【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#243
シンガーソングライター・来生たかお
の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

人生はいつだって夢の途中

『昭和40年男』(来生たかお 切ない歌の作り方/2022年3 月11日発売号/クレタパブリッシング発行)より

情報誌『昭和40年男』に、2021年デビュー45周年を迎えたシンガーソングライターで作曲家の来生たかおのインタビュー記事が掲載されている。インタビューでは、来生の音楽との出会いから現在まで、姉で作詞家の来生えつことの曲作りの方法、曲作りに対する想い、死生観なども語られており、来生たかおファンはもとより歌謡ファン必読の内容である。2021年11月には新作アルバム『追憶』の発売に、2022年3月21日からの全国ツアーと、精力的に活動中の来生。自身の活動について、「そろそろ終盤」とし、今回の名言「人生はいつだって夢の途中」につながる。

「夢の途中」とは、1981年に発売された、来生が広く世に知られるきっかけとなった曲のタイトル。同年、薬師丸ひろ子が「セーラー服と機関銃」というタイトルで発売し、2曲ともオリコンチャートで6週連続でトップ10入りを記録している。歌い出しの「♪さよならは別れの言葉じゃなくて 再び逢うまでの遠い約束 現在(いま)を嘆いても胸を痛めてもほんの夢の途中」という名フレーズを記憶している人も多いのではないだろうか。来生えつこが手掛けたこの曲の歌詞について、来生は「そっと身を引くやさしさがありますよね。《遠い約束》という言葉には諦観が感じられて」と語っている。自身もお気に入りの曲だという「夢の途中」。来生の言葉を噛み締めながら聴くと、改めて胸に迫るものがある。デビュー曲が「浅い夢」で、最大のヒット曲が「夢の途中」、40周年記念アルバムは『夢のあとさき』と、様々な“夢”を描いてきた来生。その夢の続きをまだまだ見続けたいと願う。
来生たかお(きすぎたかお)
1950年11月16日生まれ、東京都出身。シンガーソングライター、作曲家。1970年、城西大学在学中に3ピースバンド・ビコーズを結成し音楽喫茶などで音楽活動を開始。この頃、アンドレ・カンドレ時代の井上陽水と懇意になり、バックバンドなども務める。井上の1stアルバム『断絶』(1972年)にはアコースティックギターで参加。1976年、シングル『浅い夢』でシンガーソングライターとしてデビュー。1977年、作曲家として歌手のしばたはつみに提供した「マイ・ラグジュアリー・ナイト」がヒット。1981 年、自身の10枚目のシングル『Goodby Day』がスマッシュヒット。1981年、映画『セーラー服と機関銃』の主題歌として薬師丸ひろ子に提供した同名タイトルの楽曲が大ヒット。来生自身も「夢の途中」とタイトルを変え競作シングルとしてリリースしている。同年、サンリオ出版のCMソングとして大橋純子に提供した「シルエット・ロマンス」がヒット。同曲にて、大橋は「第24回日本レコード大賞」最優秀歌唱賞、来生は「第2回日本作曲大賞」優秀作品賞を受賞している。1982年に中森明菜提供した「セカンド・ラブ」にて「第3回日本作曲大賞」を受賞。1983年、「笑ってよムーンライト」にて美空ひばりへの楽曲提供も果たす。1984年、ポール・モーリアがプロデュースと全編曲を担当した企画アルバム『LABYRINTH』をリリース。同年開催されたポール・モーリアの来日公演<PAUL MAURIAT JAPAN TOUR 1984>にゲスト出演する。2001年、弾き語りツアー<Stand Alone>を初開催。2021年11月10日、デビュー45周年記念アルバム『追憶』をリリース。2022年3月21日より、全国各地で<Stand Alone 2022 〜Acoustic Tracks〜>のライブツアーを開催中。
仲村 瞳(なかむらひとみ)
編集者・ライター。2003年、『週刊SPA!』(扶桑社)でライターデビュー後、『TOKYO1週間』(講談社)、『Hot-Dog PRESS』(講談社)などの情報誌で雑誌制作に従事する。2009年、『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)の制作をきっかけに中野ブロードウェイ研究家として活動を開始。ゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ~童貞SOS~』(著・すぎむらしんいち/講談社)の単行本巻末記事を担当。2012年から絵馬研究本『えまにあん』(自主制作)を発行し、絵馬研究家としても活動を続ける。2014年にライフワークでもある昭和歌謡研究をテーマとした『昭和歌謡文化継承委員会』を発足し会長として活動中。

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