LonePi「ハイドレンジア」歌詞の意味は?アンニュイな雰囲気が癖になるボカロ曲を考察

LonePi「ハイドレンジア」歌詞の意味は?アンニュイな雰囲気が癖になるボカロ曲を考察

LonePi「ハイドレンジア」歌詞の意味
は?アンニュイな雰囲気が癖になるボ
カロ曲を考察

「あのねぇねぇねぇお話し聞いて」のフレーズがTikTokで話題

▲LonePi feat.歌愛ユキ - 『ハイドレンジア』【OfficialMusicVideo】
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
2021年にTikTokで注目された「あのねぇねぇねぇお話し聞いて」と歌う楽曲をご存じですか?
これはボカロPのLonePiが作詞作曲を手がけ、歌愛ユキを用いて制作したボカロ曲『ハイドレンジア』のサビの一節です。
韻を踏む歌詞と耳に残るサウンドが印象的で、歌ってみた動画やオリジナルのダンスをつけた踊ってみた動画が数多く発信されています。
タイトルのハイドレンジアとは紫陽花のこと。
どのような関係があるのか、難解な歌詞の意味を徹底的に探っていきましょう。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
1番の冒頭の「気味が悪い程キミが悪い」というフレーズから、登場人物は主人公と「キミ」の二人であることが分かります。
行動の意味なんてとっくにゴミのように無駄なものと化していて、「キミが悪い」という事実だけがあるのだと訴えているように感じます。
「浮く彩度ゼロ視界」は、高くから飛び降りた時の視界が浮く様子や亡くなって目の前が真っ暗になる様子を表現していると解釈しました。
文字通りの死というよりも、世間の一般的な考えを受け入れて生きることに固執する人々に主人公が「五月蝿いと吠え」抗っていることを示していると思われます。
抗いたくなった理由が「キミ」にあるのだと伝える歌として、考察を進めていきます。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
親切は全て良いものと思いがちですが、ここでは「独善的な優しさ」は「只の日和見主義」であって決して良いものではないと批判されています。
「キミ」は社会の中で常識とされる意見を複写しただけの自身の「物差し」で主人公の心を測りました。
本人にとっては優しさでも結局それは「独善的な優しさ」でしかないため、主人公が迷惑がっていることも分かりますね。
心は物差しで測れるような単純なものではないのに「キミ」にはそれが分からず、無意識のうちに人を傷つけています。
変わってしまったキミは嫌い
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
主人公である「アタシ」は、はっきりと「キミが嫌いなのさ」と告げています。
だから自分には一切関わらず、黙ってこの無益な時間を終わらせてほしいと思っていることを示しているようです。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
平気で嘘を吐く「キミ」は、問いかけに「全て「はい」で答えて」聞き分けの良いふりをしている状況のようです。
「recall(リコール)」は「思い起こす」という意味があります。
続く「ペトリコール」はいわゆる雨の匂いのことで、アスファルトが雨で濡れた時の独特な香りのことを指す、ギリシャ語で「石のエッセンス」を意味する言葉です。
それで「recall 凍る ぺトリコール」のフレーズを合わせて考えると、雨の匂いに触発されて何かを思い出し、その記憶が頭から離れないでいるのでしょう。
もしかしたら「キミ」は以前はもっと違う性格をしていて、主人公とも仲の良い間柄だったのかもしれません。
社会の風潮に影響されたのか、変わってしまった友達への物悲しい思いが伝わってきます。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
この部分で想定されているズレて軋んでいくものとは、人の認識かもしれません。
「null」は「無価値」や「ゼロ」を意味する英語で、他者とのズレを必死で繕っても死んだら全てなくなることを表していると考えられそうです。
「海馬」は脳の記憶を司る神経回路のこと。
主人公の記憶の中で、漂うように以前の「キミ」の残像がちらついている様子が想像できます。
キミに似合いの紫色のハイドレンジア
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
「キミ」は驚きや興奮の声を上げますが、実際は大して何にも心が動かされていないのでしょう。
「慣性」とは物体が現在の運動状態を保つ性質のことなので、それがないということは周囲の雰囲気に影響されてあちらこちらに流されていくイメージと思われます。
その心はどこにいても何をしていても乾いていることが「速乾性」というフレーズから感じられます。
負ける時は「はい、せーの」で周囲と一緒でなくては嫌で、「逆再生」するかのように過ぎたことばかり気にする人。
何かをやり遂げた「達成感」もいつものこととして「慢性化」し、気持ちを沸き立たせるようなことが少しもなくなってしまったかつての友達を、主人公は残念がっているようです。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
2番のサビでは「あのね」と語りかけるだけでなく「返事を頂戴」と催促していて、ちゃんと理解させたい気持ちが表れています。
そして、生涯を終えるまで自分に関することは何も見聞きせずにいてほしいと、一切無関係を貫こうとしていることも分かります。
その中には変化した今の人格は朽ち果てて、以前のように戻ってほしい気持ちが含まれているとも感じられますね。
ハイドレンジア 歌詞 「LonePi feat. 歌愛ユキ」
https://utaten.com/lyric/mi21060806
主人公は変わってしまった友達に対して心が痛むのに、傷口に塩を塗るように「キミ」が以前の自分への悪口を言うのを聞いてしまったと考えられそうです。
最後にようやくタイトルの「ハイドレンジア」のフレーズが登場します。
主人公が「キミに良くお似合い」と思っている紫陽花の花言葉は「移り気」や「浮気」。
さらに、紫色であれば「冷淡」や「無情」といったよりネガティブなイメージの意味を持ちます。
信念のないふわふわした思考で相手の心を見ようとしない「キミ」には、紫色のハイドレンジアくらいがお似合いよ。
そんな切なさと軽蔑を込めたメッセージが隠されているように思えます。
「ハイドレンジア」の自分なりの考察を見つけて
LonePiの『ハイドレンジア』はアンニュイなメロディとインパクトのあるフレーズが特徴的で、どこか不気味さもある世界観が癖になるボカロ曲です。
今回は友達の変化に傷つく主人公を想定して歌詞を考察しましたが、浮気症の恋人へ向けた歌など聴く人によって違う考察ができる難解さも、かえってLonePiのセンスを示しています。
また、作詞作曲と編曲だけでなく、YouTubeで公開されているMVのイラスト制作から動画編集までも自身で行っているという多才ぶり。
次々に新曲を発表しているので、『ハイドレンジア』をはじめLonePiの多彩なボカロ曲をぜひチェックしてみてくださいね。

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