2022年ミュージカル『アニー』製作発
表会見レポート~大人キャストに新風

【THE MUSICAL LOVERS】ミュージカル『アニー』第43回

2022年ミュージカル『アニー』製作発表会見~大人キャストに新風!

2022年の丸美屋食品ミュージカル『アニー』(主催・製作:日本テレビ放送網/協賛:丸美屋食品工業)のオンライン製作発表会見が、2022年2月7日に行われた。
日本テレビ主催により1986年から日本での上演がスタートしたミュージカル『アニー』の舞台は、世界大恐慌直後の1933年、真冬のニューヨーク。誰もが希望を失う中、本当の両親が迎えに来る「明日」を信じて生きる孤児・アニー。そんなアニーをとりまく個性あふれる孤児たち、アニーによって変わってゆく大人たちが繰り広げるストーリー展開と、「Tomorrow」をはじめとする名曲の数々が、これまでのべ183万人もの観客に感動を与え続けてきた。総上演回数は1,900回にのぼる。
37年目となる2022年公演は、4月23日(土)~5月8日(日)、東京・新国立劇場 中劇場で26ステージ上演される予定だ。夏には宮城・大阪・金沢・名古屋公演も予定されている。新型コロナウイルス感染症対応のため、内容や演出を変更して、休憩なしの90分バージョンで上演される予定だ。なお、今年は生オーケストラの演奏で上演されるとのことだ。演出は山田和也、音楽監督は小澤時史、振付・ステージングは広崎うらんが担当する。
この日は大人キャストが発表になった。ハニガン役とグレース役にはこれまで『アニー』に出演してきた実力派を据える一方、ウォーバックス役、ルースター役、リリー役にはフレッシュな顔ぶれを起用した。
大富豪ウォーバックス役には葛山信吾(かつらやま しんご ※葛山の葛は正しくは「ヒ」です)。2000年に放送の『仮面ライダークウガ』で刑事・一条薫役を務め、その後もドラマ、舞台で活躍の幅を広げてきた。現在は舞台『サザエさん』にも出演中で、ミュージカルへの出演は10年ぶりとなる。
アニーたちにとっては恐怖の存在である、孤児院の院長ハニガン役にはマルシア。2017年・2021年と同役を務めて好評を博している。
大富豪ウォーバックスの秘書グレース役には、2021年に同役を演じた笠松はる。2021年に同役を演じ、今回も続投となった。
ハニガンの弟ルースター役には財木琢磨(ざいき たくま ※製作発表会見は欠席)。「第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」にてフォトジェニック賞と紅茶花伝賞を受賞。2014年にミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンにて手塚国光(青学8代目)役で初舞台を踏み、2017年ドラマ『水戸黄門』で水戸藩士・佐々木助三郎役に抜擢されるなど、舞台、ドラマ、映画に幅広く出演している。ミュージカル『アニー』には初参加となる。
ルースターと組んでアニーたちをだますリリー役には島 ゆいか(しま ゆいか)。アニメ『絶対可憐チルドレン』で結成されたユニット「可憐Girl's」のメンバーとしてYUIKA名義で参加、その後、女優として活動を始め、多数の映画に出演。現在は舞台を中心に活躍中である。
会見では、はじめに日本テレビ放送網株式会社 グローバルビジネス局の柴崎朋樹 局長代理が登壇した。「日本テレビ主催によるミュージカル『アニー』は、1986年4月に青山劇場でスタートし、のべ183万人もの観客を迎えました。『アニー』を愛して支えてくださる皆さまのおかげです。2020年は全公演中止、2021年も4月の東京公演は初日が最終日となってしまい、夏公演の一部中止もあり、涙をのんだ年でした。2022年の開催にあたり、新型コロナウイルス感染症との戦いは楽観視できませんが、だからこそ名曲《Tomorrow》が心に響きます。今年も一般公募で選ばれた子どもたちが稽古を重ねるので応援してほしい。また、1922年生まれの設定のアニーは、今年生誕100年を迎えます。夏には宮城・大阪・金沢・名古屋公演も予定されています。ぜひ、劇場でアニーを一緒にお祝いしてほしい」と挨拶を述べた。また、企業協賛20年目の丸美屋食品工業株式会社に謝意を述べると、司会の日本テレビアナウンサー・後呂有紗も「私も丸美屋様の製品にお世話になっています!」と応じた。後呂アナの隣には、丸美屋商品が綺麗に陳列されていた。
その言葉に応じるように、丸美屋食品工業株式会社の阿部豊太郎代表取締役社長が登壇。丸美屋食品は2003年よりミュージカル『アニー』に協賛し、企業協賛20年目となる。「今年もミュージカル『アニー』に継続して企業協賛いたします。『アニー』はこの2年、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年は全公演中止、2021年も予定の半分の上演となり、特に子役の皆さんには残念な思いをさせ、苦労をおかけした。楽しみにしてくださった観客の皆さんの期待にも沿えなかった。『アニー』は1933年のアメリカ合衆国が舞台だが、100年近く経った今、世界的なパンデミックで、不安や閉塞感がある。1933年と今の状況はよく似ているが、今年こそ、予定通り全日程の上演が実現し、楽しく元気のよい舞台ができることを期待します。丸美屋も楽しく元気が出る製品を出すので、どちらも応援をよろしくお願いします」と、『アニー』と自社製品への熱い想いを述べた。
大人キャスト&アニー&阿部豊太郎(丸美屋食品工業株式会社 代表取締役社長) (c)NTV
いよいよ出演者たちの紹介だ。まずは大人キャスト、ウォーバックス役の葛山信吾、ハニガン役のマルシア、グレース役の笠松はる、リリー役の島 ゆいかが、舞台衣裳をまとって華やかに登場した(ルースター役の財木琢磨は欠席)。そして『アニー』の主役である2人、<チーム・バケツ>アニー役の山崎 杏(やまざき あん)、<チーム・モップ>アニー役の山本花帆(やまもと かほ)が、やや緊張の面持ちで登場した。今日の登壇者が揃ったところで、2021年の『アニー』舞台映像と2022年アニー役2人の映像が組み合わさった「2022年TVスポットCM」も初披露された。
大富豪ウォーバックス役を演じる葛山信吾は、『アニー』初参加、ミュージカルも10年ぶりの出演となる。ウォーバックス役は、2017年に丸美屋食品ミュージカル『アニー』の演出が山田和也となって以来、藤本隆宏が演じ続けてきた。そのバトンを引き継ぎ、役に新たな生命を吹きこむ葛山は、「金持ちになることを目標に生きてきた人間が、アニーと出会って、あたたかさ、優しさに触れ、人生が豊かになっていく様を表現したい」と、自分ならではの役作りへの想いを語った。
葛 (c)NTV
アニーたちにつらく当たる、孤児院の院長ハニガン役のマルシアは、2017年・2021年に続いての登板となる。2020年の公演が全て中止となり、2021年も4月の東京公演は初日が最終日となってしまったこと、夏にも中止となった公演があったことにも触れ、「子どもたちの悔し涙、大泣きの子どもたちの泣き声は忘れない。2022年は、新しい元気を届けられたい。ハニガンはヒール役(悪役)だが、いかにヒールに徹するか、そうすることで周りの皆が光ります。思い切り暴れます!」と迫力の意気込みを述べた。
マルシア(ハニガン役) (c)NTV
ウォーバックスの秘書グレース役を演じる笠松はるは、2020年にも同役を演じている。同じ役を続けることについて、「メンバーも大きく変わるので、新しい作品をつくる意気込みで臨みたい。グレースは、アニーとウォーバックスをつなぐ架け橋なので、(演じる俳優たちと)相談しながら素敵なシーンをつくりたい。また、ハニガンとグレースのバトルシーンが楽しいので、今年はスケールアップしたい」と、新たな気持ちで挑むことを表明した。
笠松はる(グレース役) (c)NTV
ルースターの恋人であり、アニーたちをだますリリー役の島 ゆいかは、『アニー』初参加だ。「誰もが知る名作に出られて光栄です。映画以外で『アニー』に触れたのは、山田和也さんの演出(2017年~)になってから。子どもたちのパワーと大人の力に度肝を抜かれた。私も子どもだったら、きっとアニーのオーディションを受けていたと思う。リリー役でのご縁に感謝です。ルースターとハニガンと一緒に悪だくみをする3人だが、リリーは憎いけど憎めない、チャーミングな女性。アニーをおとしめる“ちょっとヒール”を演じたい」と、フレッシュな意気込みを披露した。
島ゆいか(リリー役) (c)NTV
山崎 杏(2012年1月生まれ・10歳・小学校4年生・東京都出身)は、『アニー』オーディションに初めて挑戦し、見事アニー役を射止めた。今回が大舞台初挑戦となる(2021年、ミュージカル『冒険者たち〜この海の彼方へ〜』でジャンプ役を演じる予定だったが、残念ながら公演中止となってしまった)。両親が劇団四季出身で「小学校1年生の時に、両親が『アニー』を観せてくれて、いつか出演したいと思っていた」と、長年の想いが今年実った喜びを語った。
チーム・バケツ アニー役の山崎 杏(やまざき あん) (c)NTV
山本花帆(2011年7月生まれ・10歳・小学校4年生・東京都出身)は、主な出演作に、東宝ミュージカル『マリー・アントワネット』マリー・テレーズ役(2021年)、ミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド〜汚れなき瞳〜』チャリティ役(2020年)がある。2021年11月7日に行われたスターダストプロモーション主催「第2回スター☆オーディション」でも審査員特別賞を受賞した。『アニー』オーディションは2度目の挑戦で、リベンジ成功となった。「1回目はモリー役を受け、第一次審査で落ちてしまった。2回目の挑戦で主役をもらえて、すごく嬉しかったし、今でもビックリしています」と、晴れてアニー役を勝ち取った感情を素直に表現した。
チーム・モップ アニー役の山本花帆(やまもと かほ) (c)NTV
これまで誕生したアニーは68名にのぼる。2022年のアニーとして、どんなアニーになりたいか。山崎は「1922年生まれのアニーは、今年生誕100周年。今までにないアニーを笑顔で演じたい」。山本は「観に来た人が、また明日から頑張ろうと思えるアニーを演じたい」と答えた。
記者からの質問で、「自分が演じる役と似ているところ」を問われた全登壇者。ウォーバックス役の葛山は「私も娘が2人いる。アニー2人のしっかりした挨拶に感心し、これからが楽しみです。しっかり、杏ちゃん、花帆ちゃんと芝居をつくり上げたい」と、父親としての立場で述べた。
ハニガン役のマルシアは「(ハニガン役と)似ているところは全くございません!」とキッパリ宣言、司会の後呂アナも「良かったです」と合いの手を入れる。「毎回、自分でも大丈夫かと思うくらい叫んで暴れている。ハニガンが持っているエネルギーだけは似ているかも」とマルシアが述べると、昨年共演した笠松が「いつも優しいマルシアさんです」と笑顔でフォローする。
グレース役の笠松は「グレースはしっかりしている。私は抜けているので、いいな、と思っている。唯一似ている点は、ひとつのことを突き詰めて追求するところ。グレースもウォーバックスの幸せのために、ただひたすら全幕走り抜けて、それがそのままアニーへの愛情にうつって、アニーのために走り抜ける。ひとつのことを追求するところは似ている」と、柔らかな口調ながらも芯のある部分を見せる。
リリー役の島は「楽観的なところが似ている」と述べると、司会の後呂アナが「性格の根本的な部分が似ている?」と確認、するとマルシアが「それヤバくない?」と、緊張ぎみの島を笑わせる。「悪だくみはしません! 明るさが似ています(笑)」と、島がチャーミングに返答した。
アニー役の山崎は「強気なので、ペパーとのケンカの立ち向かい方とかは(アニーに)似ている」。山本は「考え方が明るくてポジティブなところが(アニーに)すごく似ている」と述べ、司会の後呂アナも「カラーの違うアニーが観られそうです」と期待を寄せた。
「アニー役に決まってから、生活や行動、心持ちに変化はあったか」という問いには、山崎は、「練習をすごくしている。そして学校でも周囲の人々が『すごいね、アニーになったんだね』と言ってくれて、待ち望んでくれて、自分の立場が一気に変わった」と語った。気持ちの面では「オーディションの間は、アニーになれるか不安だった。今は1日が輝いています。『受かったんだ!』とキラキラしています」と明るく語る。
山本は「演技、歌、ダンス、たくさん練習しています。学校でも皆がすごく喜んでくれて、仲良くしてくれるようになった」と、やはりアニーになれたことで周りの気持ちも上がる体験をしているそうだ。「オーディションに受かった時には実感がわいていなかった。今、製作発表会見でようやく、主役の実感がわいてきました」と、自分の気持ちの変化を素直に語った。
(c)NTV
「大人になったらどんな役を演じたいか」を問われると、山崎は「ハニガンをやってみたい!悪知恵があるところが似ている」。これにはマルシアも笑顔で「光栄です。頑張れ!観てみたい。楽しみです!」とエールをおくった。山本は「2019年に『レ・ミゼラブル』のリトル・コゼットを演じたので、いずれ大人のコゼットを演じてみたい」とのこと。未来のスターが誕生するかも?2人の将来にも注目だ。
「もうすぐバレンタイン。海外では男性から女性にプレゼントを渡すが?」と問われた葛s山は、「やっぱりアニーに贈り物をしたい」とウォーバックスならではの返答。アニー2人から欲しいものを聞き出そうと山崎・山本を覗き込む。山崎は「スマホ」、山本は「お洋服」と答え、司会の後呂アナに「予算がかかりそうですが?」と心配されると、葛山は「大富豪ですから」とお茶目に答えた。先ほど「杏ちゃん、花帆ちゃんと芝居をつくり上げたい」と述べた葛山、すでにミュージカル『アニー』2022年が始まっていることを実感させる会見だった。
丸美屋食品ミュージカル『アニー』は、2022年4月23日(土)~5月8日(日)、新国立劇場 中劇場にて上演予定。夏には宮城・大阪・金沢・名古屋公演も予定されている。前売りは2022年2月26日(土)午前10時より、全席指定8,700円。4月25日(月)13時チーム・バケツ公演 / 17時チーム・モップ公演、4月27日(水)13時チーム・モップ公演 / 17時チーム・バケツ公演は「スマイルDAY」特別料金で全席指定6,700円となる。2022年は、プレゼント付の「わくわくDAY」がない代わりに、通常より2,000円お得な「スマイルDAY」が2DAYS(4公演)実施されることとなる。
なお、大人アンサンブルキャストは、伊藤俊彦、鹿志村篤臣、後藤光葵、丸山田加賜、矢部貴将、太田有美、木村つかさ、濵平奈津美、横岡沙季に決まった。
(c)NTV
取材・文=ヨコウチ会長
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