大野拓朗・甲斐翔真は似ている? W
キャストを務める、音楽劇『クラウデ
ィア』Produced by 地球ゴージャスへ
の意気込みを聞く

俳優の岸谷五朗が「反戦三部作」の第1作目として脚本を書き下ろし、約12万人を動員した地球ゴージャスの伝説の音楽劇​『クラウディア』が18年振りに復活する。全キャストを一新し、脚本も令和版に。禁じられた愛に翻弄される「根國(ねこく)」の剣豪・細亜羅(ジアラ)には、ハリウッド進出を目指す実力派の大野拓朗、若手ミュージカルスターとして大注目されている甲斐翔真がWキャストで臨む。7月に東京と大阪で迎える幕開けに向け、準備を進める2人に意気込みを聞いた。
ーー大人気作品が、音楽劇『クラウディア』Produced by 地球ゴージャスとして18年ぶりに舞台に戻ってきます。作品は岸谷さんと俳優の寺脇康文さんが主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」が2004 年に初演し、翌年に地球ゴージャス設立10周年を記念してアンコール上演されたものですね。再再演を望む声が多い作品でもありました。
大野拓朗​:憧れの地球ゴージャスに出演が決まりとてもうれしいです。お芝居はもちろんその中に歌やダンスがあり、エンターテインメント性に溢れた作品が多い。中でも『クラウディア』はとても華やかな作品です。僕は日ごろから「エンターテインメントの楽しさを伝えたい」と思ってお芝居をしているので、メインキャストを務めることができて光栄です。
甲斐翔真:はい。僕も憧れていた舞台でした。実は2016年に城田優さんが主演した『The Love Bugs』の稽古場に2回ほど見学に行ったことがありました。当時は舞台に出演する予定などなかったので、まさか自分が五朗さんの演出で舞台の中心人物を演じられるなんて……。朝から晩まで稽古を見つめていたあの時に自分に教えてあげたいです。
(左から)甲斐翔真、大野拓朗
ーー稽古をご覧になっていたとは。甲斐さんは、岸谷さんらと同じアミューズ事務所所属ですものね。
甲斐:そうです。アミューズ特権ですね(笑)。稽古ではマット運動をしていたことが印象に残っていて。その後に出演したミュージカル『デスノート THE MUSICAL』では筋トレやマット運動がなかったので、「あれ? 筋トレしないんだ??」と驚きました。
ーー今回Wキャストとして臨まれますが、お互いの印象を教えていただけますか。
大野:『October Sky -遠い空の向こうに-』など出演作をよく観ていました。歌も上手くて、「ニュースターが現れた!」と注目していました。僕はこれまで、キャラクターが違う人とWキャストを務めることが多かったのですが、甲斐くんとは身長(185センチ)も全く一緒で、お互いに芝居の方向性も似ているなと感じています。違うのは年齢(大野33歳、甲斐が24歳)だけ。どんなジアラを見せられるのか楽しみです。
甲斐:大野くんは素晴らしいキャリアの持ち主。アメリカ留学から戻られて、また大きくなられたんだろうなと感じていました。僕は2021年に『ロミオとジュリエット』でロミオを演じたのですが、大野くんがロミオを務めた『ロミオ&ジュリエット』(2017年、19年)を観た人から、「大野くんの影が見えた」と言われたことがありました。
大野:僕はハッピーなゴールデンレトリバーと呼ばれるのだけど、甲斐くんは端正なゴールデンレトリバーだよね。
甲斐:同じ犬種。どっちも大型犬なんですね(笑)。
ーー7月から始まる音楽劇『クラウディア』Produced by 地球ゴージャスも愛の話ですね。「根國」の青年・細亜羅(ジアラ)と、敵対する「幹國(みこく)」で生きる少女・クラウディアは、許されないと知りつつ惹かれ合っていきます。禁断の恋が物語を動かしていきます。
甲斐:ロミオは若くて世間知らずなところがありましたが、ジアラは年齢や考え方がしっかりしていて(ロミオと比べて)大人。誰もが憧れる剣豪なのに「戦いは良くないよ」と言ったりする。本物の愛とは何かを知っている人だなと思います。
大野:『クラウディア』は“愛の話”のひとことでは言い表すことのできない物語です。岸谷さんの手掛ける「反戦三部作」の中のひとつの作品で、いま上演することにとても意味を感じます。観てくださった方が、「大切なことは何か」を感じ取ってくれたら嬉しいです。
(前)大野拓朗、(後)甲斐翔真
ーー本作品は、サザンオールスターズの数々の楽曲で構成されていることも特徴的です。今回は「真夏の果実」を歌われる予定があるとうかがいました。
甲斐:「真夏の果実」はEXILEがカバーしているのを聴いた時、原曲のクレジットにサザン……とあるのを見て、「(事務所の)先輩の曲じゃん!」と驚いたことがありました。親世代がよく車の中で聴いていた思い出があります。舞台上で日本のアーテイストの曲がミュージカルで歌われることはなかなかないことだと思うので、楽しみにして欲しいです。
大野:うん。ニューヨークでも既存の楽曲を使った「ジュークボックス・ミュージカル」が人気なので、和製ジュークボックス・ミュージカルとして楽しんで欲しいです。舞台上ではしっとりした歌も、笑いも涙もあります。サザンや桑田さんのライブに行ったことがない人でも楽しめると思います。
甲斐:桑田さんの歌い方を真似しちゃいそうですよね(笑)。
大野:うん、真似てしまいそうだよね(笑)。今回は脚本も“令和版”に再編されるので、自分たちの持ち味も見せられたらいいよね。
甲斐:はい。僕、実は2021年の大みそかに、桑田佳祐さんの年越しライブに行かせていただいたんです。午後9時半から約3時間のライブでしたが、一瞬も飽きる場面がなくて。「桑田さんって、本当にすごい人なんだ」と思いながら観ていたんです。
大野:うん。唯一無二の存在だよね。
甲斐:遊んでいるように見えて、しっかり計算している。遊び心に溢れていて、桑田さんにしか出せない色がたくさんあった。大学時代に出会ってから約40年。長い活動の中でその片鱗しか見ていないと思うけど、それでもすごい圧倒されて。僕の2022年は桑田さん、サザンとともに始まったので、責任を持ってこの舞台を成し遂げたいです。
(左から)甲斐翔真、大野拓朗
ーーサザンの音楽、ダンス、殺陣など楽しみは満載ですね。
甲斐:殺陣……。僕は小学校の時、拾った棒で空を斬って腕がパンパンになったことがありました。ポスター撮影で刀を持った時は「さやの持ち方が逆だよ」と突っ込まれて。まだまだだなぁと思ったので、無我夢中で励みたいです。
大野:僕は「西郷どん」(NHK大河ドラマ、2018年)で幕末の最強剣士と言われた桐野利秋(中村半次郎)を演じた時に、斬り方を学びました。剣先の動きが流れるように見えることが一番大切だと。見せ場でもあると思うので、注目して欲しいです。
ーー幕開けに向けて、意気込みを聞かせてください。
大野:ミュージカルは、僕らの熱を直に届けることができる芸術だと思っています。会場に足を運んでくださるみなさんに、一生の思い出になるような時間を届けたいです。ジアラを務めるにあたっては、僕なりの思い入れがあります。 僕は、ミュージカル『エリザベート』(2012年)で初めてメインキャストを務めました。実力不足もあって、とても悔しい思いをしたので、ボイストレーニングに力を入れました。もがいている最中、支えになったのはゴージャスの舞台映像でした。めちゃめちゃかっこ良くて、それを糧にボイトレを頑張ることが出来たんです。そして(エリザベートから)5年後に『ロミオ&ジュリエット』に主要キャストのロミオとして戻ることが出来ました。今回のジアラ役も、その時から繋がっていると感じるところがたくさんあります。この作品を良いものにすることで、感謝の気持ちを伝えたいです。
甲斐:コロナ禍の今だからこそ響くものや言葉があると思っています。コロナ禍で人と人との交流が持ちにくくなったことは悲しいことだったけれど、「寂しかったね」とマイナスの気持ちだけで終わってしまうのは悔しい。その経験があったからこそ、対面できた時に「本当に大事だ」と心から思える自分たちでいたい。本番まではまだ時間がありますが、稽古を大切にして作品に全力を注ぎたいです。本番中も回を重ねるごとに深化させて、作品を磨き続けていきたいです。
(左から)甲斐翔真、大野拓朗
取材・文=翡翠    撮影=池上夢貢

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