特別対談 / Daoko × Yohji Igarash
i コライト・キャンプで出会った2人
が語る、様々な要素や遊び心を潜ませ
たEP『MAD』制作背景

Daoko × Yohji Igarashiによる初のコラボレーションEP『MAD EP』が3月にリリースされた。
ラッパー/シンガーとして説明不要のオーバーグラウンドな存在であるDaokoと、HIYADAMやJUBEEなどの楽曲プロデュースや多様なジャンルに対応するDJとしても名を馳せているYohji IgarashiがこのEPで結実させ、響かせているのは、現在進行のクラブ・ミュージックとしての“ビート感や鳴り”と真っ向から向き合い、そのうえでジャンルの記号性を超越した音楽像をもまとった全4曲。ふたりはどのようにして出会い、またどのような共有意識を持って、本作を完成させたのか。たっぷり語ってもらった。
Interview by Shoichi Miyake(https://twitter.com/miyakeshoichi)
Text by Shunsuke Sasatani(https://sstn.themedia.jp/)
Photo by Keigo Sugiyama(https://keigosugiyama.com/)
『TOKA Songwriting Camp』での初対面
――まずは読者の方のためにもDaokoさんとYohji氏の連名でリリースすることになった経緯からおさらいしていこうかなと。そもそもはどういった流れで『MAD EP』はスタートしたんですか?
Daoko: TOKA(http://toka.jp/) の小袋成彬さんとYaffleさんとフジパシフィックが主催した『TOKA Songwriting Camp』というイベントがあって。みんなで一斉にチームでスタジオに入って、その日のうちに曲を作るというコライト企画だったんですけど。
Yohji:海外だとクレジットを見てもプロデューサーの名前がたくさん並んでいたりとかしていて、コライトが主流なんですよね。それを日本でもやりたいというのがTOKAのそもそもの意図で。僕は小袋くんから連絡をもらって参加することになったんです。Daokoさんもそういう流れだった?
Daoko:そうですね。私は以前「御伽の街」(2020年)という曲で小袋さんとご一緒していたり、交友があって。小袋さんから「コライトを行うイベントをやるんだけど、参加してみない?」とライトな感じでお誘いいただいて、スタジオに行ったらYohjiさんがいたという流れですね。
――『TOKA Songwriting Camp』はどこで行われたんですか?
Yohji:代官山のスタジオですね。3〜4つのスタジオがあってそこに毎日アーティスト × プロデューサーという組み合わせで入っていく感じでした。それで、僕のチームはDaokoさんと小袋成彬くんと僕だった。
Daoko:その日が初対面でしたもんね。
Yohji:初対面でしたね。あとは小袋くんがいるということで、僕は彼のことをアーティストとしても、トラックメーカー、プロデューサーとしても本当に最高の人だなと思っているんですけど、僕と共存するとなると、どっちがPCの前に座るのかという問題が発生すると思ったんです。ただ、今回は僕が座りたいと思った。なので、事前にデモというか、ある程度Daokoさんの過去曲を聴いて曲の骨組みみたいなものを作って、初対面ではあったけど「これがやりたいです」って提案したんですよね。
――その座組みを設定したのは小袋氏になるわけですし、そこは本当に流石というか。
Yohji:そうですね。小袋くんやYaffleくんがチームに入らないパターンがあった中で、純粋に小袋くんと一緒に入れたことも嬉しかったです。
Daoko:このおかげでEPが出来たという運びですもんね。「escape」という今回のEPにも収録されている曲を皮切りに、他の曲もYohjiさんと作る流れになって。最初はEPを作る前提でご一緒してるわけではなかったので。
Yohji:そうだね。「escape」単曲を作るっていう感じで集まったのがスタートですね。
――もちろんYohji氏はDaokoさんの存在は知っていたと思うんですけども、どういう印象を持っていましたか?
Yohji:高校生くらいの頃から一方的に知っていて、そこからメジャー・フィールドに行かれる姿も見ていました。NHKの『紅白歌合戦』に出たときも観てましたし、すごく器用な方だなと。逆に僕が喋ったり、曲を作るような人ではないと思っていたんですよね。Daokoさんのことを違うレイヤーで見ていたから。ただ、『anima』ってアルバムは……リリースは2020年かな?
Daoko:そうですね。2020年7月にリリースした4thアルバムですね。
Yohji:『anima』を聴いたときに、これは想像だけどいままでより本人がやりたい方向が、インディの頃の感じに少し戻っているのかなと思って。そこにダンス・ミュージックっぽい要素が散りばめられていて。「僕だったらこうしたい!」っていうアイディアが出てきたんです。
Daoko:プロデューサーとしての目線ですね。
Yohji:僕だったらこういう風にもっと振り切りたいなと思ったというか。ざっくりとしたイメージはそういうところにありましたね。
――イメージが広がっていった。Yohji氏のその言葉を受けてDaokoさんはどうですか? 
Daoko:ちゃんと作品を聴いてくださっていてありがたいです。『anima』は〈TOY’S FACTORY〉でメジャー・デビューして5年目くらい、独立する直前のアルバムで、わりと自分のやりたいことや「自分はこういう音楽が好きです」ということを表現した思い入れの深い作品なんです。まずそれを聴いてくださったのがすごく嬉しいのと、確かにメジャー・シーンで作ってきた楽曲ではクラブ・カルチャーへの愛をなかなか反映できなかった分、『anima』ではかなりクラブ・ミュージックに特化したし、自分の中で攻めたクラブ・ミュージックを表現したので、そこをきちんとキャッチしていただいて、拾っていただけていたのが、プロデューサーとしての先見の明って感じがします。
――Daokoさんは、Yohji氏に会う前に、彼のビートやプロデュース・ワークを耳にしたことはあったんですか?
Daoko:正直、よく知っているという感じではなかったんですけど、小袋さんから「一緒にスタジオに入るのはこの人です」と事前に連絡はいただいていて。よくよく聴いたり調べてみると、普段から聴いていた楽曲も手がけていて。「あの曲を作っている方なんだ」という感じでした。あと、YohjiさんってSNSを拝見すると、けっこうミステリアスな方じゃないですか(笑)。
Yohji:確かに……。そんなに自分を出す感じではないかもしれないですね。
Daoko:なんというか、会ってみないとどういう人かわからないなって思って、お会いする前にYohjiさんのSNSを見てみたらすごくクールな感じだったんです。でも、実際に会ってみるとすごくおもしろい人だった(笑)。そのギャップもよかったです。
「Daokoさんの世界観は保つけど、遊びの振れ幅は大きいものにしたかった」
――Daokoさんはさきほど、独立前に最後に出したアルバムでクラブ・ミュージックに特化したとおっしゃっていましたは、それは独立後、現行のビート・ミュージックの鳴りの強さだったり、そこに歌い手/ラッパーとしてどう向かい合うのかという好奇心があったから?
Daoko:そうですね。原点回帰的な意味もあるし、再確認でもあるというか。あとは今回の『TOKA Songwriting Camp』のタイミングがよかったんだと思います。私がラップをとにかくしたいというタイミングでYohjiさんのクラブ・サウンドに交わったというか。これまでメジャーのシーンにいて、歌とラップの割合が同じくらいだったり、ラッパー然とした曲が少なくなっていたので、以前にも増してラップ欲があったんです。
――なるほど。ちなみに『TOKA Songwriting Camp』において、楽曲制作における制限時間はあったんですか?
Yohji:確か、7時間くらいだったかな?
Daoko:キュッとしてましたよね。だからチームによって曲の尺も異なるし。
――「escape」は時間内でどこまで完成したんですか?
Yohji:一応、フル尺ではヴァースは完成した感じです。それで、7時間ちょうどくらいだったよね?
Daoko:そうですね。骨組みがあったので。
Yohji:骨組みがあって、そこをちょっとアップデートさせつつ、足し算・引き算をやっていった感じですかね。
Daoko:その間に小袋さんがメロディを入れたりとか。まあ、私は小袋さんがメロディを書かれてる間、別室でリリックを書いていたんですけどね。
Yohji:Daokoさんが書いている間にトラックをいじってるみたいな。同時進行でやっていって、そこにリリックを乗せて。ざっくりとしたデモみたいなものは完成しました。
――それを後日詰めて、完パケに持っていった。
Daoko:そうです。でも、「escape」は結構その場のテンションがそのまま詰まっている感じの楽曲ですね。
Yohji:7時間でやらなきゃいけないというか、みんなに聴かれるというプレッシャーもあったしね。
――それも精神作用として、キャンプの目的でもあるだろうし。
Daoko:心地いい緊張感みたいなものはありましたね。
――先ほど、Yohji氏はDaokoさんの2020年のアルバムを聴いて、自分なりにイメージが広がったと言っていましたけど、今回実際にコライトをやることになって、ビート感も含め、改めてどういう曲を一緒に作りたいと思いましたか?
Yohji:そもそも彼女の声は、純度の高いクラブ・ミュージックと親和性が高いと思ったんです。クラブ・ミュージックを昇華したポップスではなく、純粋なクラブ・ミュージックとの相性がよさそうだなと。
あと、声質が独特なので、どういうサウンドに乗せてもDaokoになるというか。これまでも多くの方たちとコラボレーションされてますけど、どの曲でもDaokoっぽさは残っていたし。だからこそ、こっちはこっちで遊べるなというか、Daokoさんを軸として遊びの振り幅が大きいものがやりたいなと思ったんです。
――なるほど。
Yohji:Daokoさんの世界観は保つけど、遊びの振れ幅は大きいものにしたかった。それと、声の解釈で言うと、現行のハイパーポップってエフェクティブな声を乗せているけど、そのハイパーポップ的な声の要素がDaokoさんには元からあるのかなって。それもあって、デジタルとの親和性も高いのではと思っていたので、結構振り切って作れました。
――どうですか? Daokoさんはいまの言葉を受けて。
Daoko:Daoko像というものを客観視したり、自分の長所を考えたりすると、やっぱり“声のオリジナリティ”なのかなって。声って天からのプレゼントだと思うので、両親に感謝なんですけど。言葉とリリック、そして声という要素でDaokoが完成するのかなと思ってますね。あと、最近では自分でトラックも作ったりするので、声を楽器として扱うことも意識しています。
――DAOKOさんの声にはダークな部分やシニカルな部分も変に演じずにそこにリアリティを宿せる感じがすごくあるなと思うし、アッパーなビートに乗っかったときの広がり方のおもしろさがある声だなと改めて感じました。
Daoko:ここまでアッパーというか、がっつりとクラブに特化したという曲は自分の中でも初めてだったので、すごく新鮮でしたね。
――確かに、どの曲も完全にフロアで鳴ることを主眼に置いた仕上がりで。
Daoko:クラブでの鳴りが本当にいいです。
――現時点で、この2人で何回ライブをやったんですか?
Yohji:4回やってますね。
――自分たちでやってる体感とフロアのムードも含めて、どうですか?
Yohji:Daokoさんがパフォーマーとして本当にちゃんと色々なところを踏んで来ているから、その凄みみたいなものはDJブースから見てて感じます。
Daoko:いやあ、ライブ中はお客さんしか見えてないけど、私はYohjiさんの心強さを背中で感じてますよ(笑)。
Yohji:他所行きのDaokoを見れて嬉しくなってます(笑)。
Daoko:フロアも盛り上がってますよね。もちろんイベントやハコによってお客さんの雰囲気というのは異なるけど、やっぱりYohjiさんの曲が鳴り始めたら盛り上がりますよね。それはステージでも感じます。音の鳴りがクラブに特化して作られている分、みんな身体が反応しているなという認識です。
「パ行のキャッチーさが凄まじい」――語感の気持ちよさ追求した「MAD」
――今回の『MAD EP』について1曲ずつセルフライナーノーツ的に解説して頂こうと思っていて。まずは、1曲目の「MAD」なんですが、ビートはどういうところからスタートしていったんですか?
Yohji:「MAD」に関しては自分の頭の中で、構成がバチっとハマったものがあったんですけど、Daokoさんの声をどうおもしろくビートに乗せるかみたいなところを考えて作りました。EP制作の後半くらいにできた曲ではあるんですけど、EPの顔になるような曲を作りたかった。他の人たちはどうかわからないけど、歌始まりの曲って関係値がないと作れないと思ってるんですよ。
トラックを投げて歌始まりで返ってくることが少ないというか、意図をしっかりと伝えてやり取りができる関係じゃないとできない。そういった中で、歌を含めてミニマルにループしていく曲を作りたくて。歌の部分は音数を削いだビート、逆に歌がない部分はがっつりウェイビーなベースで踊らせる、みたいな文武両道的なビートを作りたかったんです。
――いろんな要素をミックスした独創的なビートですよね。
Yohji:ジャンルとしてはハウスですけど、何ハウスになるんですかね……? 若干ですけど独自のベースを作った感があるって思っていて。
Daoko:Yohjiハウスですか?
Yohji:いや、なんだろうね? 自分でもこのベースなんだろうって思ってる。
Daoko:でもわかります! Yohjiさんしかやってないような感じ。
Yohji:自分で作り込んだベースを使ってるんですよ。だから何ハウスって言えばいいんだろう。手法的には最近の海外のトレンドでスラップ・ハウスっていうジャンルがあって、それに近いものだと思いますけど。でも、ハットやスネアの音はハイパーポップ系の音を意識してるんです。Daokoさんの声にはそっちの方が合うし、2022年に出す曲としてはそっちの方がおもしろいかなって考えて。色々な要素をミックスしているけど、基本的にはハウスなのかな。
――でも、ハウスのイメージからは解き放たれていってる感じがありますよね。
Yohji:そうなんですよ。だから構成とかを含めて、「サブ・ジャンルはコレです!」とはちょっと言えない。
――すごく独立したビートになっている。では、Daokoさんがリリックやボーカル・アプローチも含めて意識したことは?
Daoko:「MAD」に関しては語感の気持ちよさを大事にしていたというか、特にパ行を意識しました。オノマトペって擬音や擬態語とか日本のおもしろい文化だなと思って、擬音についてすごく考えていたタイミングでもあったんですけど、パ行のキャッチーさが凄まじいというか(笑)。企業がキャッチフレーズでパ行をよく使うのも理解できるなと。
なので、パ行を使うことを意識しつつ、言葉の響き的に気持ちいい、かつ、韻を踏んで言葉遊びとしても成立する、割と言葉の音も考えて耳の心地よさ、声のフロウとの絡み方を考えて書きましたね。感覚的な話ですけど、ロジックはそうです。「パ行気持ちいいよね」って曲です(笑)。
――これはEP全体に言えることですが、リリックのシニカルなニュアンスからもいまっぽさを感じる。すごくストレートに言っちゃえば、コロナ以降のディストピアの向こう側でいかに遊べるか、みたいなところがすごくムードとして感じるんですよね。
Daoko:確かに。内省的な、いわゆる私がインディ時代にやっていた、ポエトリーみたいな内容。リリックの雰囲気でいうとやっぱりちょっと前向きであったりとか、ちょっとした世の中に対する風刺であったりとか、ちょっとエッジィであり、だからおとなしい女の子というよりかはクラブで踊ってる女の子みたいなキャラ設定ではあったかもしれないです。自分らしさも入れつつですけど、リリックの内容的にも自分的にも新しかったですね。隠の部分がエッジィになったというか。
――エモーショナルに内省しているというかね。
Daoko:「もっとこうしたい」とか、割とエネルギーを含んでいたかなと思います。
――確かに言葉遊びの中に熱量がある感じがしますよね。そして2曲目「Spoopy」のビートもこれまた音楽的に変則的な仕上がりです。
Yohji:これもジャンル的にわからないですよね(笑)。「Spoopy」は最後に作ったんですけど、3曲作ってみて、Daokoさんの声の感じやラップの特性みたいなものがわかってきて。Daokoの軸が保たれていれば、もっとプログレッシブな展開にしてもちゃんと成立しそうだなと思って、展開が目まぐるしく変わるものをやりたい、そして生音っぽい曲も入れたいなというハイブリッド思考で完成した曲です。ギターはODD Foot Worksの有元キイチくんに弾いてもらいました。
あとは、クラブでライブするときに頭のインパクトでお客さんが、「キタ、この曲!」って思う感じを作りたいっていうので、イントロはインパクトのある感じにしたかった。
――確かにイントロが強いですよね。そしてそこからの展開がまたダブっぽい感じもあり、辺境音楽的なニュアンスのリフがあったり。
Daoko:なんかひょうきんですよね。
Yohji:なんかね、今回はレコードにはなってないけど、50年後ディスクユニオンで超高く売られてそうな音楽が個人的にすごく好きで、そういうものが作りたかった。
――DJ MUROさんがディグってくれそうな感じだったり。
Yohji:そうそう! ヴァイナルで心がときめく音とかドラムとか、4曲目「cha cha」の話になっちゃうんですけど、あの曲は「レコードで将来高くなりそうな音を作ろう」という風に考えて作っていて。これは完全に僕のフェチですね。
Daoko:フェチというか癖というか?
Yohji:そういう癖もありつつ、普段自分が作っているような音楽を聴いてくれる人たちと、Daokoさんのリスナーの違いも意識していて。両者を繋ぐ共通言語も探したかったというのもあった。それで生音だったり、そういうエスニックな要素とかも入れてみたんです。
――リリックからはまさにクラブの情景みたいなものも浮かびました。
Daoko:語感の気持ちよさはもちろんありつつ、個人的にはクラブとは別なんですけどニコニコ動画のときのオタク用語を詰め込んでいて。オタクの方が見たら「あっ!」みたいなリリックなんです。ある人が見たら分かるけど、わからない人から見たらさっぱりだと思う。
――なるほど、そっちの視点もあるんですね。
Daoko:トラックが送られてきたときに自分的には『ちびまる子ちゃん』の「おどるポンポコリン」みたいな絵が浮かんだんですよ。変な踊りを踊っているみたいな感じがしたというか。
Yohji:特にフックの部分とかね?
Daoko:ちょっとファニーな感じのリリックで、ちょけてる感じではあるんですけど、遊び心的なものが一番強いリリックですね。
Yohji:フロウを安定して入れてくれているというか。言葉では遊んでいるけど、軸があるからこそちゃんと曲として成立した感じですね。
――そして最初に作った「escape」ですが、改めてどうでしょう?
Yohji:これは完全に「こういうものをやりたい」という想定で作りました。このくらいのベースとビートの塩梅が一番歌やラップを聴かせれるし、踊らすこともできるのかなと。いま作ったらもっと変な曲になってたかもしれないですけど、シンプルで逆にこのときに作れてよかったなって。
Daoko:この曲が一番好きだと言ってくれる方もいますし、安定感がありますよね。
――リリックもある種フリースタイル的な勢いみたいなものも感じますし。
Daoko:スタジオで書いたから、絶妙な緊張感とその場の空気感やヴァイブスが入っている気がします。いままでそういう作り方はしたことがなかったんです。スタジオとはいえ、ブースに篭って書いていたんですけど、その場で披露するので緊張感があって。
Yohji:ここから始まった感がやっぱりありますね。
Daokoがクラブ・カルチャーを発信する意義
――最後は「cha cha」ですが、Yohji氏は元々はトラップのビートを作ってきた中で、いかにトラップというものの中で自分なりに遊び、そこに音楽愛を乗せるかということを命題として向き合ってきたプロデューサーでもあるのかなと思っていて。この曲のビートもドラムンベース的なニュアンスが基軸にありつつ、その賜物なのかなって思うんですけど、どうですか?
Yohji:意識したのは自分らしいニュアンスを出すことと、先人たちへのリスペクトみたいなドラム。さっきの話とも被るんですけど、これは作っているときに“高値の付くレコード”みたいなドラムにしたいと思って。あとは少しオールドスクールなものをやることで、いまのダンス・ミュージックと並列にならないことを意識しました。
いまはハウスっぽい4つ打ちの方が世に出ることが多くなりましたけど、とはいえ元々の僕のベースはトラップなんです。曲中にブレイクを入れたりとか、そういうトラップ・サウンドを入れたりしつつ、基本的にはドラムで踊らせるというか、「こんなレコードあったらいいな」というイメージ。僕とレコードが結びつかない人も多いと思うけど、本当にレコードが大好きなんです。今回はアナログを切らないですけど、「レコードでいい音」みたいなことや、リバイバルするなら先人へのリスペクトがありつつ、アップデートさせたいという思いはありました。
――リバイバルであると同時に鳴りとして現在進行形の気持ちよさがあるなって感じがします。
Yohji:それを感じてもらえたら嬉しいです。あとは、サンプリングっぽく作ったところもありますね。それはウワモノの感じも含めてです。サンプリングではないんですけど、エフェクトの処理でサンプリングっぽくカットアップしたり。
――Daokoさんのリリックも言葉遊びを楽しみながらって感じだと思いますが。
Daoko:そうですね。私がYohjiさんにThe Prodigyの曲とかを送りつけて作っていただいた曲で、普段作られている曲とまたちょっと違うアウトプットだったと思うんです。「Yohjiさんはこういうトラックも作れそう」という勝手なフィーリングで送ってしまったけど、結果としてめちゃくちゃカッコいいものができた。
Yohji:ビッグ・ビート系ね。
Daoko:そういうトラックでラップしたことがなかったけど、個人的にはそういうビートも好きなんです。Yohjiさんとなら作れるかもと思い、それを自分のひらめきで送って、Yohjiさんカラーで返していただいた感じ。リリックはちょっとお洒落して出かける、夜とクラブって感じです。基本的にEP全体を通して夜の情景、やっぱりクラブに遊びにいく時間帯とかから朝にかけてのグラデーションなんです。
――いまの東京でいかに遊べるかという嗜みみたいなところもすごく見えるというか。いまは遊ぶことさえリスキーなんだけど、その上でいろんなことを掻い潜りつつ、ルールも守りながら、刺激的な時間を過ごせるかみたいなところでいうと、音的にも言葉的にもすごくリアルなパーティの匂いがする感じがしましたね。
Yohji:いまっぽい塩梅を自分なりには探ったつもりですね。コロナの状況じゃなかったらもうちょっと派手になっていたのかなって、今日話していて改めて思いました。
Daoko:確かに、また違うものになりそうですね。
――もし世の中が違う様相になったとき、またお互い邂逅して、これとは真逆なもの、これに対するアンサーとかを作ってもおもしろいかもしれないですね。
Daoko:確かに! Yohjiさんはいまでも派手ですけどね。
Yohji:僕はちょっと“派手”の感覚が人とズレてるのかもしれない。
Daoko:派手というかYohjiさんのビートって華があるから、ミニマルなことをやっても、クラブで鳴ったときにフワッとクラブ全体が色付くというか、オリジナリティを持ったプロデューサーだなと思いますよ。
Yohji:これはDaokoさんのおかげですけど、大沢伸一さんが「これ好き」って反応してくれたのはすごく嬉しかったです。
Daoko:「MAD」のMVに反応してくれて、ツイートしてくれたんですよね。
Yohji:僕はまだお会いしたことはないですけど、DJとしてもプロデューサーとしても大先輩なので。
これすき https://t.co/fDTFfnRshu
— 𝐒𝐇𝐈𝐍𝐈𝐂𝐇𝐈 𝐎𝐒𝐀𝐖𝐀 (@ShinichiOsawa) April 11, 2022(https://twitter.com/ShinichiOsawa/status/1513491220265578502?ref_src=twsrc%5Etfw)
――そろそろ締めなんですが、改めて個人的な展望とお互いエールの交換を聞かせてください。
Yohji:ありがたいことに最近はプロデュース・ワークをやらせて頂く機会が増えていて。夏に向けて色々と出るものがあるんですけど、それと並行して自分のソロ作品を作らないとなっていう気持ちもありまして。プロデュースする相手に対してプラスになるような存在になるために、イケてるものを作り続けないとっていう感じですね。やっぱりソロって二の次三の次になってきちゃうんですけど、「こいつ誰?」となったときにすぐ出せる名刺みたいなものは随時増刷していかないといけないなと。プロデュース・ワークをやりつつ、ソロでも活動しつつ、DJもいっぱいやっていきたいです。
――今後、Daokoさんに期待することは?
Yohji:クラブ・ミュージックに関しての話になっちゃいますけど、クラブ・ミュージックって日本ではまだまだ狭い世界だと思っていて。Daokoさんのように広い世界を見てきた人がそれを発信してくれることで、少しでもクラブ・ミュージックの裾野だったり、クラブに来てくれる人が増えたらいいなと。クラブって行かない人からするとハードルが高いと思うんですけど、少しでも興味を持つ人が増えたら嬉しいですよね。僕は「このDaokoの曲、おもしろいけど、なんていうジャンルだろう?」って思ってくれるだけでもよくて。インフルエンサーというとちょっとアレだけど、Daokoさんにはそういう働きもしてほしいなって。
Daoko:クラブ・カルチャーのインフルエンスをね!
Yohji:裾野を広げていかないと、クラブ業界もそうだし、自分のキャリア的にも成長していかないっていうのもあるし。Daokoさんが発信してくれるのはすごく心強いというか。
――すごく切実な気持ちですよね。
Daoko:自分もそうなりたいって思ってますし、独立しちゃったから、いわゆるメジャー・フィールドとはちょっと距離がありますけど。でも、アニメきっかけですけど海外から聴いてくれる方も多くて、そういった方からもこのEPに対する反響も頂けて。
――MVへのコメントもすごいですもんね。
Daoko:コロナ禍なので、海外のイベントとかは中々行けないですけど、いつか海外の方とYohjiさんの曲で踊りたいですね。日本のクラブ・カルチャーを国内のみならず海の外にも継続的に発信していけたらいいなと思いますね。
Yohji:それができる人って少ないですから。でもDaokoさんはそれをできる側の人ですからね!
――最後にDaokoさんも言える範囲で展望を教えてください。
Daoko:いま色々なことをやっていて。この間は絵の個展をやったんですけど、楽曲制作の方も進めようと。具体的には新しいアルバムに着手したいなと思っていて、制作・インプットの期間に入ろうかなと思っております。ちょっと自分のイマジネーションを広げる旅に出かけるタイミングではありますね。栄養を蓄えるたねに本を読んだりとか、制作に向けて自分の拡張作業に入ります。
――またいつかYohji氏とのコラボ作品で、『MAD EP』のアンサー作品があってもいいと思いますしね。
Daoko:そうですね。でもYohjiさんが売れすぎて連絡つかなくなる可能性が……(笑)。
Yohji:本当にやめて(笑)。そんなことないでしょ。
Daoko:でも、Yohjiさんは働き者だから、過労で倒れないようにしてくださいね。
【サイン入りチェキプレゼント企画】
SpincoasterのTwitterアカウントをフォロー & 上記ツイートをRTでDaoko × Yohji Igarashiのサイン入りチェキを3名様にプレゼント。発表通知はTwitterのDMにて行わせて頂きます。
キャンペーン期間:5月21日(土)19:00〜5月28日(土)19:00

※チェキはランダムでの発送となります。

※当選のお知らせに対して48時間以内に返信がない場合、誠に勝手ながら辞退とさせて頂きます。
※住所の送付が可能な方のみご応募下さい。頂いた個人情報はプレゼントの発送以外には使用致しません。
※フリマサイトなどでの転売は固く禁じます
【リリース情報】

Daoko & Yohji Igarashi 『MAD』

Release Date:2022.03.23 (Wed.)
Label:てふてふ
Tracklist:
1. MAD
作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko

2. spoopy

作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko

3. escape

作詞:Daoko / Nariaki Obukuro
作曲:Yohji Igarashi / Daoko / Nariaki Obukuro

4. cha cha

作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko
■ Daoko オフィシャル・サイト(https://daoko.jp/)
■Yohji Igarashi: Twitter(https://twitter.com/yohji_igarashi) / Instagram(https://www.instagram.com/yohji_igarashi)
Daoko × Yohji Igarashiによる初のコラボレーションEP『MAD EP』が3月にリリースされた。
ラッパー/シンガーとして説明不要のオーバーグラウンドな存在であるDaokoと、HIYADAMやJUBEEなどの楽曲プロデュースや多様なジャンルに対応するDJとしても名を馳せているYohji IgarashiがこのEPで結実させ、響かせているのは、現在進行のクラブ・ミュージックとしての“ビート感や鳴り”と真っ向から向き合い、そのうえでジャンルの記号性を超越した音楽像をもまとった全4曲。ふたりはどのようにして出会い、またどのような共有意識を持って、本作を完成させたのか。たっぷり語ってもらった。

Interview by Shoichi Miyake

Text by Shunsuke Sasatani(https://sstn.themedia.jp/)
Photo by Keigo Sugiyama(https://keigosugiyama.com/)
『TOKA Songwriting Camp』での初対面
――まずは読者の方のためにもDaokoさんとYohji氏の連名でリリースすることになった経緯からおさらいしていこうかなと。そもそもはどういった流れで『MAD EP』はスタートしたんですか?
Daoko: TOKA(http://toka.jp/) の小袋成彬さんとYaffleさんとフジパシフィックが主催した『TOKA Songwriting Camp』というイベントがあって。みんなで一斉にチームでスタジオに入って、その日のうちに曲を作るというコライト企画だったんですけど。
Yohji:海外だとクレジットを見てもプロデューサーの名前がたくさん並んでいたりとかしていて、コライトが主流なんですよね。それを日本でもやりたいというのがTOKAのそもそもの意図で。僕は小袋くんから連絡をもらって参加することになったんです。Daokoさんもそういう流れだった?
Daoko:そうですね。私は以前「御伽の街」(2020年)という曲で小袋さんとご一緒していたり、交友があって。小袋さんから「コライトを行うイベントをやるんだけど、参加してみない?」とライトな感じでお誘いいただいて、スタジオに行ったらYohjiさんがいたという流れですね。
――『TOKA Songwriting Camp』はどこで行われたんですか?
Yohji:代官山のスタジオですね。3〜4つのスタジオがあってそこに毎日アーティスト × プロデューサーという組み合わせで入っていく感じでした。それで、僕のチームはDaokoさんと小袋成彬くんと僕だった。
Daoko:その日が初対面でしたもんね。
Yohji:初対面でしたね。あとは小袋くんがいるということで、僕は彼のことをアーティストとしても、トラックメーカー、プロデューサーとしても本当に最高の人だなと思っているんですけど、僕と共存するとなると、どっちがPCの前に座るのかという問題が発生すると思ったんです。ただ、今回は僕が座りたいと思った。なので、事前にデモというか、ある程度Daokoさんの過去曲を聴いて曲の骨組みみたいなものを作って、初対面ではあったけど「これがやりたいです」って提案したんですよね。
――その座組みを設定したのは小袋氏になるわけですし、そこは本当に流石というか。
Yohji:そうですね。小袋くんやYaffleくんがチームに入らないパターンがあった中で、純粋に小袋くんと一緒に入れたことも嬉しかったです。
Daoko:このおかげでEPが出来たという運びですもんね。「escape」という今回のEPにも収録されている曲を皮切りに、他の曲もYohjiさんと作る流れになって。最初はEPを作る前提でご一緒してるわけではなかったので。
Yohji:そうだね。「escape」単曲を作るっていう感じで集まったのがスタートですね。
――もちろんYohji氏はDaokoさんの存在は知っていたと思うんですけども、どういう印象を持っていましたか?
Yohji:高校生くらいの頃から一方的に知っていて、そこからメジャー・フィールドに行かれる姿も見ていました。NHKの『紅白歌合戦』に出たときも観てましたし、すごく器用な方だなと。逆に僕が喋ったり、曲を作るような人ではないと思っていたんですよね。Daokoさんのことを違うレイヤーで見ていたから。ただ、『anima』ってアルバムは……リリースは2020年かな?
Daoko:そうですね。2020年7月にリリースした4thアルバムですね。
Yohji:『anima』を聴いたときに、これは想像だけどいままでより本人がやりたい方向が、インディの頃の感じに少し戻っているのかなと思って。そこにダンス・ミュージックっぽい要素が散りばめられていて。「僕だったらこうしたい!」っていうアイディアが出てきたんです。
Daoko:プロデューサーとしての目線ですね。
Yohji:僕だったらこういう風にもっと振り切りたいなと思ったというか。ざっくりとしたイメージはそういうところにありましたね。
――イメージが広がっていった。Yohji氏のその言葉を受けてDaokoさんはどうですか? 
Daoko:ちゃんと作品を聴いてくださっていてありがたいです。『anima』は〈TOY’S FACTORY〉でメジャー・デビューして5年目くらい、独立する直前のアルバムで、わりと自分のやりたいことや「自分はこういう音楽が好きです」ということを表現した思い入れの深い作品なんです。まずそれを聴いてくださったのがすごく嬉しいのと、確かにメジャー・シーンで作ってきた楽曲ではクラブ・カルチャーへの愛をなかなか反映できなかった分、『anima』ではかなりクラブ・ミュージックに特化したし、自分の中で攻めたクラブ・ミュージックを表現したので、そこをきちんとキャッチしていただいて、拾っていただけていたのが、プロデューサーとしての先見の明って感じがします。
――Daokoさんは、Yohji氏に会う前に、彼のビートやプロデュース・ワークを耳にしたことはあったんですか?
Daoko:正直、よく知っているという感じではなかったんですけど、小袋さんから「一緒にスタジオに入るのはこの人です」と事前に連絡はいただいていて。よくよく聴いたり調べてみると、普段から聴いていた楽曲も手がけていて。「あの曲を作っている方なんだ」という感じでした。あと、YohjiさんってSNSを拝見すると、けっこうミステリアスな方じゃないですか(笑)。
Yohji:確かに……。そんなに自分を出す感じではないかもしれないですね。
Daoko:なんというか、会ってみないとどういう人かわからないなって思って、お会いする前にYohjiさんのSNSを見てみたらすごくクールな感じだったんです。でも、実際に会ってみるとすごくおもしろい人だった(笑)。そのギャップもよかったです。
「Daokoさんの世界観は保つけど、遊びの振れ幅は大きいものにしたかった」
――Daokoさんはさきほど、独立前に最後に出したアルバムでクラブ・ミュージックに特化したとおっしゃっていましたは、それは独立後、現行のビート・ミュージックの鳴りの強さだったり、そこに歌い手/ラッパーとしてどう向かい合うのかという好奇心があったから?
Daoko:そうですね。原点回帰的な意味もあるし、再確認でもあるというか。あとは今回の『TOKA Songwriting Camp』のタイミングがよかったんだと思います。私がラップをとにかくしたいというタイミングでYohjiさんのクラブ・サウンドに交わったというか。これまでメジャーのシーンにいて、歌とラップの割合が同じくらいだったり、ラッパー然とした曲が少なくなっていたので、以前にも増してラップ欲があったんです。
――なるほど。ちなみに『TOKA Songwriting Camp』において、楽曲制作における制限時間はあったんですか?
Yohji:確か、7時間くらいだったかな?
Daoko:キュッとしてましたよね。だからチームによって曲の尺も異なるし。
――「escape」は時間内でどこまで完成したんですか?
Yohji:一応、フル尺ではヴァースは完成した感じです。それで、7時間ちょうどくらいだったよね?
Daoko:そうですね。骨組みがあったので。
Yohji:骨組みがあって、そこをちょっとアップデートさせつつ、足し算・引き算をやっていった感じですかね。
Daoko:その間に小袋さんがメロディを入れたりとか。まあ、私は小袋さんがメロディを書かれてる間、別室でリリックを書いていたんですけどね。
Yohji:Daokoさんが書いている間にトラックをいじってるみたいな。同時進行でやっていって、そこにリリックを乗せて。ざっくりとしたデモみたいなものは完成しました。
――それを後日詰めて、完パケに持っていった。
Daoko:そうです。でも、「escape」は結構その場のテンションがそのまま詰まっている感じの楽曲ですね。
Yohji:7時間でやらなきゃいけないというか、みんなに聴かれるというプレッシャーもあったしね。
――それも精神作用として、キャンプの目的でもあるだろうし。
Daoko:心地いい緊張感みたいなものはありましたね。
――先ほど、Yohji氏はDaokoさんの2020年のアルバムを聴いて、自分なりにイメージが広がったと言っていましたけど、今回実際にコライトをやることになって、ビート感も含め、改めてどういう曲を一緒に作りたいと思いましたか?
Yohji:そもそも彼女の声は、純度の高いクラブ・ミュージックと親和性が高いと思ったんです。クラブ・ミュージックを昇華したポップスではなく、純粋なクラブ・ミュージックとの相性がよさそうだなと。
あと、声質が独特なので、どういうサウンドに乗せてもDaokoになるというか。これまでも多くの方たちとコラボレーションされてますけど、どの曲でもDaokoっぽさは残っていたし。だからこそ、こっちはこっちで遊べるなというか、Daokoさんを軸として遊びの振り幅が大きいものがやりたいなと思ったんです。
――なるほど。
Yohji:Daokoさんの世界観は保つけど、遊びの振れ幅は大きいものにしたかった。それと、声の解釈で言うと、現行のハイパーポップってエフェクティブな声を乗せているけど、そのハイパーポップ的な声の要素がDaokoさんには元からあるのかなって。それもあって、デジタルとの親和性も高いのではと思っていたので、結構振り切って作れました。
――どうですか? Daokoさんはいまの言葉を受けて。
Daoko:Daoko像というものを客観視したり、自分の長所を考えたりすると、やっぱり“声のオリジナリティ”なのかなって。声って天からのプレゼントだと思うので、両親に感謝なんですけど。言葉とリリック、そして声という要素でDaokoが完成するのかなと思ってますね。あと、最近では自分でトラックも作ったりするので、声を楽器として扱うことも意識しています。
――DAOKOさんの声にはダークな部分やシニカルな部分も変に演じずにそこにリアリティを宿せる感じがすごくあるなと思うし、アッパーなビートに乗っかったときの広がり方のおもしろさがある声だなと改めて感じました。
Daoko:ここまでアッパーというか、がっつりとクラブに特化したという曲は自分の中でも初めてだったので、すごく新鮮でしたね。
――確かに、どの曲も完全にフロアで鳴ることを主眼に置いた仕上がりで。
Daoko:クラブでの鳴りが本当にいいです。
――現時点で、この2人で何回ライブをやったんですか?
Yohji:4回やってますね。
――自分たちでやってる体感とフロアのムードも含めて、どうですか?
Yohji:Daokoさんがパフォーマーとして本当にちゃんと色々なところを踏んで来ているから、その凄みみたいなものはDJブースから見てて感じます。
Daoko:いやあ、ライブ中はお客さんしか見えてないけど、私はYohjiさんの心強さを背中で感じてますよ(笑)。
Yohji:他所行きのDaokoを見れて嬉しくなってます(笑)。
Daoko:フロアも盛り上がってますよね。もちろんイベントやハコによってお客さんの雰囲気というのは異なるけど、やっぱりYohjiさんの曲が鳴り始めたら盛り上がりますよね。それはステージでも感じます。音の鳴りがクラブに特化して作られている分、みんな身体が反応しているなという認識です。
「パ行のキャッチーさが凄まじい」――語感の気持ちよさ追求した「MAD」
――今回の『MAD EP』について1曲ずつセルフライナーノーツ的に解説して頂こうと思っていて。まずは、1曲目の「MAD」なんですが、ビートはどういうところからスタートしていったんですか?
Yohji:「MAD」に関しては自分の頭の中で、構成がバチっとハマったものがあったんですけど、Daokoさんの声をどうおもしろくビートに乗せるかみたいなところを考えて作りました。EP制作の後半くらいにできた曲ではあるんですけど、EPの顔になるような曲を作りたかった。他の人たちはどうかわからないけど、歌始まりの曲って関係値がないと作れないと思ってるんですよ。
トラックを投げて歌始まりで返ってくることが少ないというか、意図をしっかりと伝えてやり取りができる関係じゃないとできない。そういった中で、歌を含めてミニマルにループしていく曲を作りたくて。歌の部分は音数を削いだビート、逆に歌がない部分はがっつりウェイビーなベースで踊らせる、みたいな文武両道的なビートを作りたかったんです。
――いろんな要素をミックスした独創的なビートですよね。
Yohji:ジャンルとしてはハウスですけど、何ハウスになるんですかね……? 若干ですけど独自のベースを作った感があるって思っていて。
Daoko:Yohjiハウスですか?
Yohji:いや、なんだろうね? 自分でもこのベースなんだろうって思ってる。
Daoko:でもわかります! Yohjiさんしかやってないような感じ。
Yohji:自分で作り込んだベースを使ってるんですよ。だから何ハウスって言えばいいんだろう。手法的には最近の海外のトレンドでスラップ・ハウスっていうジャンルがあって、それに近いものだと思いますけど。でも、ハットやスネアの音はハイパーポップ系の音を意識してるんです。Daokoさんの声にはそっちの方が合うし、2022年に出す曲としてはそっちの方がおもしろいかなって考えて。色々な要素をミックスしているけど、基本的にはハウスなのかな。
――でも、ハウスのイメージからは解き放たれていってる感じがありますよね。
Yohji:そうなんですよ。だから構成とかを含めて、「サブ・ジャンルはコレです!」とはちょっと言えない。
――すごく独立したビートになっている。では、Daokoさんがリリックやボーカル・アプローチも含めて意識したことは?
Daoko:「MAD」に関しては語感の気持ちよさを大事にしていたというか、特にパ行を意識しました。オノマトペって擬音や擬態語とか日本のおもしろい文化だなと思って、擬音についてすごく考えていたタイミングでもあったんですけど、パ行のキャッチーさが凄まじいというか(笑)。企業がキャッチフレーズでパ行をよく使うのも理解できるなと。
なので、パ行を使うことを意識しつつ、言葉の響き的に気持ちいい、かつ、韻を踏んで言葉遊びとしても成立する、割と言葉の音も考えて耳の心地よさ、声のフロウとの絡み方を考えて書きましたね。感覚的な話ですけど、ロジックはそうです。「パ行気持ちいいよね」って曲です(笑)。
――これはEP全体に言えることですが、リリックのシニカルなニュアンスからもいまっぽさを感じる。すごくストレートに言っちゃえば、コロナ以降のディストピアの向こう側でいかに遊べるか、みたいなところがすごくムードとして感じるんですよね。
Daoko:確かに。内省的な、いわゆる私がインディ時代にやっていた、ポエトリーみたいな内容。リリックの雰囲気でいうとやっぱりちょっと前向きであったりとか、ちょっとした世の中に対する風刺であったりとか、ちょっとエッジィであり、だからおとなしい女の子というよりかはクラブで踊ってる女の子みたいなキャラ設定ではあったかもしれないです。自分らしさも入れつつですけど、リリックの内容的にも自分的にも新しかったですね。隠の部分がエッジィになったというか。
――エモーショナルに内省しているというかね。
Daoko:「もっとこうしたい」とか、割とエネルギーを含んでいたかなと思います。
――確かに言葉遊びの中に熱量がある感じがしますよね。そして2曲目「Spoopy」のビートもこれまた音楽的に変則的な仕上がりです。
Yohji:これもジャンル的にわからないですよね(笑)。「Spoopy」は最後に作ったんですけど、3曲作ってみて、Daokoさんの声の感じやラップの特性みたいなものがわかってきて。Daokoの軸が保たれていれば、もっとプログレッシブな展開にしてもちゃんと成立しそうだなと思って、展開が目まぐるしく変わるものをやりたい、そして生音っぽい曲も入れたいなというハイブリッド思考で完成した曲です。ギターはODD Foot Worksの有元キイチくんに弾いてもらいました。
あとは、クラブでライブするときに頭のインパクトでお客さんが、「キタ、この曲!」って思う感じを作りたいっていうので、イントロはインパクトのある感じにしたかった。
――確かにイントロが強いですよね。そしてそこからの展開がまたダブっぽい感じもあり、辺境音楽的なニュアンスのリフがあったり。
Daoko:なんかひょうきんですよね。
Yohji:なんかね、今回はレコードにはなってないけど、50年後ディスクユニオンで超高く売られてそうな音楽が個人的にすごく好きで、そういうものが作りたかった。
――DJ MUROさんがディグってくれそうな感じだったり。
Yohji:そうそう! ヴァイナルで心がときめく音とかドラムとか、4曲目「cha cha」の話になっちゃうんですけど、あの曲は「レコードで将来高くなりそうな音を作ろう」という風に考えて作っていて。これは完全に僕のフェチですね。
Daoko:フェチというか癖というか?
Yohji:そういう癖もありつつ、普段自分が作っているような音楽を聴いてくれる人たちと、Daokoさんのリスナーの違いも意識していて。両者を繋ぐ共通言語も探したかったというのもあった。それで生音だったり、そういうエスニックな要素とかも入れてみたんです。
――リリックからはまさにクラブの情景みたいなものも浮かびました。
Daoko:語感の気持ちよさはもちろんありつつ、個人的にはクラブとは別なんですけどニコニコ動画のときのオタク用語を詰め込んでいて。オタクの方が見たら「あっ!」みたいなリリックなんです。ある人が見たら分かるけど、わからない人から見たらさっぱりだと思う。
――なるほど、そっちの視点もあるんですね。
Daoko:トラックが送られてきたときに自分的には『ちびまる子ちゃん』の「おどるポンポコリン」みたいな絵が浮かんだんですよ。変な踊りを踊っているみたいな感じがしたというか。
Yohji:特にフックの部分とかね?
Daoko:ちょっとファニーな感じのリリックで、ちょけてる感じではあるんですけど、遊び心的なものが一番強いリリックですね。
Yohji:フロウを安定して入れてくれているというか。言葉では遊んでいるけど、軸があるからこそちゃんと曲として成立した感じですね。
――そして最初に作った「escape」ですが、改めてどうでしょう?
Yohji:これは完全に「こういうものをやりたい」という想定で作りました。このくらいのベースとビートの塩梅が一番歌やラップを聴かせれるし、踊らすこともできるのかなと。いま作ったらもっと変な曲になってたかもしれないですけど、シンプルで逆にこのときに作れてよかったなって。
Daoko:この曲が一番好きだと言ってくれる方もいますし、安定感がありますよね。
――リリックもある種フリースタイル的な勢いみたいなものも感じますし。
Daoko:スタジオで書いたから、絶妙な緊張感とその場の空気感やヴァイブスが入っている気がします。いままでそういう作り方はしたことがなかったんです。スタジオとはいえ、ブースに篭って書いていたんですけど、その場で披露するので緊張感があって。
Yohji:ここから始まった感がやっぱりありますね。
Daokoがクラブ・カルチャーを発信する意義
――最後は「cha cha」ですが、Yohji氏は元々はトラップのビートを作ってきた中で、いかにトラップというものの中で自分なりに遊び、そこに音楽愛を乗せるかということを命題として向き合ってきたプロデューサーでもあるのかなと思っていて。この曲のビートもドラムンベース的なニュアンスが基軸にありつつ、その賜物なのかなって思うんですけど、どうですか?
Yohji:意識したのは自分らしいニュアンスを出すことと、先人たちへのリスペクトみたいなドラム。さっきの話とも被るんですけど、これは作っているときに“高値の付くレコード”みたいなドラムにしたいと思って。あとは少しオールドスクールなものをやることで、いまのダンス・ミュージックと並列にならないことを意識しました。
いまはハウスっぽい4つ打ちの方が世に出ることが多くなりましたけど、とはいえ元々の僕のベースはトラップなんです。曲中にブレイクを入れたりとか、そういうトラップ・サウンドを入れたりしつつ、基本的にはドラムで踊らせるというか、「こんなレコードあったらいいな」というイメージ。僕とレコードが結びつかない人も多いと思うけど、本当にレコードが大好きなんです。今回はアナログを切らないですけど、「レコードでいい音」みたいなことや、リバイバルするなら先人へのリスペクトがありつつ、アップデートさせたいという思いはありました。
――リバイバルであると同時に鳴りとして現在進行形の気持ちよさがあるなって感じがします。
Yohji:それを感じてもらえたら嬉しいです。あとは、サンプリングっぽく作ったところもありますね。それはウワモノの感じも含めてです。サンプリングではないんですけど、エフェクトの処理でサンプリングっぽくカットアップしたり。
――Daokoさんのリリックも言葉遊びを楽しみながらって感じだと思いますが。
Daoko:そうですね。私がYohjiさんにThe Prodigyの曲とかを送りつけて作っていただいた曲で、普段作られている曲とまたちょっと違うアウトプットだったと思うんです。「Yohjiさんはこういうトラックも作れそう」という勝手なフィーリングで送ってしまったけど、結果としてめちゃくちゃカッコいいものができた。
Yohji:ビッグ・ビート系ね。
Daoko:そういうトラックでラップしたことがなかったけど、個人的にはそういうビートも好きなんです。Yohjiさんとなら作れるかもと思い、それを自分のひらめきで送って、Yohjiさんカラーで返していただいた感じ。リリックはちょっとお洒落して出かける、夜とクラブって感じです。基本的にEP全体を通して夜の情景、やっぱりクラブに遊びにいく時間帯とかから朝にかけてのグラデーションなんです。
――いまの東京でいかに遊べるかという嗜みみたいなところもすごく見えるというか。いまは遊ぶことさえリスキーなんだけど、その上でいろんなことを掻い潜りつつ、ルールも守りながら、刺激的な時間を過ごせるかみたいなところでいうと、音的にも言葉的にもすごくリアルなパーティの匂いがする感じがしましたね。
Yohji:いまっぽい塩梅を自分なりには探ったつもりですね。コロナの状況じゃなかったらもうちょっと派手になっていたのかなって、今日話していて改めて思いました。
Daoko:確かに、また違うものになりそうですね。
――もし世の中が違う様相になったとき、またお互い邂逅して、これとは真逆なもの、これに対するアンサーとかを作ってもおもしろいかもしれないですね。
Daoko:確かに! Yohjiさんはいまでも派手ですけどね。
Yohji:僕はちょっと“派手”の感覚が人とズレてるのかもしれない。
Daoko:派手というかYohjiさんのビートって華があるから、ミニマルなことをやっても、クラブで鳴ったときにフワッとクラブ全体が色付くというか、オリジナリティを持ったプロデューサーだなと思いますよ。
Yohji:これはDaokoさんのおかげですけど、大沢伸一さんが「これ好き」って反応してくれたのはすごく嬉しかったです。
Daoko:「MAD」のMVに反応してくれて、ツイートしてくれたんですよね。
Yohji:僕はまだお会いしたことはないですけど、DJとしてもプロデューサーとしても大先輩なので。
これすき https://t.co/fDTFfnRshu
— 𝐒𝐇𝐈𝐍𝐈𝐂𝐇𝐈 𝐎𝐒𝐀𝐖𝐀 (@ShinichiOsawa) April 11, 2022(https://twitter.com/ShinichiOsawa/status/1513491220265578502?ref_src=twsrc%5Etfw)
――そろそろ締めなんですが、改めて個人的な展望とお互いエールの交換を聞かせてください。
Yohji:ありがたいことに最近はプロデュース・ワークをやらせて頂く機会が増えていて。夏に向けて色々と出るものがあるんですけど、それと並行して自分のソロ作品を作らないとなっていう気持ちもありまして。プロデュースする相手に対してプラスになるような存在になるために、イケてるものを作り続けないとっていう感じですね。やっぱりソロって二の次三の次になってきちゃうんですけど、「こいつ誰?」となったときにすぐ出せる名刺みたいなものは随時増刷していかないといけないなと。プロデュース・ワークをやりつつ、ソロでも活動しつつ、DJもいっぱいやっていきたいです。
――今後、Daokoさんに期待することは?
Yohji:クラブ・ミュージックに関しての話になっちゃいますけど、クラブ・ミュージックって日本ではまだまだ狭い世界だと思っていて。Daokoさんのように広い世界を見てきた人がそれを発信してくれることで、少しでもクラブ・ミュージックの裾野だったり、クラブに来てくれる人が増えたらいいなと。クラブって行かない人からするとハードルが高いと思うんですけど、少しでも興味を持つ人が増えたら嬉しいですよね。僕は「このDaokoの曲、おもしろいけど、なんていうジャンルだろう?」って思ってくれるだけでもよくて。インフルエンサーというとちょっとアレだけど、Daokoさんにはそういう働きもしてほしいなって。
Daoko:クラブ・カルチャーのインフルエンスをね!
Yohji:裾野を広げていかないと、クラブ業界もそうだし、自分のキャリア的にも成長していかないっていうのもあるし。Daokoさんが発信してくれるのはすごく心強いというか。
――すごく切実な気持ちですよね。
Daoko:自分もそうなりたいって思ってますし、独立しちゃったから、いわゆるメジャー・フィールドとはちょっと距離がありますけど。でも、アニメきっかけですけど海外から聴いてくれる方も多くて、そういった方からもこのEPに対する反響も頂けて。
――MVへのコメントもすごいですもんね。
Daoko:コロナ禍なので、海外のイベントとかは中々行けないですけど、いつか海外の方とYohjiさんの曲で踊りたいですね。日本のクラブ・カルチャーを国内のみならず海の外にも継続的に発信していけたらいいなと思いますね。
Yohji:それができる人って少ないですから。でもDaokoさんはそれをできる側の人ですからね!
――最後にDaokoさんも言える範囲で展望を教えてください。
Daoko:いま色々なことをやっていて。この間は絵の個展をやったんですけど、楽曲制作の方も進めようと。具体的には新しいアルバムに着手したいなと思っていて、制作・インプットの期間に入ろうかなと思っております。ちょっと自分のイマジネーションを広げる旅に出かけるタイミングではありますね。栄養を蓄えるたねに本を読んだりとか、制作に向けて自分の拡張作業に入ります。
――またいつかYohji氏とのコラボ作品で、『MAD EP』のアンサー作品があってもいいと思いますしね。
Daoko:そうですね。でもYohjiさんが売れすぎて連絡つかなくなる可能性が……(笑)。
Yohji:本当にやめて(笑)。そんなことないでしょ。
Daoko:でも、Yohjiさんは働き者だから、過労で倒れないようにしてくださいね。
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※住所の送付が可能な方のみご応募下さい。頂いた個人情報はプレゼントの発送以外には使用致しません。
※フリマサイトなどでの転売は固く禁じます
【リリース情報】

Daoko & Yohji Igarashi 『MAD』

Release Date:2022.03.23 (Wed.)
Label:てふてふ
Tracklist:
1. MAD
作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko

2. spoopy

作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko

3. escape

作詞:Daoko / Nariaki Obukuro
作曲:Yohji Igarashi / Daoko / Nariaki Obukuro

4. cha cha

作詞 : Daoko
作曲 : Yohji Igarashi / Daoko
■ Daoko オフィシャル・サイト(https://daoko.jp/)

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