に涼真さんが見た三澤紗千香の良さみたいなものだったりを全部音に込めてくれた感じでしたね。
だから自分作の3曲で自分らしさも出せましたし、涼真さん作詞作曲編曲の2曲でそちらでも三澤紗千香らしさを出せたし、本当に純粋に音にこだわりまくれたし、ディスカッションしながらいいものが作れたなっていうアルバムになっています。

──涼真さんに関しては元々知っていたわけではなくて、このミニアルバムを制作するとなってからチームを組んだという感じなんですね。
三澤:そうですね。今回のアルバムが決まった時に、こういうの作りたいなって思って曲のコンセプトとかも聞かれてもいないのに勝手にプロデュサーに送っていたんですけど、そういうところから“この子がいいんじゃない?”って思ってくれたのか、今一番推してるアーティストだからとりあえずゴリ押ししたかったのかわかんないですけど(笑)、でも聴いてみたらめちゃめちゃ才能溢れる方だったので、お仕事できたらなって思ったんですよね。
だから最初はそういうオススメされたって形だったんですけど、今となっては出会えて良かったって本当に思います。この才能と出会えて良かった。最高です。

──元々、ミニアルバムで全5曲というのは決まっていたんですか?
三澤:それは決まっていました。なので、三澤の曲は何曲入れていいんですかって感じで(笑)。で、三澤の曲は3曲かなってところから、あと2曲は誰に作ってもらいましょうかってときに、涼真さんの名前が出てきた感じです。

──~~しかもその2曲がアルバムのトップとラストという重要な位置に置かれてますよね。
三澤:そうなんです。間に入れることも考えたんですけど、自分が作詞作曲した中で今回出したいと思った曲が特にすごいリード曲っぽいわけでもないし、アルバムを締める曲でもなさそうだったので、じゃあ三澤の曲を間に入れてもらおうってことで涼真さんに、“私のこの3曲をたぶんこの曲順で入れるので、最初と最後にいい感じの曲作ってください”みたいな感じでお願いしまして(笑)。

──プレッシャー与えまくりな依頼ですね(笑)。
三澤:そうですよね~。でも涼真さんは快く“できます、やります!”と言ってくださったんで、これはお任せしてしまおうってことで、“じゃあお願いします”と。そしたら実際本当に想像以上のものがあがってきたので、“いや~、すっごいなぁ。ムチャ振りだったのに”って(笑)。

BOX特典の砂時計に隠された秘密とは? そしてまさかの全曲3分縛り!?
──ムチャ振りした本人も驚くくらいのものがあがってきたんですね(笑)。
三澤:そうなんですよ。でも実はこれ、もっとムチャ振りな裏話があるんですけど、この曲って3分っていう時間縛りがあったんですよ。

──“3分縛り”? どういうことですか?

三澤:今回実は、『ユニバーサルミュージックストア限定BOX』っていう豪華ブックレットと砂時計が付くっていう特典付きのものがありまして。その砂時計が落ちきる時間がちょうど3分なんです。で、せっかくちょっと豪華版みたいなを作るのであればそのグッズとの関連性を曲に持たせたいと思ったので、5曲とも全部3分00秒で作ったんです。

──ああ!BOXの初期のPR文で、砂時計と曲に関連があるようなことが書かれていたので、歌詞とは関係なさそうだし、なんだろう?と思っていたんです。
まさかの曲の長さでしたか。え!? しかも全曲なんですか!?
三澤:いいリアクションをありがとうございます!(笑) そうなんです。全曲、1曲の長さが砂時計の落ちきる時間ぴったりの3分00秒で作られています。
だって限定BOXってお高いじゃないですか。で、砂時計が付くって言われてもねぇ~みたいなところもあるじゃないですか。あ、特製豪華ブックレットとかも付くんですけどね。でも記念グッズは砂時計なわけで。だからせっかく砂時計をつけるのであれば、それと関連性を持たせたほうがいいんじゃないかと思ったんですよね。砂時計と『深呼吸』っていうミニアルバムとの関連性を。
で、砂時計が落ちる時間がちょうど3分だって言われたので、“じゃあ3分で全部作ってみていいですか?”っていう感じでやってみました。

──3分でっていうのは三澤さんご自身のアイディアなんですね(笑)。
三澤:そうです、そうです♪ なので涼真さんにも、涼真さんが“じゃあ作り始めますね!”って言ってから、 “あ、言ってなかったかもしれないんですけど、これ全部3分で作りたいんです”って伝えたんですけど、“え!? あ、3分…。わかりました”って言ってくれまして。なので音の始まりから終わりまでできっちり3分でってできますか?って聞いたら“できます”って言うので、“じゃあ、お願いします!”って(笑)。
三澤の曲も1コーラスぐらいしか作ってなかったんですけど、まあnaotyu-さんならできるから聞かなくてもいいやと思って、これもムチャ振りで、“この曲いい感じにアレンジお願いします。あ、ちなみにこれ全部3分で”って伝えて(笑)。さらに、“構成とかサビとかも、まさか全部ありきたりな似たような感じにはならないですよね? naotyu-さんですもんね!”とか言ってプレッシャーをかけといたんですけど。
上がってきたら全部いい感じにバラバラの、でもちゃんと3分で、ちゃんと“三澤の曲!”って感じで作ってくれて、いや~さすがだなと。

──このアルバムに変わった曲構成のものが多いのはそういう理由でしたか(笑)。もしかして歌詞にリフレイン入ってないのに歌ではリフレインされてたりしているのも?
三澤:3分にするためです! 1番しかない曲を“これどうにかして”って渡してたりするので(笑)。それであがってきたものに後から2番を考えて、みたいな感じで調整して3分にしたりとかして。
ただこれが…めっちゃめちゃ難しかったですね。曲を作る時に時間で縛って考えたりしたことがなかったので、実際縛って作ろうとしたらもうホントに難しくて今まで使ったことない脳をたくさん使った気がします(笑)。

──でもこの、3分で縛ろうって言い出したのは三澤さん自身なんですもんね。自分で言い出したからには頑張るしかない、みたいな(笑)。
三澤:ま、実際大変だったのは涼真さんとnaotyu-さんだったかもしれないんですけどね(笑)。
でもね、せっかくちょっと高いバージョンを買っていただくのに何も中身の音楽と関係がなかったらちょっとこう…、お金を出してもらうのに申し訳ない気もするし、せっかくだから他にない試みができそうだなとも思ったんですよね。
最初は1曲だけ3分にしようかなとも考えたんですけど、“いや、全部いけるっしょ!”って思って、

──5曲とも3分縛りにしたんですね(笑)。
三澤:です(笑)。でもなんか勉強になりました。今まで自分で作った『I’m here』とか『青い涙』とかは、自由に作ったやつをいい感じに編曲してもらっていたんですけど、3分っていう制約の中の構成だと“ここであんまり落としすぎると、何か盛り上がったらすぐ終わっちゃうよね”とか、すごい3分で作るということならではの難しさがあって。
その調整作業っていうのは作家的なものだと思うんですけど、そういうことをやったことがなかったんですよ。でも時間の制約があることで表現の幅が狭まることもあれば、3分という制約があるからこそできることや新しい作り方も見つけられて、今回すごい作家目線で取り組めた部分もあるし、本当に勉強になりましたね。
より何か、作詞作曲楽しいなって思いました。

──確かに、しっかり構成を考えないと歌った時に落ちサビ落としすぎて最後盛り上がりが…とかありそうですもんね。
三澤:そうそう! だから“もう一回盛り上がって終わりたいから、あんまり落とさないでもらっていいですか”とか。“いや、ここの2番の歌詞にどうしても使いたいフレーズがあるので2番は消さないでください”とか(笑)。けっこう、お任せしますとか言っときながらアレンジしてもらったやつに対してめっちゃ注文つけていました。でもまあnaotyu-さんなんで!

──すべてがその一言で許される(笑)。
三澤:naotyu-さんはわがまま言っても“わかりました”って言ってくれるし、涼真さんはこっちが何も言うことなくちゃんと3分でおもしろい曲を作ってくれて、しかも2曲とも全然違う感じなのにとっても三澤紗千香な曲で。ほぼ会ったことのないのにすごい人!
本当に1回面談みたいなのしただけなのに、たぶん三澤のことすごく調べてくれて想いを汲んでくれて、作ってくれたんだと思います。
質問してもすぐ返してくれるし、“この曲のこの行はこういう意味があって”とかっていう注釈みたいな文も即座に超長文で送ってくれて。

ミニアルバムのリード曲『世界が私を呼ぶから』で涼真さん大活躍!
三澤:今回、涼真さんが作ってくれた一曲目の『世界が私を呼ぶから』は、リード曲としてMVも撮ったんですよ。そのバンドシーンには涼真さんにもギターバンドマン役として出てもらっています。
しかもMVを撮ってくれる制作会社さんも涼真さんが普段やっているバンドのMVとかを撮ってくれてるチームにお願いしたんです。そのほうが涼真さんの世界観をより良く伝えられる映像になるだろうと思って。
だからMVの撮影でも涼真さんとチームがもう知ってる仲だから和気あいあいとしつつ緊張しすぎずに撮影できたし、ギター以外のバンドマンのドラムとかベース役の方も涼真さんの知り合いの方にお願いしたので、空気的に涼真監督率いるチームって感じですごくやりやすかったです。
けっこうバンドメンバーの衣装を決めたりとか、楽器の配置とかも監督と涼真さんで決めてくれたんですよ。
▲三澤紗千香 世界が私を呼ぶから
──曲制作だけじゃなくて、曲のトータルプロデュースみたいな役目をされていた感じなんですね。
三澤:結果的にそうなりましたね。でも音楽を作詞作曲編曲してくれてる人が全部トータルでMVとかビジュアルまでちゃんとやってくれるっていうのはすごい安心もできましたし、おかげで見てくださる方にも伝えたいことがより伝わるんじゃないかなって思います。
やっぱり、せっかくアーティストの方と組んでいるわけだからお互いの伝えたいことや、涼真さんが伝えたい三澤みたいなことが伝わらなければもったいないし、私の曲を聴いて“あ、涼真いいじゃん”って思った人がそっちにも流れていけばよりいいことじゃないですか(笑)。みんなにもこの才能を見つけて欲しいなと思ったので、もう涼真さんのやりやすい方法で!って言って。
だから今回、本当に自分のやりたいことを涼真さんやnaotyu-さんやスタッフさん達と密に意見交換しながら、作りたいものをバラバラにせず作品を一番に置いて作れたっていう感じがして、すっごく楽しくていい制作だったなぁって本当に思います。

「砂時計」で、三澤紗千香が歩んできた軌跡、その“刻”をたどる(というテイで)
──すみません、話は戻るんですけど、そもそも砂時計を特典でつけるというのはなぜだったんですか?
三澤:最初は砂時計と腕時計が候補だったんですよ。で、砂時計がいいって選んだんです。
私、腕時計つけない派なので。しかも砂時計の方がデザイン性もけっこう高かったりするし、腕時計をすでに持ってらっしゃる方もいるだろうし、そういう方でも飾れるものの方が嬉しいなあって考えた結果、砂時計になりました。
なぜ時計かっていうのは、三澤さんの歩いてきた軌跡を刻むみたいな意味があるらしいです。
確かに砂時計をひっくり返して“時を刻み直せる”みたいなのは三澤っぽい気がします。私いろいろなところに移籍したりとか、いろいろリセットや、やり直ししたりすることがけっこうあった人生だったので。そう考えると三澤にしか出せない刻の重みみたいなものはあるかもしれませんし、まさに三澤が刻んできた年月を現すアイテムとして時計をっていうのはぴったりだなって思います。

──なるほど(笑)。でもちゃんとそこに理由はあったんですね。しかも結果3分縛りという、曲との関連性も生まれて素晴らしい曲ができて、しかもその中で三澤さんも勉強になって成長したという、いいこと尽くしでしたね。
三澤:奇跡ですね! そこまで見越しての可能性はあるかもしれないですね~、っていうのはウソです。そんなことは絶対ないですけど(笑)。でも結果、いいことしかなかったので砂時計で正解でしたね!

自分を追い詰めていると落ち着く三澤に、深呼吸させるアルバム
──先ほどチラリとお伺いした『深呼吸』というタイトルにした理由ですが、もう少し深くお伺いできればと思います。先ほど、ご自身も含めみんなが深呼吸できてないなと感じたからとおっしゃっていましたが。
三澤:そうですね。大きく息を吐き出せるようなものになればと思ったんですけど、でも出来上がってみたら私が深呼吸というか吐き出したかったアルバムになってるような気もします。
私、自分を追い詰めてると落ち着くのでついつい追い詰めちゃうんですけど。

──追い詰めてるほうが落ち着くんですか!?
三澤:あーなんかそうなんですよね。なので、勝手に自分でやることを増やしたりとかしちゃうんです。YouTubeも自分で事務所の許可を取って編集撮影録音録画も全部自分でやったり、TwitterとかインスタとかTikTokとかだけじゃなくWeiboとか他のものもやってみたいな、とか。全部、自分と出会ってくれるはずのファンの人を逃したくなくて、あといろんな世代の人に三澤を楽しんでもらいたいなあっていう気持ちがあって。
だから窓口というか玄関口をいっぱい作りたいんですよ。でもそれを人に頼んじゃうと、タイムラグがあったりとかするじゃないですか。そうすると、“即時性が大事なのに”って思ったりするんで、ヤキモキするくらいだったら全部自分でやったほうがいいって思っちゃうんです。
なんだろう、“このタイミングでこの時間でこのSNSにはこれを投下するんだ”とか、“この画像はこっちのSNSに向いてるからこっちにしよう”とかっていうのをやりながらニュースを落としていくっていうのが好きで。でもそれをやってるといっぱいいっぱいになりがち…というか常にいっぱいいっぱいなんですよね。
だからこのアルバムの曲を作っている時にもちょうど、“ちょっと深呼吸した方がいいな、マジで”って思っていたんです(笑)。
なので『深呼吸』はそんな自分に“ちょっと落ち着け”って言い聞かせる言葉でもありつつ、みんなもちょっと深呼吸してみようみたいな、そんな想いを込めています。
なんかですね、私の勝手な想像なんですけど、けっこう三澤のファンの方って頑張り屋さんな方が多いと思うんですよ。なんとなく力を抜くのが下手な方が多いような。だから私の曲を聴いている3分間がちょっとでもリラックスライムになったら嬉しいなと思います。

──忙しい中でも3分間くらいなら休憩とるのにちょうどいいですしね。
三澤:そうなんです。いろいろ大変なことがある中でも、これを聴きながら3分休憩して深呼吸して欲しいなって。なんなら5曲全部聴いても15分なんで、“このアルバム聴き終わったら家出なきゃ”とか、そういう感じで生活に自然に組み込んでもらえると嬉しいです。
…とはいえ、三澤の曲を聞いて休憩できたり癒されたりするかどうかはまた別の話としてあるんですけどね(笑)。

──あー、タイトルやジャケットから想起できるようなヒーリング系アルバムかと思いきや(笑)…
三澤:曲が全部全然、癒し系ではないというね(笑)。全曲ロックですし。それはロックな曲とか楽器の編成とかを私が好きっていうのもあるんですけど、やっぱなんか私が反骨精神で生きてるから、なんですよね。
歌ってることも、結局なんか見返したいとか、ここで諦めてはダメだみたいな気持ちからくる曲とかが多いので。なのでなんか『深呼吸』っていうタイトルでふんわりふわっとした曲を想定して買ってくれた方にはちょっとそれは…すみませんって感じなんですけど(笑)。

──開けたら内面ドロドロ出てきてました、みたいな(笑)。
三澤:そうそう。なんでここではっきり言っておきますと、これは内面めっちゃ吐き出していて、全く深呼吸できてない自分が書いた、“深呼吸した方がいいよ”っていう、自分にもハッパをかけるための戒め的感情爆発アルバムです!
自分がめっちゃ健気なんだと気づいた『夢の中シンドローム』
──歌詞の内容について少しお話しが出てきたところで、ここからはその内面的な、歌詞の部分についてお伺いしたいと思います。
本当は5曲全部、じっくりお伺いしたいところであるのですが、時間の関係もあるので“この曲のここ、すごく想いを込めました”みたいなところをピックアップしていただければと思います。
三澤:お~、難しい! でもそうですね、まずは『世界が私を呼ぶから』の「それでも私は進み続ける」という部分ですかね。これってセリフなんですけど、元々は砂時計に関連してだと思うんですが、「時が刻み続ける」みたいな感じの歌詞だったんですよ。
でも、私が時を刻んでいきたいから時が主語は嫌ですって伝えて、そしたらこのいい感じのセリフに変えてきてくれたんです。
おかげですごく言いやすくなって歌いやすくなりました。
でもこの部分のセリフ、レコーディング時はみんなで“どれがいいと思うか選手権”を開催しました(笑)。
とりあえずいろんな言い方してみて、“これはエモい”とか、“これはちょっと先に進む感じがすごく良くて”とか、“なんかこれは曲とちょっと合わないんじゃないか”とか、声が明るすぎるとか暗すぎるとか…。
結局、すごい難しいところでもありますけど、一番素っぽいやつになりました。
世界が私を呼ぶから 歌詞 「三澤紗千香」
https://utaten.com/lyric/mi21120418
──この部分のセリフ、いいですよね。ここ聞いた時、思わず“強い!”ってなりました。
三澤:ありがとうございます(笑)。結果これがすごく収まりもいいし、良かったなって思います。
あとはどうだろう、う~ん。『歌うよ』はもう、このまんまな歌だしな~。
あんまりSNSは関係なく、私が何で歌っているのかどうして歌いたいのかっていうのをただ伝えただけの歌です。三澤の素直な自分の歌いたい気持ちをただ素直に書いて、だから歌うし作るよっていう曲ですね。

──この曲はアルバムのイントロソング、導入部分にもってきてもいい感じの曲だなと思いました。
三澤:そういう話もあったんですけど、でもアルバムのリード曲にするのは違うなってなったんですよね。これまで何曲か作ってきたんですけど、私が作る曲ってけっこう可愛らしい感じの曲になりがちなんですよ。
この曲、実はイベントとかライブとかの一曲目とかアンコールの最初とかに歌えたらいいなと思って作ったんです。だからライブでは絶対いつか歌いたいんですよね。ステージにスポットライトに照らされた三澤が一人だけみたいな環境で、裸足で歌いたいんです。
でも今回のアルバムのリードにするにはキャッチーさが足りないし、引きが弱いなと思ってがっつり商業的に考えた結果、ないなと。ちょっと私の技量がまだまだでしたね~。
『透明人間』と『瞳』はSNSとかを見てて私が思ったことを詞にしたものですね。皆さんはどう感じるか、ちょっとこれは発売されてからの反応も楽しみにしています。
で、『夢の中シンドローム』。これはね~もう、すごい。よく三澤に会ったこともないのにこんな曲作れるな、すげえなって思いました。ドキッとしたのはラスサビの「Ah 健気に 生きていく 意味はあるの?」ってところで。
私も、一生懸命生きているけど何の意味があるのかとか考えたことはあるんですけど、その自分の姿を健気って考えたことなかったので、“わあ! 健気か!”って。健気って一生懸命さもあって、ちょっと可哀想な感じもあって可愛さもあって哀しくて。“ああ、すごい。そういう捉え方があるんだね”って、自分ではないからこそ出てくる自分に当てはまる言葉にすごくドキッとしてびっくりしました。
自分で言うことじゃないけど、そういう言い方をされると、“確かにめっちゃ私、健気だと思う”と思って(笑)。自分のことを形容するときに自分では絶対思いつかない言葉だったので、すごいな~って思いました。
で、その「健気に生きていく 意味はあるの?」っていうラスサビから、わからないからもう寝ちゃおうって繋がっていくんですよ。この、どこからが夢でどこからが現実かわかんない感じが音からも歌い方とかからも出ていて。もうホント、好き!ってなっています(笑)。
あとこの曲はなんかちょっと携帯見ながらうつらうつらしているみたいな、その感じがすごくして。ネットニュース見ながら、夢見てたんだか、リアルなんだかわかんないみたいなあの瞬間をちょっと思い起こしながら歌いました。
「理不尽によく似た 否定から遠い世界は」のところとかも、現実の世界が嫌だからネットの世界に逃げ込もうと思ったけど、ネットでもなんかいろんな人の自慢とかばっかりで、なんか居場所ないなみたいな感じがあって。夢なのか現実なのか、現実なのかSNSなのか、どっちに自分がいたらいいのか分かんないみたいなそういう葛藤の中、結果、わからないから「今日も眠ろう」ってとりあえず明日にして。
でも明日もたぶんこの気持ちで過ごして、そうやって伸ばして伸ばして先延ばしにしてっていうのは、きっとみんな、“そうそうそうそう!”ってわかってくれるんじゃないかなと思います。
最近同世代とか年下の女の子ファンが増えてきたんですけど、そういう子達には特にわかると思ってもらえそうだなって。
夢の中シンドローム 歌詞 「三澤紗千香」
https://utaten.com/lyric/mi21120422
──夢をデジタル世界として置き換えると、「今日も眠ろう」は、今日も自分じゃない自分としてSNSの世界に行こう、とも捉えられます。
三澤:そう考えると「無制限な白色」っていうのも携帯の光なんですよね。あと『世界が私を呼ぶなら』でも「光」っていう言葉が何度も出てくるんですけど、この「光」って携帯を暗闇で開いた時のうっすら顔が照らされたりする感じ、その光を表しているんだそうです。
なので、『世界が私を呼ぶなら』のMVでも普通なら光の表現って上から光が降っている感じだと思うんですけど、その時もこの光は携帯が照らす光だから上じゃなくて下から、手元を見ながら光がまぶしいっていう風にして撮りました。
だから今回においての光は将来とか上とかじゃなくて手元にあるもの、その第2の自分の世界みたいなことを光と称してくれていて、そう思って聴いてもらえるとよりしっくりくるんじゃないかなと思います。

苦労した『夢の中シンドローム』のレコーディングでチームのありがたさを知る
三澤:あと、この曲に関してはレコーディングにものすごく苦労しました。この曲、けっこうリズムが難しいんですよ…。

──ああ、確かに。ちょっとジャジーな感じもありつつで、グルーブをつかむのが難しそうです。
三澤:もう本っ当に難しかったです。大人っぽい曲なので、声も大人っぽく歌っていたりするんですけど、レコーディングしていてもいまひとつリズムに乗れないというかグルーブ感がないというか、“なんかちょっと違う”ってたぶんその場にいたみんなが思っていたであろう感じで。
結局、3時間くらいレコーディングして一旦これでOKということにして休憩しましょうってなりまして。その後に、じゃあ一応全部録り終わっているけど記念で、もう一回頭から歌ってみましょうかってなって録った2~3回のテイクが、実はほとんど使われています。その前の3時間は長~いリハーサルでしたね(笑)。

──休憩前と後では何が違ったんでしょう?
三澤:なんでしょうね。休憩で一回チカラが抜けたりとか、落ち着いて考えてみてストンと曲が腑に落ちて理解度が深まったとか、いろいろ理由はあるんだと思うんですけど。
レコーディングエンジニアさんも前から何度もお世話になっている方で、しかも涼真さんともよくお仕事をしている方だったので、三澤がどうしたら歌いやすくなるんだろう、どんなディレクションしたら歌いやすくなるんだろうっていうのをめちゃめちゃ考えてくれて。
で、全部録り終わって“これでいきましょう”ってなった後に心も体も声もリラックスした状態でもう一回記念に録ってみましょうって歌ってみたら、なんか“あ、これだ!”っていうのが分かった瞬間があった感じなんです。
だから二人がそうやってマイク変えてくれたりイヤフォン変えてくれたり、バランス変えてくれたりとかしながら、どうしたらより良くなるのかっていうのを一生懸命考えてくれたおかげだなって。
なにより、一回は“これでもいいけどね”ってものが録れていたけれども、さらにそこから三澤ならもっとイケるでしょっていろいろやってくれたその信頼がね、もう嬉しかったです。
“とりあえず録れてるからここで終わりにしましょう”ってやった方がみんな早く帰れるのにね(笑)。
だから本当に、このアルバム全部を通してなんですけど、私一人の力では全然足らないところを周りのみんなでなんとかしようとしてくれていて。
そういう涼真さんやいつものnaotyu-さんとかも含めた素敵なメンバーに囲まれて制作できたおかげで本当に全部に納得がいくものができて……幸せですね。
最初にミニアルバムを出すっていう話を聞いた時はこんなに充実した制作ができるとは正直思ってなくて、“あ~私、砂時計販売の人になるのか”なんて思ってたんですけど(笑)。終わってみたら本当に自信を持って出せるものになったし、この一曲だけとってみても、めっちゃいい音楽経験をさせてもらえたなって感謝しています。

──『夢の中シンドローム』はそんなに苦労した曲だったんですね。聴いている分にはそんな大変さは微塵も感じられなかったです。
三澤:ああ、それは良かった…。そう言っていただけるのは嬉しいです。もう、一曲の中で構成も変化していくし、リズムも音もとりづらいし、最初に曲をもらった時は、“涼真さんはいったいなんで私にこれが歌えると思ったのか、歌わせたいと思ったのか”って疑問だったんですよね~。
けど、三澤ならイケるって思ったから多分出してきたと思うので、これは絶対応えなきゃ!と思いましたし、涼真さんの才能も感じてもらえるいい機会にもなるかもしれないしと思ってがんばりました。
だから今となってはこの曲は本当に涼真さんと組めて良かったなって思う曲のひとつです。そしていずれはこの曲をライブでしっかり歌えるようになるのが目標ですね。これが歌えるようになったら、マジで歌手としてめっちゃ成長した感あると思います。

──ライブでしかもバンドとか入っちゃった日にはもう…
三澤:バンドいいですよね~。団体行動は苦手なんですけど、信頼しつつ私にも頑張って合わせてくれつつ、何かいろいろ教えてくれるいいバンドとライブをしっかりできたら嬉しいです。
実はけっこう演出とかはすでに自分の中であるんですよ。ここでこういう光が欲しいとかあるんですけど、今までワンマンライブをやったことないし、しかもバンドマンってみんな怖いと思ってるんで(笑)、どうなるかわからないですけど、それらを全部克服して、いつか生バンドで披露してみたい曲です。

──そこはもう、涼真さんにバンドマン招集してもらうしかないのでは(笑)。
三澤:それいいですね! 涼真さんとそのお知り合いの方なら、腹話術のように涼真さんを使っていい感じに三澤の考えを伝えてもらえるし(笑)、いいチームになりそうです。そのステージは楽しそうだなあ。
涼真さんはすごく映像が見えている人なんで、ライブやりたいって言った瞬間、“この曲順でこういうライトつけて、これぐらいの客数で”っていうのはたぶんすぐ浮かんでくると思うんですよね。今回、そういう強い人脈ができたのでもしかしたらもしかして何かあるかもしれないので、ファンの皆さんはその日が来るまで待っていてほしいなと思います。
でも生バンドで披露かあ。したいですね~。

言葉を音楽にすれば、私は自由になれる!
──さきほどご自身の作詞された曲に関してはサラリと流されていましたが、ご自身の作詞された詞についてはどうですか? 伝えたい想いを込めた部分などがあれば。
三澤:それが…、だいたい私の作詞作曲の仕方は、“あ、今浮かんできた”って感じで、曲とメロディーが同時に出てくるタイプなんですけど、この時点では何かを伝えたいのか自分の中で出た何かが音になっただけなのか、分かんないんですよ。
ただ、数曲あるストックの中で今、世の中に物申したいって思ったのがこの『透明人間』と『瞳』だったんですよね。むしろこの2曲を世に出したくてという感じなので、そこにはもちろんそれなりの想いもあるんですけれども。
…それを言うのがいいのかどうか。私が言っちゃうとそれが正解になっちゃうので。

──感じ方の幅が狭まそう?
三澤:そうなんです。それ以外の聴き方ができなくなっちゃったりしたら嫌だなダメだなって思うので。
なので一言だけ説明させていただくと、みんなも分かると思う言葉と私にしかわからない言葉を混ぜて、共感することもできる商品として仕立て上げたけど結局、すごい三澤が世界に言いたいことを何かまろやかにしたりしなかったりしてキレイな手段で伝えているって感じの曲です(笑)。

──ものすごく説明しているようで全然説明になっていませんでしたが(笑)。
三澤:じゃあ、あと曲の背景だけお伝えすると、この2曲は先ほどからお伝えしているようにSNSがテーマで。今、何かをネットとかツイッターとかに上げてしまうと、それだけでネットニュースになったりもしますし、だからこそ私のせいで誰か他の方やコンテンツとか作品に迷惑をかけたくないから言いたいことも何も言えなくなっちゃう部分もありまして。
本当にもう、告知と自撮りしか上げられないみたいになっちゃった瞬間があって、苦しくなっちゃって。そういう時にその気持ちを曲にしたのがこの2曲です。

──まさにご自身の中から“吐き出した曲”。
三澤:そうですね。思っていることとか愚痴とかなんかよく分からない感情とかをアレンジャーさんとか楽器の人に手伝ってもらって曲にしていただいたらなんかいい感じにできた、みたいな。そう考えると歌ってすごいなって思います。
自分の中で思っていることとか、人前で言わない方がいいのはわかっているけどでも“私も人間だからちょっと言いたい”ってこととかを、そのまま口に出すと問題になるけど曲にしたらOKというか。
本当に本心で歌って作っているのに曲にしただけでいろんな感じ方ができたり受け取る方にもちょっと距離ができたり、曲だからこそ私の精神世界に入り込んでくれる方もいるだろうっていう、音楽にはそういう“音楽だし”っていう逃げ場があるんですよ。
だから想いを曲にした瞬間、私は自由に発言ができるんです。もしかしたら私はそのために曲を作っていたのかもしれないなって思います。
アルバムや曲を世に出すっていう責任感はもちろんありますし、ありがたいことに注目度も高いから、なんでもいいってわけじゃないってことはわかってはいるんですけど、その反面、もう歌だったら何したって許されるんでしょ?とも思っているんです(笑)。
反骨精神ですね。何か言ってくる人も歌だったら芸術だって言って炎上しないんでしょ? っていう、社会に対するなんか、こうしといたらいいんでしょ?っていう反骨精神の現れですね、私の音楽は(笑)。
なので、実は曲にはものすごく三澤の内面が表されてはいるんですけど、どう思ってもらってもいいし、どう捉えてもらえてもいいし、三澤さんの精神世界に触れたいって人は触れてくれてもいい。でも触れることは絶対できないので。
そういう正直に伝えたいことを伝えられる音楽って、すごい自由でいいなって本当に思います。

このアルバムのおかげで一年ぶりに呼吸ができました(笑)。
──音楽は三澤さんにとってものすごく大きなものなんですね。
三澤:大きいです。アーティストの自分もやっぱり自分ではあるんですけど、普段自分の名前で役も背負って作品も背負ってリスナーも背負ってっていうことをやっている社会的な立場から言えることも言えないこともある中で、“芸術です”って言った瞬間許されるというか。
しゃべりや文字だと、“こう感じてください”って言うことしかできないし変に勘違いされることもあるし、自分が言ってもいけない、考えてもいけない、感じてもいけないって思って、自分で制限してしまっているようなことでも、音楽の世界だったらけっこういろんな伝え方や表現ができるし、感じるほうも自由に感じてくれる。
あとは私、ファンの人に“わかったような顔すんな”ってよく言うんですけど、私の心を知ってる風の発言されるのが一番嫌だし、“三澤のこと知らないくせに”と思うんですよ。
でも音楽の場合は何かその人それぞれの感じたままでいいなって思えちゃうんです。私も感じたまま自由に作ったし、みんなの感じることも自由だからねって。
ラジオとか芝居とかで自分自身を否定されたら悲しいけど、音楽を否定されても“あなたには合わなかったんだ。でもそれが私だからしょうがなくない?”っていう、何か開き直って素直になれる正直になれる部分があるんです。
音楽は私にとってそういう唯一の場所的なところ、いろんなものに縛られている三澤紗千香から三澤紗千香を解放させてくれるもの、なのかもしれないなと思います。

──そういう風に考えていたのは最初からだったんですか?
三澤:いや、『I‘m here』のときはだいぶ商業的なことを考えていましたね。サビがキャッチーであるべきだとか、このキーの方がいいとか。ずっと曲を作りたかったけど作れなくて、でも知識だけはあったんで。
やっぱり最初に三澤が作詞作曲で出す曲だから、キャッチーでみんなが求める三澤さんであり、でもちょっとだけ見せる本音っぽい表現もあるっていう感じがいいのかな、そこに商品価値があるんじゃないかと思っていたんですよね。
なので、他の綺麗な方が歌うやつとか超ロックな人が歌うやつでもなく、いろんな活動をしてる三澤だからこそ込められる、意味がある『I‘m here』を出して、『青い涙』とかでちょっとマイナスな自分の部分をファンタジーにしてお届けして。
今回はなんというかもっと自分というか、自分の好きなロックで自分の中から出た音楽を馴染みある作家さんに好きなようにアレンジしてもらって、私らしくもあり新しい私を作ってほしいっていう感じでお願いして作ってもらって。
そうやって作って行った結果、曲を作るのは楽しいなあってとこに落ち着きました。音楽は難しいし、全然まだまだとも思うんですけど、私の精神世界を表現できるものが“ここにあった”って感じなんですよね。
自由に、私が感じたことも考えたことも伝えたいことも伝えたくないことも入れても入れなくてもいいんだ!っていうすごく私のとっての自由の場所で、表現も自由で。音源としてはこうだけどライブではこんな感じまで表現しちゃおうとかいろいろ考えられたりもしますしね。
なのでこのアルバムを作るときに考えたコメントにもあるんですけど、“救い” なんですね、私にとって音楽を作ることって。その、私にとっての“救い”になっていた自分の中の曲がみんなのもとに届いて聴いてくれる人がいて、世の中に発信することができるっていうのは、幸せですね。
どう思われるか心配な部分もありますけど。深呼吸みんなができなくなっちゃう可能性もありますけども。“三澤さんこんなこと考えてたの!?”みたいな(笑)。
けどこれは私の呼吸なので私はこれで呼吸できているから! うん。音楽は私にとっての呼吸です。だから今回の5曲で、私は久しぶりにまた呼吸が、1年ぶりに呼吸できた感じがしました(笑)。幸せです。

──三澤さんにとって今一番自然で自由な自分が出せるのが音楽なんですね。
三澤:そうですね。ここはマジで本当の自分になれているので。あんまり商業的にもっとこうした方がいいとか作詞が作曲がこうとか、一切言われないんですよ。

──完全にお任せされている。
三澤:それでいいのかとも思うんですけど(笑)。でもそれもなんかいい出会いだったなって。人が違えば私が作ったものをガチガチに直してきて、“売れ筋はこれなんで”とか、三澤さんのイメージ的にこういうのは良くないですとか言われる可能性ありましたからね。
だけど実際は事務所も見守ってくれているし、今のプロデューサーが組んでくれてからずっとなんか私の表現を大事にしてくれるので。
逆に直されなくて心配だったんですけど、直されなかったおかげで自分の表現っていうのを良くも悪くも反省したりそのまま伝えられたりもしていて。三澤紗千香っていうなんかお飾りの歌手活動じゃなくて、ちゃんと本当にアーティストとして育てようとしてくれてる…のか放任主義なのかわかりませんけれども(笑)、でも私が自由にやりやすいようなスタッフィングも大体固めてくれるし、なんとかいい感じで予算も取ってきてくれるので、私もお返しできるように頑張ってまた次のチャンスがもらえるようにやっていきたいなって思っています。
でもすごい自由で、自由すぎてごめんねとも思っているんですよ。アイドル声優のアーティストっぽい活動みたいなものを求めている人には刺激が強すぎるかもしれないから(笑)。
でもこれが三澤だし、三澤の音楽だし、ここから三澤を感じてくれてもいいし、感じてくれなくてもいい。自分の思うように感じてもらって。そしたら曲を作った人として嬉しいのでね。
ただ、三澤紗千香の音楽について何があっても何言われても嬉しいんですけど、三澤紗千香ってことで損している部分がまだあると思うんです。曲とかが良かったり音にこだわってってことが声優の音楽聴かないって人には届いてないので。

──ああ、声優ということがフックにもなりネックにもなってる、と?
三澤:そうですね。で、逆に声優さんの音楽として聴きたい人にとってはあんまりアニソンアニソンしてないし。だからどっちつかずなんですけど、実はアニメも好きで一般のJ-POPとかも好きだしみたいな人って世の中にいると思うんです。ライトな人ってめっちゃいると思うんで、そういう人にもっと知ってもらえるように頑張っていきたいなっていうのが今の目標ですね。
三澤の魅力をどうしたら音楽でも伝えられるかが課題なんです。なので、宣伝がんばりつつSNSをがんばりつつ、できることをやっていくって感じですね。
よりさらにいろんなマルチな活動できるようになって、いろんな間口から私の音楽まで引っ張り込むのが何か、私のやりたい最終目標かもしれないですね。

──じゃあまずはその第一歩、一歩目じゃないですけれども第一歩にこのアルバムがなるといいですね。
三澤:けっこう何歩か進んでいるんですけどね。ちょっと止まったり戻ったりしていますが(笑)。でも確かにこのアルバムが次の一歩になるように、ぜひ皆さんにも聴いていただきたいし、届いて欲しいと思いますし、届けます。よろしくお願いします!

TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)
リリース情報
●2021年12月22日リリース
「深呼吸」

★UNIVERSAL MUSIC STORE限定BOX[完全生産限定]
価格:11,000円 (税込)
品番:PDCT-1016
内容:CD+グッズ+フォトブックレット

★初回限定盤 A
価格:2,750 円 (税込)
品番:UICZ-9205
内容:CD

★初回限定盤 B
価格:2,750円 (税込)
品番:UICZ-9206
内容:CD

★通常盤
価格:2,750円 (税込)
品番:UICZ-4594
内容:CD
【CD収録曲】
1.世界が私を呼ぶから
2.歌うよ
3.透明人間
4.瞳
5.夢の中シンドローム

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