香取慎吾が魅力的な楽曲を生演奏に乗
せて届ける『香取慎吾 二〇二二年四
月特別公演 東京SNG』ゲネプロレポ
ート

2022年4月13日、香取慎吾が前作『20200101(ニワニワワイワイ)』から約2年ぶりにアルバムを発売した。2ndアルバム『東京SNG』のコンセプトは、“タキシードが似合うジャズ”。楽曲の質にこだわり、生バンドの演奏のもとでビッグバンドからスタンダードなジャズまで幅広いアプローチを行った意欲作だ。また、さまざまなfeatアーティストが参加しており、多彩な楽曲が揃っている。魅力が詰まった2ndアルバムを引っ提げて、4月16日より明治座で『香取慎吾 二〇二二年四月特別公演 東京SNG』が開幕する。
昨年に引き続く2回目の明治座公演に向け、香取よりコメントが寄せられた。
「ただいま明治座!またお世話になります。歴史ある明治座で、2022年を生きる香取慎吾を表現させていただく喜びに感謝です!楽しみます!今回はJAZZなアルバム『東京SNG』での公演ということで、ステージを一緒に盛り上げてくれるビックバンドがいます。14人編成の大所帯、生の音をビシビシ感じてほしいです。音を楽しみ、一緒に最高の時間を作りましょう!」

初日公演に先駆けて行われたゲネプロの様子をお届けしよう。
客席では開幕前からジャズが流れており、これから始まる公演への期待を高めてくれる。幕が開くとドラムのソロからスタート。ドラムが奏でるビートにコントラバス、ギター、サックス……とビッグバンドのメンバーが次々に加わっていく。コーラスのメンバーやダンサーたちも揃ったところで、アルバムのコンセプト通り、バッチリ決まったタキシードに身を包んで佇んでいた香取が客席に向き直る。14名のビッグバンドとカラフルな衣装に身を包んだダンサーたちの中央で、黒いタキシードを着て凛と立つ香取の姿は圧巻。冒頭からクールでお洒落な演出に期待が高まり、この公演の世界にぐっと引き込まれる。
まずはアルバム名と今回のタイトルにもなっている「東京SNG」。ジャジーな曲をバンドの迫力ある生演奏で味わえるのが贅沢だ。香取はどこか懐かしさを感じさせる歌詞を、フェイクを混じえてパワフルに歌いこなしてオープニングを盛り上げる。シックなタキシードとやんちゃな表情や歌唱のギャップも魅力的。
続いて披露された「こんがらがって」はガラリと雰囲気が変わり、揺れる心を色っぽく歌い上げる。年齢を重ねて経験を積んでも好きな相手を前にすると空回りしてしまうという歌詞に、香取のまっすぐな歌声が深みを与えている印象だ。少年のようなピュアさや苦悩を感じさせる歌唱によって、曲のストーリーへの想像が膨らんでいく。
3曲目は1stアルバム収録曲より「I‘m so tired」。挑発するような視線と冴えわたるダンスから目を離せない。攻撃的で皮肉めいた歌詞と力強い歌い方もマッチしている。続く「今夜最高ね」は柔らかく温かい声で歌っており、ポップだがしっとりとした印象。歌詞にある月夜を連想させる照明が甘く大人な雰囲気をアップさせている。
取材可能なシーンは4曲目までだったが、1曲ごとに全く違った表情や表現を味わうことができ、香取慎吾というアーティストの引き出しの多さを感じられた。歌い方やダンスはもちろん、照明の変化によってもガラリと魅せ方が変わっているため、メリハリは十分。飽きることなく楽しむことができる。
また、各曲の作詩・作曲家やfeatアーティストのカラーが色濃く出つつ、どの曲も根底に香取自身の個性が反映されており、一本筋の通ったパフォーマンスに仕上がっている印象だ。誰もが共感できる恋や苛立ちといった普遍的な感情を、しなやかでキレのあるダンスに乗せて素直に届ける様子はまさに“2022年を生きる香取慎吾”の等身大の表現だと感じる。
バンドメンバーが際立つシーンも多く、心地よいベースラインや艶のある管楽器のソロパートは聴き応えたっぷり。香取とコーラスメンバーとの掛け合いも大きな見どころと言えるだろう。香取を引き立てながらも楽曲の世界を広げるダンサーたちも見逃せない。歌詞に合わせて気怠げな色気を醸し出したり、駆け引きを繰り広げたりといった活躍によって、楽曲の新たな魅力や解釈に気付かせてくれる。舞台上で繰り広げられるセッションが楽しく心が弾む約90分間。それぞれの楽曲が持つ個性が存分に引き出されており、贅沢で充実した時間を満喫できた。
香取の歌とダンスはもちろん、ビックバンドの生演奏も堪能できる本公演は、4月16日より明治座にて上演される。
また、初日を迎えるタイミングで『NAKAMA to KYOTO』の開催も発表された。2022年2月に上演された稲垣吾郎主演『恋のすべて』を6月9日(木)~19日(日)まで、『香取慎吾 二〇二二年四月特別公演 東京SNG』を6月24日(金)~7月10日(日)まで、京都劇場にて連続で上演する。詳細はそれぞれのHPにてチェックしてほしい。
取材・文・撮影=吉田 沙奈

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