️内田真礼は何度でもクライマックス
!『UCHIDA MAAYA LIVE 2022「MA-YA
-YAN Happy Cream MAX!!」』横浜公演
レポート

2022年2月20日(日)に神奈川県のパシフィコ横浜国立大ホールにて開催された『UCHIDA MAAYA LIVE 2022「MA-YA-YAN Happy Cream MAX!!」』横浜公演のレポートをお届けする。生憎の雨模様で冷たい海風が吹き付ける中、会場周辺には入場開始を待つ多くのファンの姿が見受けられた。しかし会場入りすると一変、華やかなステージはもちろん、そんなファンを待ってましたとばかりに繰り返し流れているこの為だけに撮影された特別映像が早速お出迎えをしてくれており、開演前から魅力溢れる彼女の姿が映し出されていた。そんな開演前を発端に、色んな表情、様々な彼女の魅力を感じられる2時間のステージが幕を開けた。

アメリカンダイナー風に設えられたステージ上では何やらCMのような映像が流れている。カフェの店員風な衣装を身にまとった内田真礼が「共鳴レモンデートル!」と自身の楽曲のタイトルをもじった架空のオススメのドリンクを宣伝している広告だ。その他にも数パターン映像が流れており、どうやら今回のライブは飲食店がコンセプトなのかもしれない。
お店の入店音のようなチャイムのメロディが流れると、モップを持ったダンサーたちが袖から姿を現す。どうやら開店準備が始まったようだ。併せてMAAYA BANDのメンバーもひとり、またひとりとステージ上に現れては演奏を始め、段々と音が重なり合っていく。
最後に白いハットとワンピースで内田真礼が登場すると最新アルバム『HIKARI』から「フラッシュアイデア」を披露。続いて「Girl is fun」では間奏でさっそくダイナー風ドレスに早着替えし、いよいよお店もオープンと言ったところか。
2曲終えたところで「ようこそいらっしゃいませ! MA-YA-YAN Happy Cream MAX!! 、開店しました!看板娘の内田真礼です~!」と挨拶。彼女いわくコンセプトはアイスクリーム屋さんとのこと。「皆さん、会場へは何分前くらいから入場してました?なんかCMみたいなの流れてませんでした……?」と会場前の映像にも触れ、「これ、実は神奈川verの商品CMなんですよ!」と細部まで凝った工夫を語る。
「今日はアイスクリーム屋さんってことなので、たくさんのフレーバー(楽曲)をご用意してますので、皆さん楽しんでいってください~」と続けて「+INTERSECT+」を披露。最初の2曲から引き続き、ガーリーな雰囲気の楽曲で繋いでいく。そして「Smiling Spiral」ではダンサーから受け取ったキックボードでステージ上を楽しそうに駆け巡り、「Shiny drive, Moony dive」ではキッチンカーまで登場。モニターには海岸沿いを走る映像が映し出され、お店を飛び出して気分良くドライブしているような演出となったが、曲の間奏で突然、演奏がストップ。「う~ん、次は〇〇が聞きたいな!」とリクエストをしていくと、1stアルバム「PENKI」から「PENKI」「創傷イノセンス」「クラフトスイートハート」「金色の勇気」「からっぽカプセル」「高鳴りのソルフェージュ」と彼女が選んだ好きな曲たちが生バンドによる贅沢メドレーが奏でられた。
「やっぱ、PENKI最高~!」と3曲続けたところで「ここまでお好きなフレーバーはありました?」とMCパートへ。メドレーは彼女のライブでも初の試みだったようで、しかもその上で「実はあのメドレー、本当に私がその場で聞きたい曲を言ってて、即興で演奏してくれてたんですよ!」とサラッとスゴイ事を告白。そんなバンドメンバーは今回お揃いのワークシャツでバッチリ決めており「これがうちの店員です!」と紹介すると、ギターの山本陽介は「いやこんな(金髪ロン毛の)従業員いないよね!」と苦笑。
そんなトークを挟みながらも機材チェンジなどを行い、バンドメンバーが全員ステージ前方へと集まると、ここからはアコースティックパートへ。「カナリア」は原曲同様に吐息混じりで情緒たっぷりに歌うも、アコースティックバンド向けのジャズ風なアレンジのおかげで、よりアダルトな内田真礼を感じられた。「君のヒロインでいるために」では場内の手拍子も拝借し、一体感を高めていくと「本当にライブが出来てよかった。本当にライブを開催できるか不安だったけど、こうして皆の顔を見る事ができて、今はこのハッピーを横浜で大爆発させたいです!」と胸の内を語った。お店を飛び出し営業していたキッチンカーも公園に到着し、気付けば夕暮れ時に。アコースティックパート最後の曲は「ストロボメモリー」。目を閉じ、気持ちをたっぷり込めて歌う彼女の姿とは対照的に、常に目配せながら楽しそうに演奏するバンドメンバーの姿が非常に印象的だった。

「せっかくだし、アイスクリームの話でもしちゃう?」と始まったトークパートでは「みんなの好きなアイスの色を出して~!」とペンライトで会場がカラフルに染め上げられていく。また「私はこのお店の看板娘だけどさ、(バンドの)皆の役割を決めようよ!」と従業員ポジショントークも行われた。「じゃあ、キッチンやりたい人~!」という呼びかけに対し、まさかの誰も手を挙げない所からスタートしたが、無事にパーカッションの大串さんが経理、料理は出来ないが唯一、チーズケーキだけは作れるというキーボードの今井さんがパティシエ、セキュリティ担当をギターの山本さん、バンマスでベースの黒須さんがバイトマスター、ドラムの鈴木さんがキッチンということで話が収まった(笑)。

また「もちろん、皆さんも一緒に働いてみませんか?採用条件は”一緒に楽しくリズムに乗ってくれる事!”です」と続けて「ハートビートシティ」を披露し、ダンサブルな楽曲パートを想起させる。透明感のある純白のワンピースに着替えて登場すると「ロマンティックダンサー」で激しい盛り上がりを見せると、一度バンドメンバーもステージから姿を消し、広いステージ上で彼女1人に。続く「アストラ」ではレーザーや、照明と息のあったタットダンスを披露し、演じて歌って踊れて、本当になんでも出来るんだな……と改めてその凄さを実感する。「Change the world」を披露した後、再び彼女がステージを後にすると、アウトロのコーラスに1つずつ音を足していくようにバンドメンバーが登場すると、今度は紫のドレスにスタジャン姿で登場し「Never ending symphony」を披露。
「当店、夜はライブハウス営業になります!」とライブも終盤に迫った所で盛り上がれるパートを予感させると、まず披露した「c.o.s.m.o.s」はバンドアレンジverもいいな!と思えるような泣きのギターもあり、「LIFE LIFE ALIVE」「共鳴レゾンデートル」と続くと場内は真っ赤に染まり、ボルテージも最高潮に。
「今までライブってアルバムを引っさげてのタイミングでやることが多かったけど、今回の『HIKARI』は結構前のめりに制作しまして、2022年はきっと世間も落ち着いて、みんなでたくさん声出してライブが出来るだろう!と思って皆で盛り上がれる曲をたくさん作ったんですけど、結局難しくて……。ただ決して”HIKARI”は絶やしません!ここに”誓い”を立てるので皆でエキサイトでハッピーな世界へと更新していきましょう!」と「Excite the world!」を披露。結婚式をモチーフにしたカノンロック風な楽曲なだけに、ここでスタジャンを脱ぎ捨て紫のパーティドレス姿で「拳を掲げて!」と熱く激しく最後の曲を歌い上げる。「私は私のままで」と熱唱する彼女の姿は、直線のMCの言葉通りでもあるし、今日彼女が節々で口にしていた全ての発言ともまるでブレずに、ハッキリとしてメッセージで私の胸へと届いた。誰よりもポジテイブな想いを真っ直ぐに言葉にして、そして歌い続ける彼女の姿に勇気をもらえた気がした。
底抜けに明るくて、楽しくて、とにかくハッピーで。そんな空間だったし「もっともっと今以上に全力で楽しめるようになるまで、私たちは諦めません!だから皆も付いてきてください!」。今日のライブは彼女からのそんなメッセージだったと私は受け取った。今日のライブをひと言で表すなら「内田真礼のこれまでとこれから」。もちろん楽曲の方向性であったり、色んな魅力、色んな可能性にチャレンジしてきたアーティストデビューからの8年間であったと思うが「もっと皆を楽しませたい!もっと皆と楽しくなりたい!」という根本の部分は一貫してブレずにいることが彼女の強みなんだと改めて思わされた。だからこそ、8年越しの1stライブの再演というのは非常に興味深い。きっと、内田真礼のこれまでが、そしてこれからも変わらずにとてつもなく”エンターテイナー”であったということの何よりの証左となる事に違いない。
取材・文:前田勇介

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