climbgrow 9ヵ月ぶりの全国ツアーに
伴う新作音源『NO HALO』に漲るバン
ドの思いとは

滋賀の4人組ロックンロールバンド、climbgrowが4月1日から全国を回る『Mini Album"NO HALO" Release Tour』をスタートさせる。バンドのホームである滋賀のライブハウス、B-FLATを中心にライブ活動は続けていたものの、本格的なツアーは2020年9月にリリースしたメジャー1stアルバム『CULTURE』のリリースツアー以来、実に9ヵ月ぶり。そのツアーにライブハウス限定でリリースするミニアルバム『NO HALO』を携えていこうというんだから、ツアーに掛ける意気込みが並々ならぬものであることは間違いない。

もちろん、コロナ禍はまだまだ予断を許さない状況だ。またいつライブがキャンセルにならないとも限らない。それでも、動き出さなければと考えたバンドの想いは、インタビュー中の「神様もクソもない。それやったら自分らで歩き出すしかない」という杉野泰誠(Vo,Gt)の言葉から推して知るべしだ。
CDとしては、前述の『CULTURE』から1年7ヵ月ぶりとなる『NO HALO』 がライブハウス限定のリリースになった理由を、メンバーたちは決して雄弁に語ろうとはしないが、あまりにも当たり前のこと過ぎて、何を語ったらいいのかわからないということなのかもしれない。
《名もなき花が咲き誇ります様に》
自分たちも含め、雌伏の時を耐えてきた人たちの思いが報われてほしいという思いを、そんな1行に込めたリード曲「革命歌」を含む『NO HALO』の全6曲は、ライブで盛り上がること必至の曲ばかり。その点、ロックンロールバンドとしてのclimbgrowの魅力を存分にアピールする一枚と言えそうだが、バンドアンサンブルがさらに研ぎ澄まされてきたことを考えると、音源としても聴き応えあるものになっている。もちろん、climbgrowに欠かせないラブソングも忘れずに収録。そのタイトルが「papparapar」なのだからニヤリとせずにいられないではないか。
相変わらずメンバーたちは多くを語ろうとしないが、その言葉には音楽やバンドに対する思いが滲み出ている。
――CDのリリースとしては、メジャー1stアルバム『CULTURE』 以来、1年7ヵ月ぶりとなる今回の『NO HALO』がライブハウス限定になったのは、いろいろな思いがあるからだと思うのですが。どんな理由からそういう形でのリリースになったのでしょうか?
杉野泰誠(Vo,Gt):なんか気づいたらそうなってましたね(笑)。
――あれ、お客さんにライブハウスに足を運んでもらうきっかけになればと考えたんじゃないんですか?
杉野:いや、全然そんなんじゃなくて(笑)。
――杉野さん、照れ臭いみたいだから、近藤さんから本当のところを聞かせてください。
近藤和嗣(Gt):今はやっぱりサブスクで聴く人が増えたので、ライブを観て、CDを手に取ってもらう機会を作れればってことで、ライブ会場限定リリースってやってみたいって話してたことはありましたね。
――やっぱり、そういう理由がちゃんとあるんじゃないですか(笑)。
杉野:ははは。
――えっと、1曲目の「麗日明白」はCD限定収録だそうですが、つまり配信リリースはそれ以外の5曲のみということなんですね。
杉野:そうですね。
――それはCDと配信で差をつけるってことなんですよね?
杉野:はい、そうです。
■コロナ禍で改めて感じた、ライブとは? ライブハウスとは?
――コロナ禍になってから、climbgrowもしばらくライブができなかったと思うのですが、その後、徐々にライブの本数が増えてきたとき、改めてライブの楽しさを実感したのではないかと思うのですが。
杉野:ライブしながら、コロナ禍にならなかったらっていうのは考えますね。コロナ禍だからこそ、ライブで感じることもあるんですけど、やっぱりなかったらなって、ライブ中でもふとした時に思いますね。今回のCD、けっこう激しめの曲が入っているんですけど、コロナ禍じゃなかったら、お客さん、みんな大暴れしてるんだろうなって思っちゃいますね。
――climbgrowはいつ頃からライブの本数が増え始めたんでしたっけ?
杉野:増えたって言うよりも、むしろまん防(まん延防止等重点措置)が出たら減るみたいな感じですね。それまではちょくちょくやるんですけど、まん防が出たらライブがキャンセルになるんで。
――ライブがキャンセルになると、やっぱりがっかりしますよね?
杉野:しますね。
――それでも気を取り直しつつ、できる時にライブをやりながら活動を続けてきた、と?
杉野:はい。
――でも、ライブができるようになった時は、やっぱりうれしいとか、楽しいとかという気持ちはあったんじゃないですか?
杉野:そうですね。全然満足はしてないですけど、楽しいは楽しいですね。
――杉野さん以外の3人も、またライブができるようになった時の気持ちを聞かせてください。
立澤賢(Ba,Cho):僕が加入してから、今までどおりのキャパで、今までどおりの会場の雰囲気でライブできたのって3、4回しかなくて。それ以外はずっとマスク越しのお客さんに向かってライブをしてきたので。僕はまだclimbgrowに入ってから、ぱんぱんの状態のライブを経験してないんです。それでも僕らはやれることを常にやってきたと言うか、お客さんの人数が制限されていても、着席であっても、やれることを最大限、限界までやってきたので、それはお客さんには伝わってると思っていて。表情まではさすがにわからないですけど、マスク越しでもお客さんたちがどんなふうにライブを楽しみにしてくれてたんだろうっていうのも含め、いろいろ感じることはあったんです。でも、3、4回しかフルキャパを経験していないので、早く僕も経験したいというのはあります。ただ、ライブできることに関しては、制限があってもうれしい。できないよりは全然うれしいです。
谷口宗夢(Dr):杉野が言ってたようにコロナ禍じゃなかったら、もっとお客さんが入ってたんだろうなって考えるんですけど、去年の4月から『Shiga B-Flat ✕ climbgrow presents climbgrow VS』っていう対バンライブを、僕らの地元、滋賀のB-FLATっていうライブハウスで毎月やってるんですよ。それがあったからこそ、この1年間やってこれたと思います。もちろん、そのライブでも人数は制限されるんですけど、やっぱり地元でやるライブってちょっと違うんですよ、僕らにとって。だから、地方のライブがなくなってもメンタルを保ってこられたっていうのはありますね。もちろん、地方でもバンバンやっていきたいですけど、これからも地元でも続けていきたいっていうのはあります。
近藤:違う視点から言うと、ライブはしたいんですけど、その後のダラダラが好きじゃないんで、それがなくてさっと帰れるのがいいなって思います。
――なるほど。コロナ禍になってから打ち上げができないから。でも、打ち上げが好きだっていう人もいるんじゃないですか?
近藤:そういう人はかわいそうやなと思います。
杉野:ははは。
近藤:僕はライブができればいいんで。
――ライブの話になったので、続けて聞きかせてほしいのですが、みなさんにとって、ライブおよびライブハウスとは?
杉野:ありきたりですけど、もちろん、僕ら音楽で生活しているので、ほんまになくなったら死ぬぐらいのレベルのものなんですよね。ライブもライブハウスがないとできないんで、地元のお世話になっているライブハウスでやることによって、少しでも恩返しと言うか、そこでライブしないで、そのライブハウスが潰れちゃったらイヤじゃないですか。潰れへんように力になりたい場所。あと、思い出の場所ですかね。ライブハウスって言うか、B-FLATなんですけど、家みたいなところはありますね。
近藤:CDのように音楽を聴かせる一つの道具と言うか、媒体みたいなものなのかな。ライブハウスごとに音も違うじゃないですか。その地方の人が音楽を聴きにくる場所という意味では、音楽をより多くの人に広げられる場所と言うか。ライブするたび、毎回、違う音楽ができる楽しい場所だと思ってます。
立澤:僕はライブハウスは心臓なんだと思ってます。コロナ禍になってから、僕ら、配信ライブも何回かやったんですけど、それもライブハウスだったので。
――そうでした。
立澤:スタジオでもできたと思うんですけど、ライブハウスを選んだんです。それだけライブハウスに対して思い入れがあると言うか、ライブハウスがなかったら僕らはライブができないので、心臓なんじゃないかと思ってます。
谷口:コロナ禍前までは、当たり前のようにライブしてましたけど、制限される中で久しぶりにライブをやると、ライブ中に“生きてるな”って実感があるんですよ。スタジオとか、レコーディングとかも楽しいですけど、ライブしている時間がバンドマンにとって、一番当たり前と言うか、飯食ったり、寝たりするのと同じくらい普通のことなんですよ。僕にとっては、生きてるなって一番感じられるところですね。
■曲を作ってもそれを披露するライブができないことで、モチベーションは下がらなかったのか?
――さて、そんなライブハウスに多くの人に足を運んでもらうきっかけにしたいという今回の全6曲は、いつ頃作ったものですか?
近藤:けっこう長いこと作ってました。1年はやってましたね。
――つまり、『CULTURE』をリリースしてから作り始めた曲というわけですね?
近藤:そうです。
――バンドとしてはライブができない間も曲作りは続けていた、と。ただ、曲を作っても、それを披露するライブができないという中で曲作りのモチベーションが下がるようなことはなかったですか?
杉野:なかったですね。
――なぜ下がらなかったのかというと?
杉野:こんなに長くなると思ってなかったんですよ(笑)。曲を作って、盤を出す頃には終わってるだろうと思ってたんですけど。まったく終わってなかったっていう。
――そんなふうに作り続けてきた中から今回の6曲はどんなふうに選んだのですか?
杉野:僕たちの形を崩さずに新しい面を出せたミニアルバムになってますね。
――そういう曲を選んでいった、と。ライブハウスでお客さんと盛り上がれるような曲を選んだような印象もありましたが。
杉野:うーん、今回はそういうことはあんまり考えてなかったかもしれないです。
――実際のところはわからないから、あくまでも想像です。昨年9月に配信リリースした「夢路の果て」のようにピアノを使った曲が他にもあったけど、今回、敢えてそういう曲は入れなかったんじゃないかって。
杉野:「麗日明白」の最初に入れてますけどね。
近藤:ちょっとだけビートを加えてるけど、そこまでは。
杉野:ピアノを入れて、がらっと印象を変えるみたいなのはなかったですね。
近藤:選ぶのが難しかったんですよ。前回の『CULTURE』はフルアルバムだったので、入れたい曲は全曲入れられたんですけど、今回、6曲なんで。ミニアルバムって曲数が少ないからバランスが難しい。どれを入れようかって、けっこう悩みましたね。
――その中で最初に決まったのが「革命歌」?
近藤:そうですね。これを入れようってなってました。それを軸に考えて、“こういう曲も欲しい”というふうに選んでいきましたね。
――「革命歌」を選んだのは、どんなところで?
近藤:自分らの良い要素がいろいろ詰まっていると言うか、歌詞はノータッチなので、僕はわからないですけど。
杉野:ほんまに、“これだって”いう直感ですよ。作った時に思いました。
谷口:これしかないと思いましたね。
立澤:「革命歌」が全部できる前ですけど、スタジオで泰誠がよく歌ってたんですよ。一人でギターを弾きながら歌っていて、それもけっこう早い段階で。『NO HALO』に入れた6曲の中でいちばん歌ってたと思うんですよ。泰誠が今やりたいと言うか、この曲でいろいろ表現したいのかなっていうのは、泰誠がスタジオで歌ってる時から感じてはいたので、リードになるって決まった時も間違いないって思いました。
杉野:あんまり憶えてないですけど(笑)。
――良い曲ができたと思いながら歌っていたんですか?
杉野:作りながら歌ってたんじゃないですかね。サビのメロディは、和嗣と相談しながら、けっこう揉んだので、2、3回変わってるんですよ。その分、愛着があるから、「革命歌」にしたっていうのもありますけど。
■ミニアルバム『NO HALO』、メンバーそれぞれの聴きどころは?
――その「革命歌」をはじめ、今回もclimbgrowらしさは崩さず、いろいろな曲が入っています。それぞれにライブで盛り上がる曲だと思うし、同時に音源としても聴き応えある曲になっていると思うのですが、「革命歌」が決まって、その他の5曲はどんな順番で決まっていったか記憶していますか?
杉野:1曲目の「麗日明白」が「革命歌」に繋がる感じなんですよ。それで、「麗日明白」から「革命歌」っていう流れは元々決まってたんですけど。それから「マリオネット」とか激しい曲を入れて、最後に「papparapar」で優しく締めたらいいと思いました。だから、悩んだかな? 僕は割とすっと決まった気がしますけど。うん、そんなに悩んでないですね。曲の順番は。
――近藤さんは悩んだとおっしゃっていましたけど(笑)、アプローチの違いなのかな。
杉野:悩むって言っても、“どうしようか……”みたいなことではなく、このほうがいいんじゃないか、じゃあそうしよう、みたいなことだったと思うんですけど。
――さて、いろいろ聴きどころがあると思うのですが、中でも「MAYBE」の8分の6拍子と3拍子を使ったリズムアプローチはすごく印象に残りますね。
近藤:これはパソコンで大体流れを作って、バンドで合わせながら変えていったんですけど、たまに3拍子とか6拍子とかの曲が欲しくなるんです。その狙いどおり気持ち悪い曲になりました(笑)。
――気持ち悪い?(笑)
近藤:はい。ギターの音色からして気持ち悪い(笑)。
――「MAYBE」のギターの音色ですが、『CULTURE』収録の「MONT BLANC」のギターソロもこんな音色でしたね?
近藤:あぁ、そうでしたね。コーラスを思いっきりかけてますね。単純にそういう音が好きなんですよ。ナンバーガールの田渕(ひさ子)さんも使ってたと思うんですけど、自分も使いたいと思ってやってみたんです。
――「MAYBE」は谷口さんのドラムがキモなのかなと思うのですが。
谷口:けっこう好きですね。ベースから始まって、ドラムのフレーズからバンドの演奏に入っていくんですけど、そのフレーズもけっこう好みの感じになってます。途中、ギターソロぐらいから4拍子になるんですけど、そこも聴きどころです。ドラム云々じゃなくて、曲全体の良いなというポイントです。
――5曲目の「YMSN351」。読み方は“ワイエムエスエヌ”でいいですか?
杉野:それで“ヤマシナ”って読みます。
――ヤマシナ?
杉野:僕が住んでるところです。
――つまり京都の山科のことを歌った曲なんですね?
杉野:そうです。
――《此処はjunkieなcity》と歌ってますが(笑)。
杉野:ははは。
――『CROSS COUNTER』(18年9月発表の4thミニアルバム)収録の「GOLDEN HOUR」もそういう曲でしたね。
杉野:そうでしたね。
――この曲のドラムはロカビリーっぽいと言うか、サーフロックっぽいと言うか。
谷口:和嗣、これ、スタジオで合わせながら作ったんだっけ?
近藤:たぶん。
谷口:スタジオのノリです(笑)。今回、唯一のジャムセッションで作るパターンの曲ですね。なんか“こんな感じやろ”ってノリで叩いていたやつを和嗣がパソコンでまとめて、みたいな感じですね。
近藤:泰誠がたまたまスタジオにおらんかったんですよ。それでうちでデモを作って、泰誠に渡して、そのまま歌を返してもらって、“はい、完成”みたいな。
谷口:ぱっとできた曲ですね。
――そういう曲がこんなにかっこよくなってしまうという(笑)。ところで、立澤さんが曲作りからがっつり関わるのは、「夢路の果て」から今回の6曲までの一連の流れが初めてですよね?
立澤:そうです。
――そのせいか、リードベースと言えるフレーズを含め、べースラインがすごく際立ってきたという印象が今回の6曲にはありました。
立澤:あぁ、実を言うと、フレーズを考えてるのは僕じゃなくて、近藤君なんですよ。でも、確かにそうですね。自分でもそう思います。
近藤:最初に「マリオネット」だったかな。難しいベースフレーズを入れたデモを渡したら、チェン(立澤)がすごくイヤそうな顔をしたんですよ。それがクセになって、どんどん難しくしたろって(笑)。そういう感覚はありましたね。もちろん、それを弾けるようになったらおもしろいなっていうのも含めてですけど。
――立澤さんは前のバンドではボーカル/ギターだったから、ベースでもリードっぽいフレーズを弾くのかなと思ったら、そうではなかったんですね。フレーズがどんどん難しくなっていったことに対しては、どう思っていましたか?
立澤:僕の技量が追いついてないってことは真摯に受け止めてますけど、今回、ベースのフレーズ自体難しいんですよ。僕、ほぼ9割以上、ピックで弾くんですけど、今回、プル(指で弦をひっぱる奏法)も入ってきてるから、ふだんピック弾きしているベーシストは初心者じゃなくても難しいと思うんです。でも、その分、フレーズとしてかっこいい。そこはバンドの武器になってますね。
――難しいと思いながら、弾いているうちに楽しくなってきたんじゃないですか?
立澤:いやぁ、まだ狭間ぐらいですね。正直、レコーディングはけっこういっぱいいっぱいでした。
――ベースの音色も歪ませていますが、それは立澤さんの好みですか?
立澤:和嗣のイメージもありますけど、家でプリプロをやったとき、歪んでたほうがかっこいいってなって。それで、けっこう歪ませてます。
――近藤さんのギターも杉野さんの歌の裏でかなり凝ったことをしていて、そういうところも聴きどころではないかと思うのですが。ギターのアレンジはどんなことを意識したのですか? 『CULTURE』の時は、目立ちすぎても良くないし、目立たなすぎても良くないし、とおっしゃっていましたが。
近藤:その意識は変わらないです。ギターで曲の雰囲気ってけっこう変わってしまうので、やりすぎない絶妙のバランスは考えてますね。1か所だけ、「マリオネット」のサビの終わりにワーミーを使って、ギターをみょーんと鳴らしてしまったんですけど、ワーミー持ってないのに入れちゃって、ライブでどうやってやろうかって今考えてるところです。
――あの効果音っぽい音はシーケンスではなく、ギターで鳴らしているんですね。「マリオネット」と言えば、Bメロの裏で鳴っている単音のリフも耳に残りますね。
近藤:あぁ、ちょっとバカッぽいと言うか、おちゃらけた感じの。
――お祭りっぽい感じの。そういうところとか、「MAYBE」の2番になってからのL、Rでそれぞれに鳴る単音フレーズのアンサンブルとか、聴きどころではないかと。
近藤:あぁ、そこは僕も気に入ってます。
――あと、「papparapar」のフリーキーと言ってもいいくらい弾きまくっているギターも聴きどころではないかなと思うのですが。作品を出すたびギタープレイが研ぎ澄まされていっているところはすごいと思います。
近藤:でも、あくまでも歌メインで考えてるんですよ。あと、ドラムに沿ったフレーズじゃないと、音源はいいけど、ライブでやったとき、ライブが良くないということになりがちなので。そうならないようにかなり意識してます。
――杉野さんは『CULTURE』の時、「窓」という曲のボーカルを完パケしたにもかかわらず、納得いくまで録り直したそうですが、今回はいかがでしたか?
杉野:今回は余裕でしたね。
――改めて声が良いなと思いました。
杉野:楽しく歌えましたね。
――じゃあ、「窓」のように苦労した曲はなかったわけですね?
杉野:「MAYBE」のサビは、ボーカルとしてのエグさを出したくて、めちゃくちゃドスをきかせたんですけど、もうちょっと苦労するかなと思ったら、なんかいい感じにエグくなってくれたんで、今回、ボーカルはそんなにリテイクしてないですね。
――最後の「papparapar」はclimbgrowには欠かせないラブソングです。ツアーに行った先で出会った誰かのことを思い出しながら、という歌なのかなと思いつつ、バンドがツアーに出る時の思いを歌っているのかなと思ったりもしました。
杉野:そうですね。バンドなんで、やっぱり各地に行くじゃないですか。そこで、何て言うんですかね、僕、恥ずかしがり屋と言うか、シャイなんで、頭をパッパラパーにして、ラブソングを届けにいくよみたいな曲なんですけど。この曲、ツアーで歌えたら最高じゃないかって思います。
――おっしゃとおり、頭をパッパラパーにしないと、ラブソングを歌えないくらいシャイなんだなと聴きながら思いました。
杉野:ははは。
――《ラブソング歌うあんたを眺めてた》という歌詞の《ラブソング》というのは、具体的に誰の何の曲というのはあるんですか? 「夢路の果て」はエレファントカシマシ宮本浩次さんことを歌っていると聞いたので、そんなことをふと考えたのですが。
杉野:いや、ないですね。人のラブソングを歌うぐらいなら俺のラブソングを歌ってくれって意味で書きました。
■神様もクソもない。ならば自分らで歩き出すしかない、という境地。
――ツアーで歌えたら最高だとおっしゃいましたが、4月1日からリリースツアーが始まります。本格的なツアーは久しぶりですよね?
杉野:『CULTURE』のツアー以来なんで、いつぶりぐらいですかね?
谷口:『CULTURE』のツアーは7月に終わってます。
杉野:去年の?
谷口:そう、去年。
――なるほど、9か月ぶりのツアーなんですね。
杉野:めっちゃ楽しみですね。早く始まらないかなって思ってます。
近藤:前回のツアーで行けなかったところに行けるんですよ。金沢とか、埼玉とか。久々に行くのが楽しみです。
谷口:しっかりと新曲を届けに行きたいです。
立澤:楽しみです!
――最後に、『NO HALO』のHALOは、聖像の後光や天使の輪を意味する言葉ですが、『NO HALO』というタイトルはどんなところから?
杉野:僕ら、メジャーデビューした時にコロナ禍になって、神様もクソもないなと思ったんですよ。それやったら自分らで歩き出すしかないって意味で、『NO HALO』とつけました。
――なるほど。困難を乗り越え、前進していこうというバンドの意志を表明しているわけですね。それを“神様もクソもない”というふうに言ってしまう罰当たりなところも頼もしいと思います。
杉野:はははは。
取材・文=山口智男

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