ELLEGARDEN・10-FEET・マキシマム ザ
ホルモンの対バンライブが開催「僕
らの七日間戦争が終わってまう!」

ELLEGARDEN10-FEETマキシマム ザ ホルモンの3バンドが、東京・福岡・札幌・仙台・名古屋・大阪・東京を回るツアー『Reunion TOUR 2021 ~Eat music in the same LIVE HOUSE~』のファイナル公演が、2021年12月21日(火)に東京・Zepp Hanedaで行われた。
ELLEGARDENの活動休止以前は、各地のフェスやイベント等で、幾度となく共演して来た3バンドだが、ライブハウスで自分たちの企画で3バンドだけで対バンするのも、一緒にツアーを回るのも、これが初めてである。
このツアーは、1本ごとに3バンドの出順が変わる構成。初日の12月1日(水)新木場スタジオコーストでトップに出演し、そのステージで2022年に16年ぶりとなる6thアルバムを制作することを発表したELLEGARDENの細美武士によると、このツアータイトルを付けたのは、10-FEETである、とのこと。緊急事態宣言中に開催が発表されたツアーだったため、平日開催で17:45という開演時刻だったが、会場には早い時間からオーディエンスが集まり、開演後はまるでワンマンライブのように、どのアクトに対してもまったく同じ、高い温度でライブに参加し続けた。
客電が落ち、おなじみのSE=ドラクエIIIの「そして伝説へ」が響き、「よっしゃ行こう! ぶっ飛ばすぞ! 頭の中、心の中、モタモタしてる奴は置いてくぞ!」というTAKUMAの雄叫びからの「goes on」で、この日のトップ、10-FEETのステージがスタートする。その2コーラス目では、ボーカルをNAOKIに任せ、「よっしゃみんな座れ! みんな立て! 行くぞ!」と煽ってサビに突入。3曲目の「風」の冒頭では、マイクから声を外してしばし生声で歌を届けてから曲に入る。4曲目「RIVER」の途中では「毎回順番を変えてやってきたけど、一番はみんなの毛穴を開く担当やな。じゃあここでウェーブやりたいと思います!」と、オーディエンスにスマホのライトを後ろに向けて掲げてもらい、まずフロアの前から後ろまで、次にライトを前に向けてフロアの後ろから前まで、ウェーブを起こさせる。5曲目「シエラのように」の前では、「本来利用すべきものに利用されんなよ」で始まる、シリアスなMCを挟んだ。
「イライラすることあったら、俺らが代わりに謝る、ごめん!(歌えないし暴れられないオーディエンスの)代わりに叫んで暴れたるから見とけ!」という言葉から突入した8曲目「その向こうへ」で、ステージの上も下もピークを迎え、ライブが終了……と思ったら、TAKUMA、NAOKIとKOUICHIに「あと2分!」と告げてイントロのギターを弾き始め、「駆け抜けて終わろう!」と「back to the sunset」を急遽追加。時間ギリギリまで全力でオーディエンスを楽しませてから、ステージを下りた。「やっちまおうぜ! 俺たちの! リユニオンの! 夏は終わらねえぞ! 恋の! メ! ガ!ラ! バー!」というダイスケはんの曲紹介でスタート、たちまちフロアがモンキーダンスとヘドバンの渦で埋まったマキシマム ザ ホルモン。曲終わりでナヲは「やー!ヤバいー! 終わってまう! 僕らの七日間戦争が終わってまう!」と、今日がファイナルであることを惜しむ。友達だし、仲間だし、同窓会とか修学旅行のような楽しい雰囲気はある、でもそれだけじゃなくて、ステージに立ってライブで殴り合っている、これは闘いなので──というナヲの言葉からの「ハングリー・プライド」、そして「鬱くしき人々のうた」では、バンド同士で闘う以前に、メンバー同士で闘っているような、凄まじい音がステージから放たれる。
「今日この場所から、全員でその向こうへ行こうぜ!」と、10-FEETの曲名をMCに織り込んだダイスケはんは、みんなにLINEを送ろうとして、ELLEGARDENの高田雄一の連絡先だけ知らなかったので──と、「雄一、ちょっと来て。LINE交換しようや」と、ステージに呼び出す。さらに、彼は活動休止前は黒いバケツをステージに置き、そこに足を乗っけてライブをやっていたのに、休止明けはそれがなくなったから、クリスマスプレゼントで用意した、と、そのバケツを手渡す。ナヲ「今日使えよ!」ダイスケはん「絶対使えよ! 今日以降も使えよ!」。

「my girl」「falling jimmy」を経て、説明を省略して恒例の「恋のおまじない」に挑む。フロア全員がきれいに反り返って「麺カタこってり!」を決めるさまを、ナヲ、「説明なしなのに、やるやんけ羽田!」と称賛。ラストの「恋のスペルマ」では、ダイスケはんの「ひとりでもサークルモッシュはできます! 回れ回れー!」という号令で、オーディエンスひとりひとりがその場で高速回転しまくる、という、異様だが幸福な光景で、ホルモンの時間が終了した。トリのELLEGARDENは「Fire Cracker」「Space Sonic」「The Autumn Song」「風の日」と、曲間を空けずに次から次へと歴代のライブ・アンセムを演奏していく。声を出せないし、顔の半分はマスクで覆われているにもかかわらず、オーディエンスの狂喜度がどんどん上がっていくのがこの場にいると身体で感じられる。

「10-FEETとマキシマム ザ ホルモンは、ちょっと距離の近い知人くらいのつもりでいたけど、一緒にツアーを回ってライブを袖から見ているうちに、なんて一生懸命な人たちなんだろうと、その気持ちが尊敬に変わった。」というMCをはさんで、「Supernova」と「Pizza Man」でさらにオーディエンスを狂喜させていく。コロナ禍前ならオーディエンスみんなで一緒に叫ぶ、「Pizza Man」の「Pepperoni Quattro」の歌詞部分では、直前に細美が「心の中でお願いします!」それに応えて、突き上げられた拳でフロアが埋まる。「みんなもぜひ良いクリスマスをお過ごしください」という言葉から始まった2002年のファースト・アルバム収録の「サンタクロース」では、ステージだけでなくフロアのあちこちにも赤と緑の照明が当てられ、会場がクリスマスムードに染まった。
このツアーのスタッフへの感謝、トップの出番を3回引き受けてくれた10-FEET、そしてマキシマム ザ ホルモンへの感謝を述べた後に突入した「ジターバグ」「Salamander」「Make A Wish」と、必殺曲が3曲並んだラストのブロックは、その三者への感謝と、目の前のオーディエンスへの感謝をそのまま形にしたかのようにとても真摯に、そして幸福に響いた。この日一番の大きな声で「Make A Wish」を歌い切った細美は、笑顔で手を振りながら、マイクなしで「ありがとうございました!」と叫んでからステージを下りた。アンコールを求める声に応えて4人がステージへ戻る。細美がしばしMCしたあと、「お互いがんばって、がんばったその先で、また会いましょう」という10-FEETとホルモンとオーディエンスに向けられた言葉から始まった「虹」では途中から10-FEETとホルモンのメンバーたちが乱入。
シールドが差さってないベースを弾く者(ナヲ、ケージに閉じ込められて運ばれて来る者(上ちゃん)、ボクシングのグローブをはめてミット打ちをする者(TAKUMA)、腹筋ローラーで伸縮を繰り返す者(NAOKI)などで、ステージ上がカオスと化す。唯一登場しなかったマキシマムザ亮君は、ステージ袖で大笑いしながら、その模様を見守っていた。
この3バンドが出会ってから、おそらく20年近い月日を経て初めて実現したこの『Reunion TOUR』が、いつかまた行われる可能性があるかどうかはわからないし、それぞれのバンドの活動規模を鑑みると、複数箇所のスケジュールを合わせること自体が困難だろう。コロナ禍でそれぞれの活動が限られていた時期だったからこそ、逆に開催できた可能性もある。
ただし3バンドとも具体的な約束はできない、としながらもいつかまたやりたい、と言葉にしていたし何よりも歌う態度、演奏する態度にその意志が表れていた、そんなふうに感じた。2022年のそれぞれのバンドのアクションも楽しみに待ちたい。
オフィシャル・ライブレポート 兵庫慎司
オフィシャル・カメラマン 三吉ツカサ(Showcase)[ELLEGARDEN、10-FEET]
KAZUSHI HAMANO[マキシマム ザ ホルモン]

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